2021年06月21日
中国地方を中心に、総合スーパー「ゆめタウン」などを運営するイズミへの転職。中途採用面接では新卒採用の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を問われるほか、キャリアシートからは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので、入りたい会社に合った対策をしましょう。
広島県に本社を置き、中国地方・九州・四国でスーパー事業を展開するイズミ。総合スーパー「ゆめタウン」やスーパーマーケット「ゆめマート」など、112店舗を運営しています。2017年には新事業施設である「LECT」が広島県にオープン。「あなたの毎日の中で、今までになかった時間をつくり、楽しんでいただけるように。」というコンセプトのもと、新たなライフスタイルを提案しています。
そんな同社には、自ら積極的に行動できる人材が活躍できる環境が整えられています。「大型店では扱う商品数や売上もかなり大きくなり、責任感がともなう」「他社と比べ店舗の自由度が高い」と口コミにあるとおり、店舗づくりの多くは現場の社員に任されています。実際の社員は「スピード感のある人材が向いている」と感じているようなので、面接ではてきぱきと仕事をこなせることをアピールしましょう。
また、仕事柄、残業や休日出勤が発生することもあります。しかし、同業他社と比べて給与は良いことから、おおむね満足して働いている社員が多いようです。
「自ら積極的に店舗づくりをして、スピード感をもって行動する」。採用面接においては、こうした社風に馴染み、この会社で働き続けることができそうか見極められます。
同社ではさまざまな職種で中途採用をおこなっています。本社勤務の「バイヤー職/衣料品担当」「店舗内装設計」「渉外担当者」「テナントリーシング」のほか、ゆめタウン・ゆめマートにおける販売職・薬剤師(自宅通勤正社員)、グループ会社であるゆめデリカにおける食品製造などがあります。自宅通勤正社員とは転居をともなわない社員で、社内試験に合格すれば、レギュラー正社員として登用されます。
これらの職種では実務経験を必須としているものが多くなっています。職種ごとに応募条件は異なりますのでコーポレートサイトにて確認しておいてください。
応募する際は、WEBエントリー後、履歴書と職務経歴書を郵送します。口コミによると、書類選考の後は3回程度の面接がおこなわれます。グループディスカッションがあったという声もあったため、対策をしておきましょう。
面接を受けた人からは、「面接の雰囲気は良かった」「面接官は真摯に話を聞いてくれる」という声が聞かれます。圧迫面接というわけではないようなので、落ち着いて自分の考えを話しましょう。
「入社後に何をしたいか」「前職での実績」などの質問に加え、同社ならではのものとして「自分はツイていると思うか」などユニークな質問もされます。また、「頑張らないけど才能がある人と、頑張るけど才能がない人どちらを使うか」のように、人間関係において2択迫るような質問もされるようです。このような場合、応募者の人柄や同僚との付き合い方を見ていると考えられます。面接を受ける前に自身の性格をよく分析しておき、これらの質問に答えられるようにしてください。
イズミの面接を受けるにあたっては、同社のビジョンを理解しておくことが必要です。
同社の代表取締役社長である山西泰明氏は、「店づくりから、新たな街づくりへ。」と語っています。その真意は、「店舗」という概念を超え、新しい「街づくり」にもかかわっていきたい、ということです。山西氏は、ゆめタウンやゆめマートをはじめとする同社の店舗を、単なる買い物の場として考えるのではなく、地域のつながりや地域活性化の拠点としたいといいます。
この山西氏の考えを具体化する施策として、同社では「イズミの4つの夢」を掲げています。これは「お客さま」「地域」「テナント」「社員」のそれぞれに、プラスの効果を還元していくと謳ったものです。とくに「地域」との関わりにおいては、周辺の商店街などとの回遊性を構築することで、経済効果を高めることを見据えています。
イズミ コーポレートサイト「ビジョン」より
これを山西氏の言葉と絡め、具体的にどのような店舗運営をすればよいか、アイディアを練ってみてください。そして面接の場では、落ち着いて事前に用意した考えを話しましょう。
面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜイズミなのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「スーパーマーケット業界に向いているか」「それまでの経験を同社で生かせるのか」といった点はもちろん、「本当に同社の特色を理解しているのか」ということです。
業界や職種の枠を超えてイズミという企業について理解するためには、競合となりやすい企業についても調べておく必要があります。他社との違いを明らかにしたうえで、「なぜイズミなのか」について、説得力のある答えを用意しておきましょう。
例として、以下のような企業とイズミとの違いを調べてみてください。中でも、セブン&アイ・ホールディングスは2018年にイズミと業務提携し、「セブンプレミアム」の取り扱いや、2社の電子マネーの相互利用が始まりました。この提携による効果をチェックしておくとよいでしょう。
●イオン株式会社
●株式会社Aコープ西日本
●株式会社セブン&アイ・ホールディングス
イズミの社風や目指している方向性を理解することで、同社がどのような人材を求めているのか分かってきたのではないでしょうか。このように、イズミの採用面接を受ける前には、前職での経験を振り返り自己分析をおこなうことや、他社研究を踏まえ志望動機を整理することが大切です。
そして面接の場では、「自ら積極的に店舗づくりをして、スピード感をもって行動する」という社風を意識して、「『店舗』という概念を超え新しい『街づくり』にもかかわっていくために、店舗づくりのアイディアを出せる」人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくことが望ましいです。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。このような質問をされたらどのように答えるか、事前にシミュレーションしておき、実際の面接の際に落ち着いて話せるようにしましょう。
イズミの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「自ら積極的に店舗づくりをして、スピード感をもって行動する」という社風を意識して、「『店舗』という概念を超え新しい『街づくり』にもかかわっていくために、店舗づくりのアイディアを出せる」人材であることをアピールできるよう具体的なエピソードを用意する。
●イズミのビジョンを理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜイズミなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについて面接の前によく考えを深めておき、当日は落ち着いて理路整然と話し、能力をアピールできるよう心がけましょう。
この記事の執筆者