※本記事は、ヤマハ株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
ヤマハは、音・音楽を中心とした感性と多彩な技術を融合し、楽器、音響機器、その他の事業の3つのセグメントでグローバルに事業を展開しています。同社グループは、それぞれの事業領域で独自の価値を創出しています。
単体従業員数は3,449名、連結従業員数は17,886名です。セグメントは楽器、音響機器、その他の3つです。
主な国内グループ会社は、ヤマハミュージックジャパン(楽器・音響機器)、ヤマハピアノサービス(〃)、ヤマハサウンドシステム(音響機器)、ヤマハミュージッククラフト秋田(楽器)などです。
同社グループは、当連結会計年度においてゴルフ用品事業の終了を決定しました。また、報告セグメントの区分を変更し、電子デバイス事業をモビリティ音響機器事業に名称変更し音響機器事業セグメントに組み入れています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ヤマハグループは、楽器や音響機器といった製品を通じて世界中の人々に感動と文化を提供しています。グローバルに事業を展開する中で、従業員一人ひとりの専門性を尊重し、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。
また、多様な人材が活躍できる組織風土の醸成にも力を入れており、安定した環境で自身の能力を最大限に発揮したいと考える方にとって、魅力的な職場となるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員が長期的に活躍できる環境を提供している傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、従業員が安定して働き続けられる企業文化がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,947,497円 |
| 平均勤続年数 | 18年1ヶ月 |
| 平均年齢 | 43歳5ヶ月 |
| 単体従業員数 | 3,449人 |
| 連結従業員数 | 17,886人 |
| 単体のグループ内比率 | 19.3% |
同社および一部の子会社では、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度および確定拠出制度を採用しています。退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は958億円、年金資産は958億円、積立不足額は341億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ヤマハでは、「意欲を持って自らの『役割』を果たし、常に一歩先を目指す人を応援する」ことを人事制度のコンセプトとしています。役割を基軸とした等級・評価・報酬制度を策定し、運用しています。
報酬の決定においては、基本給は組織の中での位置づけや責務に応じた役割と成果、能力の伸長に基づき、上位層は役割と成果のみに基づいて決定されます。賞与については、毎年度の事業利益や経営および従業員の状況を踏まえ、労働組合との交渉を経て水準が決定されています。
同社グループは、中期経営計画「Rebuild & Evolve」において、事業戦略連携型人材マネジメントシステムの構築、組織力強化と個の成長を後押しする仕組みの構築、人的資本成長サイクルの構築という3つの重点テーマを掲げています。具体的には、ラーニングマネジメントシステム(LMS)の導入やタレントマネジメントシステム(TMS)の活用を通じて、従業員の自律的な学習と成長を支援しています。また、社内公募や基幹職ライセンス制度といった仕組みで、主体的なキャリア形成を後押ししています。創造的で挑戦的な組織風土を醸成するため、DE&I推進活動や傾聴トレーニング、コーチングの導入など、マネジメント力強化にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは、2025年4月1日から2026年3月31日を対象期間としています。賃金制度・体系において性別による差異はなく、主に高位職層における女性比率が低いこと、および一部企業で女性パート・有期労働者の比率が高いことにより男女賃金差異が生じています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 10.0% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 90.1% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 74.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 77.1% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) | 72.0% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社2社の数値のみ掲載します。
▼ (株)ヤマハミュージックジャパン
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 30.2% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 80.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 63.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 74.6% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) | 70.5% |
▼ (株)ヤマハコーポレートサービス
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 44.4% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 200.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 89.1% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) | 89.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) | 82.1% |
グループ全体(連結)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職女性比率 | 19.6% |
投資
| 指標・目標 | 2026年3月期の実績・成果 |
|---|---|
| 年間の人的投資額(2025年3月期の1.5倍) | 1.14倍(2025年3月期比) |
多様性・配置
| 指標・目標 | 2026年3月期の実績・成果 |
|---|---|
| グローバルでの管理職女性比率(24%) | 19.6%(対前期+0.6pt) |
| グローバル人材配置(3年累計40名) | 7名 |
活力・能力
| 指標・目標 | 2026年3月期の実績・成果 |
|---|---|
| 働きがい指標の継続的向上(肯定的回答率67%) | 肯定的回答率67% |
