2021年06月21日
ゲーム機業界で総合首位を誇る任天堂への転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果などを具体的に問われるほか、キャリアシートでは見えてこない「人間性」も見られます。即戦力として、そして一緒に仕事をする仲間としても多角的に評価されますので、事前にしっかり対策しておきましょう。
任天堂は1889年、花札を製造する会社として京都府で創業しました。以来、日本初のトランプ販売を始めたほか、1983年の「ファミリーコンピュータ」、1989年の携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」、2018年の「Nintendo Switch」など、大ヒットゲームを次々と発売。独創的な娯楽商品を、世界に向けて作り続けています。
これらのヒット商品が生み出された背景には、任天堂の「任天堂に関わるすべての人を笑顔にする」というCSR方針があります。口コミでも「お客様の笑顔を見るため、日々世の中に新しいゲームを提供している」「電車の中やゲーム売り場で、自分の関わったゲームを手に取っている人を見かけると、大きな励みになる」という声が多く、社員にとって大きなやりがいになっているようです。
また、任天堂の仕事の魅力として欠かせないのは、「常に独創性を求められる」という側面です。ゲーム開発は、ひとつひとつが新しいモノづくりであり、時代に合わせたニーズも常に変化します。そのため、お客様に喜ばれるゲームを世に出すことについて、「困難でありながらやりがいに満ちている」「常に新しいプロジェクト、まったく飽きがこない」「営業から開発まで社員一丸となる環境は、とても仕事のやりがいを感じられる」という声が多く見られるなど、まさに「ゲーム好きにはたまらない」環境であるようです。
「エンタメ系の会社の割には保守的」「トップダウンな社風、意見が通りにくいことも」という口コミも見られますが、これも歴史ある会社だからこその一面。時代に合わせて会社の在り方を見直していく動きは活発で、特に社員のワークライフバランスには非常に高い意識を持っているようです。「残業も休日出勤もほとんどなく、肉体的にも精神的にも楽なうえ、仕事がおもしろい」「非常にホワイトな会社。勤務時間の面でこれ以上の会社はない」という口コミからも、働く環境に対する満足度の高さが伺えます。
「お客様の笑顔のために」という精神のもと、社員一人ひとりが高いモチベーションを持ちながら、会社一丸となって独創的な商品を生み出していく。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
任天堂の中途採用プロセスは、書類選考と2回の面接です。書類選考を通過した後、職種によってはプログラミングの実技試験や筆記試験、作品選考などが実施されることもあります。その後に行われる1次面接は人事担当者と現場社員の責任者が、最終面接は役員が担当します。選考期間が比較的長く、作品選考には1ヵ月程度を要するケースもあるようです。
募集職種は、「デザイナー」「ソフトウエアエンジニア」「ハードウエアエンジニア」「プランナー/ディレクター/プロダクトマネージャー」「サウンドクリエイター」「プロジェクトマネージャー」「マーケティング/プロモーション」「コーポレートスタッフ」の大きく8つに分類されます。それぞれの職種の中で、東京/京都の勤務地別にポジションが設定されているほか、商品・専門領域等によってさらに細分化されます。募集職種の全体像を把握した上で、「その中でもなぜその職種に応募したのか」という点を明確に説明できるようにしておきましょう。
面接内容には、「『お客様の笑顔のために』という精神のもと、社員一人ひとりが高いモチベーションを持ちながら、会社一丸となって独創的な商品を生み出していく」という社風が大いに反映されています。「任天堂の商品で遊ぶことはありますか?」「任天堂以外の会社のゲームで何が一番好きですか?」といった質問も多く、「独創的なゲームを生み出す」という仕事に対する熱意を問われていることが分かります。
また、「あなたにとって仕事とは何か?」「○○の仕事についてどう考えますか?」というように、仕事観を問う質問も多く出されます。社員が一丸となって仕事に取り組む社風のため、同じ価値観をもてる人材かどうかも評価ポイントとなるようです。
職種によっては、技術的な内容について説明を求められたり、その場で実技試験が行われたりするケースもありますので、事前にしっかりと対策しておきましょう。
任天堂の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
任天堂の面接を受ける上では、「任天堂DNA」と呼ばれる行動指針を理解しておくことが不可欠です。この「任天堂DNA」は、以下の3つで構成されています。
これは、任天堂の企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの「任天堂DNA」に合致する人材であることをアピールしましょう。
任天堂は、「『お客様の笑顔のために』という精神のもと、社員一人ひとりが高いモチベーションを持ちながら、会社一丸となって独創的な商品を生み出していく」という社風。これに沿ったエピソードを、「任天堂DNA」の視点も絡めて紹介することで、より強力なアピールになります。まず、社風にも「任天堂DNA」に含まれているとおり、任天堂にとって最も大切なのは「独創性」です。これまでの経験の中で、独創的なものを作るために、自身のスキルをどう磨いてきたのか。そして、それを実現するためにどのようにチームワークを発揮してきたかが分かるエピソードがあれば、具体的にアピールするようにしましょう。
また、前例や過去の成功にとらわれず、その時その時のニーズを的確に捉えてプロジェクトを成功に導いたエピソードがあれば、「柔軟性」をアピールすることができます。仕事の進め方においても、謙虚で真面目な姿勢を貫き、チーム一丸となって取り組んできたことを示すことで、「誠実さ」を伝えると良いでしょう。
任天堂の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ任天堂か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、任天堂という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●ソニー株式会社
●株式会社バンダイナムコエンターテインメント
●株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
このように、任天堂の採用面接を受ける前には、「任天堂DNA」の行動指針に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「『お客様の笑顔のために』という精神のもと、社員一人ひとりが高いモチベーションを持ちながら、会社一丸となって独創的な商品を生み出していく」という社風を意識して、常に時代のニーズを捉え、誠実な姿勢で独創的なものづくりができる人材であることを印象付けられるよう、様々なエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
任天堂の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「『お客様の笑顔のために』という精神のもと、社員一人ひとりが高いモチベーションを持ちながら、会社一丸となって独創的な商品を生み出していくという社風を意識する。そして、「常に時代のニーズを捉え、誠実な姿勢で独創的なものづくりができる人材」であることを自分の言葉でアピールする。
●任天堂の行動指針「任天堂DNA」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社について研究し、「なぜ任天堂か」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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