2022年08月31日
【年収研究シリーズ】レンゴー社員の平均年収は高いのか?実際はいくらもらっている人が多い?給与制度は年俸・月給どっち?ボーナスは年何回で合計いくらもらえるのか?年収額だけでは見えてこないデメリットはあるのか?など、年収に関する話題をデータや口コミから明らかにします。就職・転職の判断にご活用ください。
まずはじめにレンゴーの平均年収を見ていきましょう。レンゴーの平均年収は726.4万円です(レンゴー有価証券報告書)。キャリコネに投稿された給与明細を参考にレンゴーの年代別年収レンジを算出したところ、20歳代で430〜480万円、30歳代で600〜650万円、40歳代で750〜800万円という結果がでました。正規雇用者の平均年収は495.7万円(国税庁・令和2年分民間給与実態統計調査結果)で、比較して約1.47倍の額です。
決算月 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
---|---|---|---|---|
2022年3月期 | 726.4万円 | 40.9歳 | 15.7年 | 4181人 |
2021年3月期 | 719.8万円 | 40.5歳 | 15.3年 | 4132人 |
2020年3月期 | 717.5万円 | 40.3歳 | 14.9年 | 4042人 |
2019年3月期 | 717.1万円 | 39.8歳 | 14.8年 | 3817人 |
2018年2月期 | 709万円 | 40歳 | 15年 | 3730人 |
出典:レンゴー・有価証券報告書
過去5年間の平均年収の推移をグラフと表組みで示しています。
レンゴーの平均年収は前年を上回り726.4万円でした。
過去5年間では最高額になりました。
続いて年収実態により近い年収中央値を見てみます。20代から50代までの平均年収・平均月収・平均ボーナス・年収中央値を表にまとめました。
年代 | 平均年収 | 平均月収 | 平均ボーナス | 年収中央値 |
---|---|---|---|---|
20代 | 445.9万円 | 26.6万円 | 101.8万円 | 401.31万円 |
30代 | 616.2万円 | 36.3万円 | 140.8万円 | 554.58万円 |
40代 | 765.7万円 | 44.8万円 | 175万円 | 689.13万円 |
50代 | 905.2万円 | 52.7万円 | 207万円 | 814.68万円 |
※キャリコネの口コミ、有価証券報告書、厚労省・経産省・国税庁発表の調査資料を元に、編集部で独自に算出
レンゴーの年収が高い理由のまず一つ目としては、賞与の支給月数の大きさです。口コミを見ると、支給月数は平均して5.5ヶ月程度であり、しかもこれは、「安定している」とのこと。安定的にこの水準の賞与が支給されることは、年収を押し上げる大きな要因であると言えます。
もう一つの理由は、諸手当・福利厚生の充実です。時間外勤務手当は、月25時間分が「固定残業手当」として支給され、さらに超過分があれば追加で支給されます。住宅関連の補助も充実しており、寮・社宅については、「破格の家賃で住む事が出来る」「駐車場も完備されている」とのこと。また転勤者には、「独身寮または借上げ社宅が支給され、月数千円で住むことができる」とのこと。これにより、「額面以上に余裕のある生活を送ることが可能」だそうです。
さらに子どもに関する手当も充実しています。最近制度改定された、扶養家族手当では、「配偶者月1万円、子供一人につき月1万円」という高い水準に。さらに、第三子以降の出生時には、何と出産祝い金が「100万円」支給されます。こうした制度から、社員は「従業員を大切にする会社」であることを感じているようです。
レンゴーの給与体系は、基本給と諸手当からなる月給と、年2回の賞与(6月・12月)で構成されています。諸手当の数は多く充実しており、地域手当・住宅手当・扶養家族手当、営業(外勤)手当、時間外勤務手当、通勤交通費などが整備されています。これらの充実した内容については、前項の通りです。
またこれ以外に福利厚生として、寮・社宅(こちらも前項で説明済み)、家賃補助、持株会、福利厚生代行サービス など様々な制度が利用できます。永年勤続表彰として「リフレッシュ休暇」という制度もあり、これは、勤続10年目以降、5年毎に連続5日の休暇と5~25万円のギフトカードが贈呈されるものです。長く貢献してきた社員に対する労いと感謝の気持ちが、会社の姿勢として感じられます。