| 組織風土指標の継続的向上(肯定的回答率58%) | 肯定的回答率58% |
| 職種別の専門性認定制度の確立 | 14領域で23名を専門家として新たに認定 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ヤマハは、楽器事業、音響機器事業、その他の事業の3つのセグメントでグローバルに事業を展開しています。音・音楽を中心とした事業を通じて培ってきた感性と多彩な技術を融合し、それぞれの事業領域で独自の価値を創出しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、楽器の製造・販売、音楽教室の運営、音楽・映像ソフトの制作・販売から、ホームオーディオ機器、業務用音響機器、ネットワーク機器、モビリティ音響機器の提供まで、幅広い製品とサービスを手掛けています。これらの事業は、初心者からプロフェッショナルまで多様な顧客層を対象としています。収益は主に製品や商品の販売、および音楽教室の運営といったサービス提供から得られています。
同社グループはグローバルに事業を展開しており、売上収益は日本、北米、欧州、中国、その他の地域から得られています。為替変動が売上収益や事業利益に影響を与えることがあります。
楽器
ピアノ、電子楽器、管弦打楽器等の製造・販売、音楽教室の運営、音楽・映像ソフトの制作・販売など、多岐にわたる事業を展開しています。収益は、楽器の販売や音楽教室の運営から得ています。当連結会計年度においては、北米を中心としたギターの販売増や全地域での電子楽器の販売増により、前期から増加しました。
音響機器
「音・音楽」をコアとして培ったデジタルとアコースティックの技術を生かし、コンシューマー向けから業務用まで多彩なソリューションを提供しています。ホームオーディオ機器、音楽制作・配信機器、業務用音響機器、ネットワーク機器、モビリティ音響機器など幅広い製品で構成されています。収益は、これらの音響機器の製造・販売から得ています。当連結会計年度においては、業務用音響機器の高需要一巡やコンシューマー音響機器の構造改革が影響し、前期から減少しました。
その他の事業セグメント
自動車用内装部品、FA(Factory Automation)機器、ゴルフ用品、リゾート事業などを展開しています。収益は、これらの製品やサービスの提供から得ています。当連結会計年度においては、自動車用内装部品やFA機器は増収となったものの、ゴルフ用品の販売が落ち込み、全体としては前期から減少しました。なお、ゴルフ用品事業は終了が決定しています。
| セグメント | 売上収益(2025年3月期) | 売上収益(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 楽器 | 2,961億円 | 3,049億円 |
| 音響機器 | 1,480億円 | 1,427億円 |
| その他の事業セグメント | 182億円 | 180億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上収益は、直近5期で増加傾向にあり、当連結会計年度も前期から微増となりました。税引前当期利益および親会社の所有者に帰属する当期利益は、直近2期で前期から増加に転じています。特に当連結会計年度は、税引前当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益ともに大幅な増加を示しました。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 4,082億円 | 4,514億円 | 4,629億円 | 4,621億円 | 4,653億円 |
| 税引前利益 | 530億円 | 506億円 | 376億円 | 225億円 | 353億円 |
| 税引前利益率 | 13.0% | 11.2% | 8.1% | 4.9% | 7.6% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 373億円 | 382億円 | 296億円 | 134億円 | 237億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 71.62 | 74.21 | 58.56 | 27.58 | 52.70 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上収益は、前期から増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、生産性の向上がうかがえます。これらの指標の改善は、組織全体の効率化や収益体質の強化が進んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | 24.4百万円 | 26.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.1百万円 | 1.6百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、安定した財務基盤を維持しながら、事業活動を通じて着実に資金を生み出しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループは、高い自己資本比率と潤沢な手元資金を維持しており、堅実な財務基盤を築いています。ROEはプライム市場平均を下回る水準ですが、この安定した財務状況は、事業環境の変化に対する耐性を示し、長期的な雇用や給与の安定性につながる可能性があります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 4,488億円 | 4,783億円 |
| 自己資本比率 | 75.9% | 77.5% |
| ROE(自己資本利益率) | 2.8% | 5.1% |
| 現金及び現金同等物 | 998億円 | 1,090億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益を主な要因として458億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が主となり、79.1億円の支出となっています。これにより、事業活動で得た資金が投資活動を上回るフリーキャッシュ・フローは379億円のプラスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得や配当金の支払いが主な要因で378億円の支出となっています。本業で安定的に資金を生み出し、投資活動を賄った上で余剰資金を確保している状況は、同社グループの堅実な経営と将来への再投資余力を示しており、長期的な視点での雇用や給与の安定性につながる基盤があると言えます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 553億円 | 458億円 |
| 投資CF | 81.1億円 | △79.1億円 |
