2021年06月21日
ゲームや玩具の開発、出版などを手掛けているコナミデジタルエンタテインメントへの転職。高性能化を続ける新しいデバイスを活用して新たなユーザー体験の創出に取り組んでいます。中途採用の場合は、今までの仕事の実績はもちろんのこと、一緒に働く仲間として、即戦力としてといった資質も問われます。しっかり対策しましょう。
『価値ある時間の提供』を企業理念に、様々な事業を展開するコナミホールディングスのゲーム・玩具部門を担うコナミデジタルエンタテインメント(以下、KONAMI)。1970年代のアーケードゲームの時代から、それぞれの時代のニーズに合わせ、独創的で新しいゲームの開発に力を注いでいます。
「自分の好きなシリーズの制作に関われる」「有名タイトルの制作に関われる」など、大手ならではのやりがいを感じている人も多い様子。それだけでなく「苦労して作ったものがお客様に喜ばれていると、苦労も吹き飛ぶ」「チームで一つのことをやり遂げる達成感」などの口コミからは、自分の仕事が目に見えて分かる形になることも、大きな喜びの一つになっていることがわかります。
一方で「評価が不透明」「実力主義と言いながら年功序列」など、待遇に対する不満が散見されます。また、同じシリーズを作り続け、自分の技術の向上に限界を感じたり、なかなか意見を聞き入れてもらえる機会が持てないことが続いたりすると退職を考える人も。
有名タイトルを生み出すため、チームとしての成果に重点を置いて仕事をしていく。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
書類選考後、面接数回が行われます。また、追加の課題や適性試験、健康診断が行われることも。制作系の職種ではオーディション(実技試験)が行われることもあるようです。選考期間は2週間から1カ月程度ですが、その短期間の間に4次面接まであったという口コミもあるため、時間の確保に注意したいところです。書類選考でかなりの人数が落とされるため、書類にも力を入れたいところ。特に制作系の職種では自信の持てるポートフォリオを作成しておきましょう。
口コミによると「コナミマンとしての資質を問われている」と感じた人が多いようです。合う合わないももちろんありますが、対策として「KONAMIでしかできないこと」を突き詰めるのはもちろん、「将来どうなっていたいのか」「仕事するとはどういうことか」といった部分について考えておく必要がありそうです。
なお、「北欧に転勤があるが大丈夫ですか」と聞かれ、「大丈夫です」と答えて落とされた人がいました。調べてみると、KONAMIに北欧の支社はありません。企業研究の際はホームページを細かいところまで読んでおきましょう。
どのような職種であってもプレイしているゲームについては聞かれるため、好きなゲームの中にKONAMIのゲームがない場合でも、いくつかプレイしてみて感想をまとめておくと役に立つでしょう。
クリエイター職は残業が多く、大丈夫かどうかを聞かれることが多いでしょう。通勤に時間がかかる場合、それだけでマイナスポイントと見られてしまうこともあるようです。徹夜できる体力をアピールできるエピソードがあれば準備しておきたいところです。また、「クリエイターとしてのこだわり」や「譲れないポイント」などを聞かれることも。自分なりのポリシーをまとめておき、それが会社のニーズと合致するかが重要です。
管理系の職種では「出張が多くなっても大丈夫か」を聞かれたり、「どんなときにストレスを感じますか」「どんなふうにストレスを発散していますか?」など、ストレス耐性を聞かれることが多いようです。今までの仕事で大変だったけれど頑張ったことをエピソードとしてまとめておきましょう。また、自分なりのストレス発散方法を持つことも大事です。
KONAMIの面接を受ける前には経営戦略もチェックしておきましょう。経営戦略を要約すると以下のようになります。
出典:KONAMIのHPより
・新しいユーザー体験の創出
・eスポーツのさらなる拡大・活性化に注力
KONAMIの経営戦略を読み解くことで、今後どのような人材が必要になるのかを予測することができます。内容を読み込んで、自己分析の際は、この経営戦略に合致する部分がないかを探り、自己PRに落とし込みましょう。
KONAMIが今注力しているのは、まずeスポーツ。ゲームをスポーツ競技として捉え、競技を開催しています。現在「コナミクリエイティブセンター」の設立に向け工事している最中で、完成後はeスポーツの人材育成スクールやグッズ販売が行われる予定です。似たようなゲームの競技に参加した経験、参加者同士が競うことに注力したゲームの開発経験があればぜひアピールしたいところ。
次に「5G」、「AI」、「AR」といった新技術を活用したエンターテイメントの創出。これらは新しい技術のため、なかなか経験者はいないかもしれませんが、学生時代に研究やサークル活動で取り組んだことなどの中に、もしこれらのキーワードを含む事柄があれば、エピソードとしてまとめ、自己PRにつなげましょう。
KONAMIの面接では「なぜKONAMIなのか」をよく聞かれます。この質問の目的はまず、応募者が何をやりたい人なのかを把握し自社の仕事内容と照らし合わせてミスマッチを防ぐこと。次に競合他社ではなく自社に応募してきた理由を聞き、本当に会社のことを理解しているのかを確かめることです。
競合他社を研究することで「KONAMIでしかできないこと」が何なのかをある程度把握することができるので、他社研究も忘れずに行いましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●株式会社バンダイナムコエンターテインメント
●株式会社カプコン
●株式会社スクウェア・エニックス
このように、KONAMIの採用面接の面接対策としては、経営戦略を踏まえた自己分析をすること、他社研究をもとに「KONAMIでしかできないこと」を盛り込んだ志望動機の作成が必要です。
当日面接の際には「有名タイトルを生み出すため、チームとしての成果に重点を置いて仕事をしていく」という社風に合う人材であることをアピールしつつ、「eスポーツ」、「5G」、「AI」、「AR」といった分野への興味関心を示し、そこにどのように貢献できるのかを示すとよいでしょう。
有名企業だけに志望動機が「KONAMIのゲームを作りたい」だけでは、ほかの志望者も同じように考えているため、差をつけることができません。入社しても好きなタイトルに関われないこともあるので、それでも入社したい理由を考えておくべきでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
KONAMIの面接の事前準備のために対策しておきたいことをお伝えしてきました。重要なポイントは以下の5つです。
●「有名タイトルを生み出すため、チームとしての成果に重点を置いて仕事をしていく」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
●制作系の仕事では、ポートフォリオの作成を入念に、体力とクリエイターとしてのポリシーをまとめておく。
●管理系の仕事ではストレス耐性をアピールできるエピソードを準備する。
●KONAMIの経営戦略をよく読んで、自分がどのように貢献できるかについて予測しておく。
●競合他社についても研究し、「なぜKONAMIか」に対する答えを明確にしておく。
紙に書きだすなどしてすらすらと答えられるように準備し、当日は丸暗記したまま答えるのではなく自分の言葉でアピールしましょう。
この記事の執筆者