2022年08月31日
【給与明細のひみつシリーズ】アイスタイル社員の平均年収は高いのか?実際はいくらもらっている人が多い?給与制度は年俸・月給どっち?ボーナスは年何回で合計いくらもらえるのか?年収額だけでは見えてこないデメリットはあるのか?など、年収に関する話題をデータや口コミから明らかにします。就職・転職の判断にご活用ください。
アイスタイルの有価証券報告書によると、平均年収は530.5万円と記載されています。キャリコネに投稿された給与明細を参考にアイスタイルの年代別年収レンジを算出したところ、20歳代で370〜420万円、30歳代で570〜620万円、40歳代で740〜790万円となりました。男女あわせた民間の正規雇用者の平均年収は495.7万円(国税庁・令和2年分民間給与実態統計調査結果)ですから、それと比較しておよそ1.08倍の額です。
決算月 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
---|---|---|---|---|
2021年6月期 | 530.5万円 | 34.7歳 | 4.7年 | 479人 |
2020年6月期 | 531.4万円 | 33.9歳 | 3.9年 | 513人 |
2019年6月期 | 573.1万円 | 33.7歳 | 3.4年 | 524人 |
2018年6月期 | 577.7万円 | 33.5歳 | 3.4年 | 442人 |
2017年6月期 | 606万円 | 33.9歳 | 2.8年 | 330人 |
出典:アイスタイル・有価証券報告書
過去5年間の平均年収の推移をグラフと表組みで示しています。
アイスタイルの平均年収は前年を下回り530.5万円でした。
過去5年間では最低の額になりました。
続いて年収実態により近い年収中央値を見てみます。20代から50代までの平均年収・平均月収・平均ボーナス・年収中央値を表にまとめました。
年代 | 平均年収 | 平均月収 | 平均ボーナス | 年収中央値 |
---|---|---|---|---|
20代 | 394.4万円 | 29.4万円 | 40.4万円 | 354.96万円 |
30代 | 594.2万円 | 43.7万円 | 60.9万円 | 534.78万円 |
40代 | 763.3万円 | 55.8万円 | 78.3万円 | 686.97万円 |
50代 | 830.8万円 | 60.6万円 | 85.3万円 | 747.72万円 |
※キャリコネの口コミ、有価証券報告書、厚労省・経産省・国税庁発表の調査資料を元に、編集部で独自に算出
アイスタイルの給与体系は、年俸制が採られており、それを14分割したものが月給、残りの2分割が賞与にあたります。年俸額は、期の始めである7月に提示されます。また月給額の中には、45時間分のみなし残業手当が予め含められていることも特徴です。これ以外の手当としては通勤手当(上限5万円まで)と住宅手当(支給条件あり)が主だったものです。
賞与は年2回(2月・8月)で、それぞれ月給1月分が基本となります。評価によって変動がありますが、「評価が100%で1ヶ月分もらえる」「上位評価で20~30%程度乗る程度」といった口コミが見られ、評価結果によって大きく賞与が増えることは期待できないようです。
アイスタイル社員の給与明細(キャリコネ)
20代と30代で50万円ほどの年収差
20代クリエイティブ(非管理職)の 給与明細
30代クリエイティブ(非管理職)の 給与明細
20代と30代、年収が変わらないケースも
20代営業(非管理職)の 給与明細
30代営業(非管理職)の 給与明細
アイスタイルの職種は、マーケティング系、セールス系、プロデューサー/ディレクター系、エンジニア系、サポート系の5つに大きくカテゴリ分けされていますが、賃金制度は全職種共通であるため、職種によって年収に差が生じることはありません。
初任給は以下の通り、すべての職種共通で設定されています。
●基本給:246,154円(見なし残業45時間分64,028円含む)
※見なし残業時間を超えた場合は、超過分支払われます。
年代、職位別の年収目安としては、口コミ情報をもとに推察すると、20代で300~400万円、チーフになると650万円前後、マネージャーで750万円前後、といった当たりです。
アイスタイル社員の給与明細(キャリコネ)
同じ20代で100万円以上の年収差!
20代クリエイティブ(非管理職)の 給与明細
20代その他(非管理職)の 給与明細
年俸額はグレート次第、年齢と年収が逆転することも
30代営業(非管理職)の 給与明細
30代クリエイティブ(非管理職)の 給与明細
アイスタイルでは、社員をグレード分けしており、そのグレードごとに年収レンジが設定されています。したがって、年収を上げるためには、グレードを上げることが必要です。毎年の給与改定の際、評価によって昇給するケースもありますが、その金額は大きいものではなく、「グレードが変わらない限り大きく変動することはない」とのことです。またこのグレードは、完全に役職・職位と紐づいているため、上位の役職に空きがない場合は、「前任者が退任するか新設されないかぎり、グレードは上がらない」とのこと。実力のみならず、ある程度運やタイミングによっても、年収アップは左右されるようです。
評価制度は、半期に一度上司と面談し、目標に対する成果をシートに記入して人事に提出、それをもとにして賞与・昇給額が決まる、という仕組みです。しかし前述の通り、評価結果が昇給・賞与額に対する影響は大きなものではないため、「よっぽどの成果を挙げなければ大した増額は見込めない」と、シビアな運用であることが分かります。
アイスタイル社員の口コミ(キャリコネ)
役職・グレードを上げることが年収アップには必要
「同じエンジニア系の企業の中では報酬の基準が一個落ちる 役職を上げない限りあまり昇給は期待できない……」
年収に対する不満の声もあり
「働く時間を考えると、報酬は非常に少なく感じる 新卒社員と中途社員の差も非常に大きく……」
アイスタイルの競合や同業界であるファンケル、ZOZO、千趣会の4社で平均年収を比較します。
各社の最新有価証券報告書に記載されている額は、アイスタイルが530.5万円、ファンケルが615.8万円、ZOZOが573.3万円、千趣会が662.4万円です。
この4社の中で最高額は千趣会の662.4万円で、最低額がアイスタイルの530.5万円。その差はおよそ132万円で、かなりの差があります。
この比較企業の中ではアイスタイルは4番目に位置します。
社名 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数(単体) | 売上高 |
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千趣会 | 662.4万円 | 39.1歳 | 9.2年 | 513人 | 671.9億円 |
ファンケル | 615.8万円 | 40.6歳 | 12.4年 | 897人 | 870.89億円 |
ZOZO | 573.3万円 | 33.3歳 | 6.3年 | 1338人 | 1647.41億円 |
アイスタイル | 530.5万円 | 34.7歳 | 4.7年 | 479人 | 66.32億円 |
アイスタイルの競合企業の年収についてはこちらの記事をご覧ください
出典・参考
厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」「2019年国民生活基礎調査」
経済産業省「2021年企業活動基本調査速報-2020年度実績-」
国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」
マイナビ「2022年版 業種別 モデル年収平均ランキング」
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