| 財務CF | △631億円 | △378億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 634億円 | 379億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、海外売上収益が全体の76.0%を占めるグローバルな事業展開を行っており、世界各国の経済状況や市場環境の影響を受けやすい構造です。また、外貨建取引における為替レートの変動は、当初の事業計画達成に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、グローバルに事業を展開する上で、高い専門性を備えた人材の確保と育成を重要な経営戦略と認識しています。採用難や人材流出により人材を確保できない場合、将来の成長が阻害される可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
同社グループは、当連結会計年度において構造改革費用を19.5億円計上しています。この費用は事業再編・拠点統廃合・人員削減等に伴うものであり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ヤマハは、「感動を・ともに・創る」を企業理念に掲げ、音・音楽を原点に培った技術と感性で、世界中の人々のこころ豊かな暮らしと新たな文化を創造し続けることを目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「感動を・ともに・創る」を企業理念としています。これは、音・音楽を原点に培った技術と感性で、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけることを意味しています。
経営ビジョンでは、ヤマハの強みである「音・音楽」領域での新たな価値創造を追求しています。世界中の人々の自己表現や多様な個性の発揮を後押しする製品やサービスを提供し、多様なステークホルダーと連携・協業しながら社会課題の解決に資する新たな価値を共に創り上げることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループの企業経営の軸となる「ヤマハフィロソフィー」は、「企業理念」「顧客体験」「ヤマハクオリティー(品質指針)」「ヤマハウェイ(行動指針)」の4つで構成されています。従業員は、このフィロソフィーを心のよりどころとし、お客様の視点に立って期待を超える製品とサービスを生み出すことが求められています。
ブランドプロミスである“Make Waves”には、「個性、感性、創造性を発揮し、自ら一歩踏み出そうとする人々の勇気や情熱を後押しする存在でありたい」という思いが込められています。同社は、人々の感性を刺激し表現を支えるパートナーであり続けることを大切にしています。
また、同社はともに働く仲間の可能性を信じ、多様な個性を尊重する考えのもと、一人ひとりが能力をいかんなく発揮できる環境の整備に努めています。健全で創造的な組織風土のもと、自律的に挑戦を続ける従業員が互いに影響し合い、新たな価値や成果を創出していくことを目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、中期経営計画「Rebuild & Evolve」において、持続的な成長を支える安定した経営基盤の構築を重点課題としています。具体的には、人的資本とガバナンスの強化に取り組んでいます。
人的資本の強化では、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進、グローバル人材育成、社員エンゲージメント向上に向けた施策を積極的に展開しています。また、コーポレートガバナンスの強化を図り、より透明性・公正性の高い経営体制を確立することを目指しています。
さらに、同社グループはサステナビリティを価値の源泉と捉え、「人・社会・地球」の三つの視点から社会課題の解決に貢献したいと考えています。音楽で人のつながりを作り、音による安心と安全を提供し、音楽文化が持続可能であるように地球規模での資源循環を実現する取り組みを通じて、事業ドメインを拡大していく方針です。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ヤマハは、指名委員会等設置会社として、経営における監督と執行の分離を明確にしています。これにより、取締役会による監督機能の強化と執行のスピードアップを図る体制となっています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託銀行が上位を占めています。これは、多くの機関投資家が同社グループの株式を保有していることを示しています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 22.27% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 8.51% |
| 住友生命保険相互会社 | 4.98% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は15名(男性13名・女性2名)で構成され、女性役員比率は13.0%です。代表執行役社長は山浦敦氏が務めています。社外取締役比率は75.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 山浦 敦 | 代表執行役社長 | 1992年4月同社入社。2021年4月執行役員、2022年4月執行役楽器事業本部長、2024年4月代表執行役社長より現職。 |
| 中田 卓也 | 取締役指名委員 | 1981年4月同社入社。2013年6月代表取締役社長、2017年6月取締役代表執行役社長、2024年4月取締役会長より現職。 |
社外取締役は、ポール・キャンドランド氏(PMC Partners株式会社マネージングディレクター・指名委員・報酬委員)、篠原弘道氏(元日本電信電話取締役会長・指名委員・報酬委員)、吉澤尚子氏(株式会社ナレッジピース取締役・監査委員)、江幡奈歩氏(阿部・井窪・片山法律事務所パートナー・監査委員)、伊藤秀二氏(元カルビー取締役社長・CEO・指名委員・報酬委員)、野上宰門氏(元日本精工取締役代表執行役副社長・CFO・監査委員)です。
同社は指名委員会等設置会社であり、経営の監督と執行を分離することで、取締役会による監督機能の強化と執行のスピードアップを図っています。取締役会の構成において、社外取締役が4分の3を占め、社外取締役が過半数を占める指名委員会、監査委員会、報酬委員会を設けることで、透明性、客観性の高い監督機能を発揮しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、固定報酬、業績連動賞与、譲渡制限付株式報酬で構成されています。報酬の決定に関する方針と個人別の報酬は、社外取締役3名で構成される報酬委員会にて決定されています。譲渡制限付株式報酬には、中期経営計画期間終了後も長期にわたり株主との価値共有を図る趣旨から、役員退任時または支給後30年経過時まで譲渡制限が解除できないクローバック条項が設定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役 | 8名 | 1.8億円 | 22.0百万円 |
| うち社外取締役 | 7名 | 89百万円 | 12.7百万円 |
| 執行役 | 7名 | 4.0億円 | 57.0百万円 |
なお、取締役を兼務する執行役の報酬等の総額及び人数については、執行役の欄に記載されています。
個人別報酬が開示されている役員は、山浦敦氏(1.25億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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