2021年06月21日
格安航空会社の先駆けであり、国内航空会社では第3位の規模を誇るスカイマークへの転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、「人柄」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として評価されるので事前にしっかり対策して転職を成功させましょう。
格安料金でANA(全日本空輸)、JAL(日本航空)に次ぐ「第3極」を目指し、1996年に設立されたスカイマーク。機内サービスを簡素化し、普通運賃を他社の半額程度に抑えることにより、順調に業績を伸ばしました。2000年には東京証券取引所マザーズに上場。しかし、他社も運賃をスカイマークと同等に下げたことにより競争が激化し、さらには運行トラブルも重なり、次第に業績は低迷。2015年に経営破綻し、上場廃止となりました。
経営再建にあたり、使用機種の統一や定時運航率の見直しをおこない、業績は順調に回復。2019年10月には東京証券取引所へ再上場を申請し2020年春の上場を目指していましたが、コロナ禍の影響により、同年4月に申請を取り下げました。このような状況下で、同社は感染拡大を防ぐため中央席の販売を中止し乗客同士の対人距離の確保に努めると発表。顧客、乗務員の安心、安全な環境を守りながらこの逆境を乗り越え、時期をあらためての再上場を目指していく姿勢が伺えます。
そんな同社は、「社員一人ひとりの裁量が大きい」「さまざまな業務を任せられ、成長できる」「尊敬できる先輩から多くを学べる」といった口コミから、風通しがよく自主性を重視する社風のようです。ほかには、「有給を取りやすく、残業もほとんどない」「女性社員も多く、産休、育休も取りやすい」といった声や、「経営陣が社員を大切にしていると感じられる」「他部署とのコミュニケーションも取りやすく、社内の雰囲気は良い」という声もありました。福利厚生を充実させ、社員が働きやすい環境を整え人材を育てていくという健全な企業風土があります。
航空機の運航は、何よりも安全が重要視されます。「安全運航を使命として、社会に役立ち評価される存在となる」という経営理念に共感し、責任感を持って仕事に臨める人材が求められるでしょう。
面接では、「安全運航を使命とし、責任感を持ち、自主性を重視する」という社風に馴染める人材であるかを、さまざまな角度から見極めていきます。
書類選考(Webエントリー)→面接と筆記試験→健康診断→内定といった流れになっています。選考期間は、1週間から3か月とやや幅があります。面接は、グループ面接のことが多く、応募者3名に対して面接官4名であったという口コミが見られました。面接官は、支店長、人事部長など役職の高い方であることが多いようです。選考を通して面接は1回だけなので、しっかりと準備をして臨みましょう。筆記試験は、面接と同じ日におこなわれます。簡単なものですが問題数が多いため、限られた時間内での処理能力を問われる内容となっているようです。
現在、運航乗務員経験者(B737機長候補者)、航空機整備士、運航管理業務スタッフ、技術スタッフ、Webディレクターなど、多様な職種の募集をおこなっています。コーポレートサイトの中途採用ページに、各職種の募集要項や業務内容などが詳しく記載されていますので、事前にしっかり確認しましょう。
穏やかな雰囲気で緊張せずに臨めたという口コミが多く見られます。ほかには、「面接官は質問への回答の内容よりもその人の雰囲気や答え方などを重点的に見ているように感じた」という声もありました。グループ面接であることから、協調性や積極性、そして会社の雰囲気に合う人材かどうかを面接官は見極めています。
「なぜ当社なのか」「当社のイメージは?」「当社に足りないところは?」などの質問も多いようです。企業研究はもちろん、業界動向についても積極的に情報収集しておきましょう。同社の特長や今後の展望について理解を深め、「私はこう思う」「私だったらこう改善していきたい」など、自分の言葉で意見をしっかりと伝えられるようにしておいてください。
さらに「英語で自己紹介をした」という口コミも見られました。2019年11月、成田—サイパン線の国際定期第1便を就航した同社。今後、英語のスキルが今以上に重視されることは間違いありません。英語面接の準備もしておきましょう。
面接を受ける前に、民事再生手続き終結後の2016年に同社が定めた、「新生スカイマークの方針」を理解しておきましょう。
社会から評価され、お客様から愛される企業となるべく定められたこの方針は、「経営理念」「ミッション」「ビジョン」「お客様への約束」の4つから成っています。この方針の軸となっているのは、「安全運航」「顧客満足度の向上」「社員満足度の向上」です。そして、サービスのスリム化や低価格運賃などにより、顧客が空の旅を気軽に選べることに貢献した先駆者である同社らしく、チャレンジ精神を忘れず「革新性と多様性」に言及していることも大きな特徴と言えるでしょう。
スカイマーク コーポレートサイトより
スカイマーク コーポレートサイトより
長期ビジョン:Vision 2025では、国際路線への展開も視野に入れています。2019年には、創業以来の念願であった国際定期路線の第1号として成田ーサイパン線が就航しました。今後の成長戦略として、成田—サイパン線に続く国際定期路線の積極的な展開を目指していましたが、コロナ禍の影響もあり見直されるかもしれません。積極的に情報収集し、業界全体にも目を向け、同社の動向を見守る必要がありそうです。
スカイマーク コーポレートサイトより
面接では、「安全運航を使命とし、責任感を持ち、自主性を重視する」という社風を意識した志望動機を述べることも強いアピールポイントとなります。
同社の面接では、「なぜスカイマークなのか」と問われることが多いようです。面接官は、この質問により「企業理念や社風への理解」「当社のこれからの方向性に合致した人材か」を見極めています。この問いに答えるには、同社への理解はもちろん、競合他社についても理解を深めておくことが重要です。
競合他社と比較することにより、同社の特徴をより深く理解するとともに、同社の強みと自分の強みをマッチングさせ自己アピールにつなげましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことをおすすめします。
企業研究や他社研究を通じて、同社が目指している方向性やどのような人材を求めているのか、分かってきたのではないでしょうか。
航空機の運航は、何よりも安全が重要視されます。同社は、「安全運航を使命として、社会に役立ち評価される存在となる」という経営理念に共感できる人材を欲しています。「安全運航を使命とし、責任感を持ち、自主性を重視する」という社風を意識し、同社の事業戦略に貢献できる人材であることを具体的なエピソードを交えてアピールできるようにしておきましょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問を紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考え、自分の言葉で答えられるように面接対策をしておきましょう。
同社の面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
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