2021年06月21日
欧州を本拠とする「BNPパリバグループ」の一員として高度な金融サービスを提供するBNPパリバ証券への転職。中途採用面接では、これまでの仕事内容や成果、今後のキャリアビジョンを具体的に問われるほか、「人となり」も評価されます。事前対策をしっかりして自分を出し切り、転職を成功させましょう。
フランス発祥で世界有数の金融グループ、BNPパリバ。日本では150年以上の歴史を有し、外資系金融機関としての高い地位を築いています。そのグループ中核企業であるBNPパリバ証券は、日本市場においてコーポレートバンキングや投資銀行業務などを展開しています。
外資系金融機関というとドライで厳しい社風がイメージされがちですが、フランス系の同社は米系金融機関などに比べ穏やかな雰囲気だといいます。互いを尊重し、フラットで風通しの良い組織で仕事をしたい人に適した職場だと言えそうです。
一方、実力が重視されるという点においては他の外資系金融機関と同様で、年齢や性別、国籍に関係なくプロフェッショナルな仕事が要求されます。仕事においては厳しい反面、自ら可能性を広げていくことができ、実力次第で高い報酬を得ることも可能です。熱意や成長意欲がある人にとっては、挑戦できる環境が用意されていると言えます。
また、「良くも悪くもフランスの会社」といった口コミからは、フランス特有の企業文化を持ち合わせていることがうかがえます。語学に関しては、社内公用語である英語でのコミュニケーションはもちろんのこと、フランス語が使えると有利なようです。
フランス発のグローバル金融機関において、他者を尊重しながらプロフェッショナルな仕事に取り組む。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
BNPパリバグループのコーポレートサイトではキャリア採用についての情報を掲載しています。募集する職種やポジションは流動的ですので、転職を希望する場合には定期的に情報をチェックしておきましょう。サイトでは、仕事内容や求められるスキルなどがすべて英語で詳細に記載されています。そのほか、転職エージェントを活用することで同社の求人情報を入手できるケースもあるようです。
募集ポジションにより選考プロセスは異なりますが、書類選考後に複数回の面接がおこなわれます。口コミ情報によると、面接は全過程において英語のみのケースもあれば、1回は日本語でおこなわれるケースもあるということです。日本語で論理的に語れることはもちろん、英語で意思疎通をおこなったうえでしっかりとアピールできるように準備をしておきましょう。
面接は基本的に英語でおこなわれるため、英語で的確に回答できるように対策をおこなう必要があります。志望動機などの一般的な質問であっても、ロジカルな視点で深堀りした回答が求められるのが特徴です。少なくとも応募職種に関しては詳細に調べ、業務内容や求められるスキルを把握しておいてください。そのうえで、なぜその職種なのか、これまでの経験やスキルをどう生かすつもりなのかをクリアに答えられるようにしておくことが大切です。
また、「ストレスのある環境下でどうやって働くか」というように、タフな現場で通用するメンタリティを試す質問も多く出ます。これまで困難を乗り越えてきた経験について、具体的かつポジティブに語れるようエピソードを用意しておくとよいでしょう。
さらに、アナリストやトレーダーなどの職種の場合は数量感覚を問うような質問もされます。少ない手がかりから論理的に数字を導き出す「フェルミ推定」を必要とする質問が予想されますので、しっかり対策しておきましょう。
同社では、コア・バリュー(基本理念)として、「目標達成への強い意志」「高い目標とチャレンジ精神」「変化に対応するスピード」「創造的なアイデア」の4つを掲げています。これは同社で仕事をするうえで核となる考えであり、これを実現できる人材が求められます。したがって、面接対策として、この4つのコア・バリューを意識しながら自己分析をおこなう必要があるでしょう。
さらに、同社のコーポレートサイトでは求める人材像として、「チームワーク」「プロフェッショナルマインド」「コミュニケーション力」を挙げています。これらは、同社で求められる成果を出すために必要な要素を具体化したものです。これらの要素を自分に引き寄せながら分析し、具体的に自分に何ができるのか、仕事を通じて自分はどうありたいのかを言語化しておくとよいでしょう。
BNPパリバの「4つのコア・バリュー(基本理念)」
BNPパリバ コーポレートサイトより
BNPパリバ証券の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ、BNPパリバ証券なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「入社後にやりたいことは何か」「それがここで可能なのか」といった点はもちろん、「理念やカルチャーにフィットする人材なのか」という点です。
数ある金融機関の中で、なぜ同社なのかという質問に答えるためには、他社との違いを明らかにしておく必要があります。以下に挙げた外資系証券会社との比較はもちろんのこと、日系金融機関との違いも語れるようにしておくことが重要です。
UBS証券株式会社
クレディ・スイス証券株式会社
ソシエテ・ジェネラル証券株式会社
バークレイズ証券株式会社
ドイツ証券株式会社
企業研究を通じて、BNPパリバ証券の方向性や求める人材像が明らかになってきたのではないでしょうか。
面接を受けるにあたっては、基本理念に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。同社の面接では、常に論理的な回答が求められるため、日頃から問題の本質を捉えて構造化するトレーニングを積んでおくことが重要でしょう。それをわかりやすく伝えることはもちろん、他者を尊重しながらプロフェッショナルな仕事を追求する社風を意識し、回答を通じて社風にフィットした人材であることをアピールできるよう臨んでください。
また、面接の傾向を知るためにも過去実際にあった質問内容をおさらいしておくことも忘れないようにしましょう。以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問に対する答えを短時間でまとめられるよう、しっかり準備をしておきましょう。
BNPパリバ証券株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
BNPパリバ証券の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
フランス発のグローバル金融機関において、他者を尊重しながらプロフェッショナルな仕事に取り組む。
BNPパリバ証券の4つのコア・バリュー(基本理念)を理解し、これに沿った自己分析をおこなうことで有益な自己PRにつなげる。
競合他社についても研究し、「なぜBNPパリバ証券なのか」に対する答えを明確にしておく。
上記のポイントを参考に準備を進め、自身の能力・スキルはもちろん、仕事を通じてどうありたいのかをしっかり伝えられる面接にしましょう。
この記事の執筆者