2021年06月21日
1951年に創業したカード会社、クレディセゾンへの転職。2600万人以上の会員を擁し、現在はリース事業などにも進出しています。中途採用では、これまでに培った仕事のスキルや成果のほか、即戦力になるか、一緒に働く仲間としてどうかなどを多角的に評価されます。事前にしっかり対策しておきましょう。
「サービス先端企業」を経営理念に掲げるクレディセゾン。トップメッセージからは「自ら変化し続ける企業でありたい」という強い意志が伝わってきます。
社内は女性が多く、女性の管理職も複数います。口コミからは「お客様とのコミュニケーション能力だけでなく、プレゼン能力が上がる」「お得な商品を紹介すると喜んでいただける」など、お客様の喜びを直接感じ取れるのがやりがいとなっていることが分かります。さらに、「こうしたら得になるというお金の知識が身に着く」といった実利的な面も魅力。
一方、営業に向かない人にとっては、毎日が単調に感じられることも。そして小さいチームで動くため、直属の上司と性格が合わないとつらいこともあるようです。店長まで昇格した人からは「イベントの景品を何にするかまで裁量があり、楽しんで仕事ができた」という口コミも見られます。成果が認められるまで地道な努力を続けていくことが大事でしょう。
「自ら変化し続ける企業」を実現するために、目標に向かって地道な努力を重ねる。採用面接では、このような社風にマッチする人材であることをアピールしたいところです。
書類選考の後、筆記テストと数回の面接が行われます。受けた人の体験談によると筆記試験はSPIに近いもので、言語や計算のテスト、性格診断が行われたとのこと。選考期間は2週間~1カ月程度です。1日目は会社説明と筆記試験、面接が一気に行われ、拘束時間も4時間近くと長め。時間の確保に注意が必要です。
面接では「明るく元気な回答が好まれる」「人当たりのよさが重視される」と感じた人が多い様子。接客業に応募するという意識を忘れずに、笑顔でハキハキと回答するように心がけたいところです。
体育会系の女性が多く、実際に体力の必要な業務が多いため、運動系の部活経験などがあると重宝されるとのこと。今までの業務経験の中で、体力的にきつかったけれどめげなかった経験などがあれば、エピソードとしてまとめておきましょう。面接官にも女性が多いとの口コミがあるため、特に女性の応募者は派手なメイクや服装に注意した方がいいかもしれません。
まず、「どんなときにストレスを感じるか」などの質問でストレス耐性について聞かれるようです。理不尽なクレームが来たりしても仕事を続けられるかという点は、面接官にとって気になるところ。前職でのストレスについてあまりあけっぴろげに語ってしまうと、「すぐやめてしまうのでは」と不安を面接官に与えかねません。口コミからは「自分が仕事でミスしたときにストレスを感じます」など、お客様対応以外のことを答えた人が面接を通過していることがわかります。ストレス耐性をアピールできるエピソードも用意し、まずは面接官に安心感を与えたいところ。
次に、「女性の多い職場」になじめるかどうかを聞かれます。今までに女性が上司だった経験や女子校に通った経験などがあれば、エピソードとしてまとめておきたいところ。チームワークが重要であるという口コミが散見されるため、女性の多いチームで成果を挙げた経験があるとベストでしょう。そこで自分が果たした役割も説明するようにしてください。ただ「大丈夫です」よりは「このような経験があるので大丈夫です」と具体的に答えることで、回答に説得力を持たせることができます。
クレディセゾンの面接準備の際には中期経営計画にも注目しましょう。中期経営計画の骨子は以下のような内容です。
出典:クレディセゾンのサイトより
「イノベーションの実現とビジネスモデル・チェンジ」を実行することで、
2018年度において「連結経常利益600億円」の達成を目指します。
クレディセゾンの中期経営計画から、今後この会社でどのような人材が必要とされるのかを読み取ることができます。内容を読んで理解し、クレディセゾンの戦略に合致する人材であると訴求できるようにしておきましょう。
クレディセゾンは中期経営ビジョンとして「イノベーションの実現とビジネスモデルチェンジ」を掲げています。それを実現するため、次の5つの戦略を挙げています。
●カードビジネスのモデルチェンジ
●FInTech企業との連携などによる新規マーケットへの進出
●新規商材での他企業との提携促進を行い収益源を多様化
●アジアマーケットの開拓
●経営改革による利益率の向上
今までの仕事の中で、新規マーケットの進出や収益源の多様化に貢献した経験があれば、他業界の話でもアピール材料になりそうです。企業との新しい連携スタイルを生み出したり関係を構築したりした経験があれば、ぜひエピソードとしてまとめておきましょう。また、アジアマーケットに関わった経験やアジア系の語学を学んだことがあれば、積極的にアピールしたいところ。経験がない場合でも、これらの分野に興味があるなら志望動機に加えたいところです。
クレディセゾンの面接で必ずと言っていいほど聞かれるのが「なぜクレディセゾンなのか」ということ。この質問では、応募者がやりたいと思っている業務と実際の業務にミスマッチがないかを確認する目的はもちろんですが、それ以上に「しっかりと企業研究をした上で応募しているかどうか」を審査しています。
多くの方は業界や職種を重視して応募するはずですが、志望動機としては「クレディセゾンでしかできないこと」をアピールしたいところ。では、クレディセゾンでしかできないこととは何でしょうか。それを紐解くためには、競合他社と見比べてみるのが効果的です。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●株式会社セディナ
●株式会社イオン銀行
●楽天カード株式会社
このように、クレディセゾンの面接準備のためには、経営戦略を理解した上で志望動機を組み立てることが大切です。そして面接の場では、「自ら変化し続ける企業」を実現するため目標に向かって地道な努力を重ねるという社風を意識してください。「イノベーションの実現とビジネスモデルチェンジ」という経営戦略に貢献できる、とアピールできるようなエピソードを複数用意しておくとよいでしょう。
できれば、セゾンカードのカウンターを見つけ、接客を受けてみて、感じたことをまとめておくのがおすすめです。働いている人の服装、言葉遣いなども観察すれば、どのような人材が好まれるのかをある程度把握することができます。
実際の面接で出された質問をいくつかピックアップしました。もし自分が聞かれたらどのような回答をするべきか、イメージしながら読んでみましょう。
クレディセゾンの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の4つです。
●「『自ら変化し続ける企業』を実現するために、目標に向かって地道な努力を重ねる」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
●クレディセゾンの経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●「女性の多い職場」「体力仕事」という環境に適応できることや、ストレス耐性をアピールするエピソードを準備しておく。
●競合他社についても研究し、「なぜクレディセゾンか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
この記事の執筆者