レンゴー社員の給与明細(キャリコネ)
20代から30代で約200万円アップ
20代営業(非管理職)の 給与明細
30代営業(非管理職)の 給与明細
30代中盤で700万円に迫る
20代技術(非管理職)の 給与明細
30代技術(非管理職)の 給与明細
レンゴーの職種は、営業や管理、研究、研究開発、生産技術、包装技術など、様々な職種に分かれていますが、これらはすべて「総合職」と総称されます。賃金制度は、総合職として共通であるため、職種による年収差は発生しません。初任給についても、以下の通り、「総合職」として学歴別に設定されています。
<初任給:2020年度入社者実績(東京本社勤務の場合)>
●大卒:231,000円
●修士了:252,500円
地域手当は配属地域によって異なるため、「勤務地によって最大月2万円の差が生まれる」ということも。職種による差はないものの、地域による差は生じているようです。また、年代・職位別の年収目安としては、20代が400~500万円、30代が500~600万円、主任クラスが700万円前後、課長クラスが800万円~、部長クラスになると1000万円を超えます。
レンゴー社員の給与明細(キャリコネ)
20代、異職種でも横並び
20代営業(非管理職)の 給与明細
20代技術(非管理職)の 給与明細
基本給が同じでも諸手当で大きな差が
30代その他(非管理職)の 給与明細
30代技術(非管理職)の 給与明細
レンゴーでは、等級に応じて給与が設定されているため、年収を上げるためには昇格することが必要です。昇格の仕組みについては、「基本的に年功序列」という口コミが多く見られます。「大卒総合職であれば、課長代理まではほぼ横並び」であり、「明らかに不適とみなされない限り、管理職になれる」そうです。しかし、「部長以上になれる総合職は多くない」と、部長職以上の昇格は狭き門であるようです。
評価制度としては、目標管理制度が導入されており、「5段階で評価が付けられる」そうです。しかしその評価結果の賃金への影響としては、「評価によって変わる給与はほんのわずか」とのこと。昇格タイミングについても、評価方法についても、公平性と安定性が重んじられている姿勢が感じられます。
レンゴー社員の口コミ(キャリコネ)
年功序列、横並びで昇格していく
「完全な年功序列であり、よほどのことがない限り、出世 基本的にはみんな同じように同じようタイミングで偉くなっていく……」
年功序列、人間関係も評価に影響
「年功序列。評価も曖昧 人間関係が色濃く反映されやすいのも昔ながら……」
レンゴーの競合や同業界である王子ホールディングス、日本製紙、大王製紙の4社で平均年収を比較します。
各社の最新有価証券報告書に記載されている額は、レンゴーが726.4万円、王子ホールディングスが858.7万円、日本製紙が666.5万円、大王製紙が632.4万円です。
この4社の中で最高額は王子ホールディングスの858.7万円で、最低額が大王製紙の632.4万円。その差はおよそ227万円で、かなりの差があります。
この比較企業の中ではレンゴーは2番目に位置します。
社名 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数(単体) | 売上高 |
---|---|---|---|---|---|
王子ホールディングス | 858.7万円 | 47.5歳 | 18.1年 | 354人 | 403.35億円 |
レンゴー | 726.4万円 | 40.9歳 | 15.7年 | 4181人 | 3179.14億円 |
日本製紙 | 666.5万円 | 43.1歳 | 21.1年 | 5237人 | 4978.01億円 |
大王製紙 | 632.4万円 | 42.3歳 | 17.9年 | 2725人 | 4401.57億円 |
出典・参考
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」「2019年国民生活基礎調査」
経済産業省「2021年企業活動基本調査速報-2020年度実績-」
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」
マイナビ「2022年版 業種別 モデル年収平均ランキング」
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