2021年06月21日
BASFは、ドイツに本社を置く世界最大級の総合化学会社です。その日本法人であるBASFジャパンへの転職。中途採用面接では、これまでの仕事内容や成果、今後のキャリアビジョンを具体的に問われるほか、「人となり」も評価されます。事前対策をしっかりして自分を出し切り、転職を成功させましょう。
BASFジャパンは、ドイツを本拠地とする世界最大の総合化学会社、BASFの日本法人です。90ヶ国以上の拠点と約11万人の社員を擁する巨大企業で、「ケミカル」「マテリアル」など6つのセグメントで事業を展開しています。幅広い製品ポートフォリオを有し、化学の力を最大化したイノベーションであらゆる方面への貢献を果たしています。
同社で働く社員の口コミを見ると、古くからの慣習や細かなルールなどに縛られない自由な雰囲気の中、自立的に試行錯誤や創意工夫をできる人が活躍する傾向があると分かります。過程やチームワークといった部分は良くも悪くもあまり重要視されず、「結果がすべて」という外資系らしい評価基準が根付いているようです。
また業務上、日常的に海外拠点や取引先との連携が必要な同社。「出世しやすいのは海外経験のある人」「とにかく英語力に長けた人が出世していく」という口コミも見られるように、グローバルレベルでの交渉力や推進力のある人が飛躍の機会をつかめそうです。
成果主義の根付くインターナショナルな環境で、それぞれが試行錯誤し主体的に仕事を推し進める。こうした社風にフィットし活躍できる人材であるかどうかを、面接では見極められます。
同社では2021年4月現在、東京、横浜、福岡などの拠点において、エンジニアや法人営業、プロジェクト管理など複数の職種の中途採用を募集しています。
選考内容は、書類選考と3回の面接となっています。チームの上長、部門長、人事担当者、さらにアジア・ヨーロッパといったエリアをまとめる事業部長クラスとの面接が設けられることが多いようです。選考期間は平均して1ヶ月程度と考えておきましょう。
コーポレートサイトの「採用情報」ページでは、世界中の拠点の募集ポジションを検索することができます。しかし膨大な情報が集約されているため、同社の案件を扱うエージェントを経由するとよりスムーズかもしれません。現在キャリコネにも求人情報が掲載されており応募が可能なので、まずは確認してみることをおすすめします。
同社の面接は回数が多いこともあり、前述したようにさまざまなポジションの社員と会話をする機会が得られます。2次以降に実施されることが多い海外拠点とのウェブ面接は、高確率で英語面接となるようです。
面接内容としては、志望動機、前職での経験、失敗談と改善策、今後の目標など一般的なもので、「意表を突くような質問はなかった」という口コミが多く見られました。しかし、日本語・英語問わず1時間を超える面接となる場合も多いといいます。その中で、英語力や応募職種への適性、論理的思考力やグローバル人材としての素質について見極められます。英語力に関しては、面接時のみならず入社後もかなり高いレベルが求められるようです。
これらを踏まえ、一般的な採用面接で想定される質問内容はきちんと網羅し準備しておくほか、何を聞かれても自身の考え方を日英両方で的確に言語化できるよう、シミュレーションを重ねておきましょう。
BASFジャパンの面接を受けるにあたり、グローバルに共有されている企業戦略をあらかじめ理解しておくことが重要です。BASFは世界最大の化学会社として、社会に付加価値を提供し、顧客から認められる企業であり続けるべく、以下のような企業目的を掲げています。
BASF コーポレートサイトより
同社は、限られた天然資源と急速に変化する社会情勢の中で、世の中のニーズを的確にとらえ、限られた天然資源を生かしつつ環境、経済など多面的に持続可能な将来を目指してイノベーションをおこなうことを掲げています。
この実現のため、同社では6つの活動領域を設定し、企業活動の基盤とすることを定めました。具体的には、効率化を図るための「デジタル化」や、業界トップクラスの研究・開発力を活かした「イノベーション」の推進、顧客の課題解決のためにコミットする「人材」という要素が含まれています。
BASF コーポレートサイトより
また、社員一人ひとりの行動指針は「バリュー」としてさらに細分化し示されています。このバリューには、同社が求める人材像が反映されていると考えることもできます。これに沿って前職での経験などを棚卸しし、「企業として掲げる最終目的を常に意識し、自身のするべきことを論理的に明確化して行動できる人材」であることを印象付けていきましょう。
同社の面接では、「なぜBASFジャパンなのか」という質問に対し明確な回答を準備しておくことが大切です。面接官はこの質問により、「この人はなぜ当社を選んだのか」「ここでどの程度活躍できるのか」などに加え、「当社を本当に理解しているか」ということを確認しています。
より説得力のある回答をするためには、競合となり得る他社についても研究しておくことが有効です。他の大手化学メーカーの事業ポートフォリオや独自の取り組みを知り、違いを明確化しておくことで、志望動機をより強固なものにできるでしょう。具体的には、以下のような企業について調べてみることをおすすめします。
ダウ・ケミカル日本株式会社
デュポン株式会社
三菱ケミカル株式会社
企業研究や他社研究を進めることで、BASFジャパンの方向性や求める人材像が少しずつ見えてきたのではないでしょうか。同社の場合、「成果主義の根付くインターナショナルな環境で、それぞれが試行錯誤し主体的に仕事を推し進める」社風を念頭に置き、「企業としての最終目的を常に意識し、自身のするべきことを論理的に明確化して行動できる」人材であることを、具体的なエピソードを使ってアピールできるようにしておきましょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
BASFジャパン株式会社の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
ここまで、BASFジャパンの中途採用面接を受けるにあたって押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。
「成果主義の根付くインターナショナルな環境で、それぞれが試行錯誤し主体的に仕事を推し進める」社風を念頭に置き、「企業としての最終目的を常に意識し、自身のするべきことを論理的に明確化して行動できる」人材であることを、具体的なエピソードを用いてアピールする。
BASFの企業戦略を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
競合他社についてもよく研究し、「なぜBASFジャパンなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらのポイントを押さえた上で、アピールポイントの整理と面接のシミュレーションをおこない、面接当日は自身の考えや入社への熱意をしっかりと伝えられるようにしましょう。
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