2022年06月14日
明治時代より、世界中に拡大を続け、今や金融界最大手と称されるゴールドマン・サックス証券への転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、「人間性」も評価されます。即戦力として、一緒に仕事をする仲間として多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しておきましょう。
ゴールドマン・サックス証券(以下、ゴールドマン・サックス)は、世界中の様々なクライアントを相手に投資銀行業務・証券販売業務・投資運用業務などのサービスを多角的に繰り広げており、潤沢な財源と極めて優秀な人材を組み合わせた事業展開を強みとしています。また、日系の証券会社やその他の金融機関の何れともアライアンスを結んでいないのにも関わらず、日本国内でも常にトップティアの投資銀行としての知名度とクライアントからの厚い信頼を維持し、M&Aのアドバイザリー業務収益は常にリーグテーブルのナンバーワンを保持し続けることが出来ている裏側には、優秀な人材の確保による高品質なサービス提供が理由として挙げられるでしょう。
社風は、「チームワーク」を社内ポリシーとしているため、社員同士の仲が良く、困ったときには常に助け合い、チームで協力し合いながら一丸となってクライアントの問題解決に取り組むような職場環境のように思われます。
また、高学歴の社員が非常に多いものの、プロモーションに関しては完全成果主義であるため、日系企業にまま見受けられるような学閥などはなく、全員に公平に出世街道の道が開けており評価体系については不満を抱いている社員は少ないように見受けられます。尚、毎年パフォーマンスが下位5%~10%の社員はリストラ対象となるなど、常に厳しい環境下でプレッシャーを抱えながら働いているようです。
給与は、同業他社と比較しても極めて高い水準にあるようですが、代償として「24時間・365日」常にクライアントと仕事のことを意識しながら生活することが暗黙の了解となっているようです。ただし、入社して20代の間は他社と比べると非常に高い賃金を得ることが出来るそうですが、30代に入るとバックと呼ばれる管理系部門の社員は、他社の給与水準とそれほど変わらない金額となるそうです。フロントと呼ばれるようなクライアントと直接関わる職種については、成果を出し続ければ、30代で3千万円~1億円程度と、同業他社に比べても非常に高い報酬を得られるようです。
近年では、ダイバーシティの一環で、「女性社員の活躍」に注力して制度や職場環境の整備、女性を優先的に管理職に昇進させるなどの取り組みを行っているようですが、現状は女性管理職はほどんどが未婚であり、プライベートを犠牲にして昼夜共にパワフルに働く女性社員が多く、結婚・出産後は働き続けることが困難であると社内でも認識されているようです。
福利厚生は「RELO CLUB」を導入しており、金券やレジャーチケットなどが安く入手できるほか、住宅補助(7割程度を自己負担)・医療費補助(年間上限10万円の補助を受給可)の還元率が高く、充実しているようです。また、オフィスにはスポーツジムやおしゃれなカフェがあり、社員の憩いの場となっているようです。
また、外国人社員が多いこともあり、有給取得はさかんなため、比較的取得しやすいそうです。その他、全社的に「社会貢献」に注力しており、社員自身にも1年に1回何らかの社会貢献活動に参加することを求めているそうです。
有能な人材と共に組織力の高い環境で切磋琢磨しながら、パワフルに働き、高いプレッシャーのかかる状況の中でもチームが一丸とって、多様な力を結集し、大きな成果を出し続けていく。まさに‘’知的体育会系‘’と呼ばれる集団にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
選考のプロセスは、3回程度の面接があります。面接官は、1次・2次面接で応募職種のチームメンバー全員と面接するため、1度に4時間程度もの時間をかけて面接を行うようですので、体力と忍耐力が試されます。選考期間は1カ月~3カ月間と人や職種によって異なるようです。
また、緊張して臨んだ方の口コミが多く見受けられますが、比較的穏やかな雰囲気で圧迫面接ではないようです。
募集職種は、フロントと呼ばれる「投資銀行部門」「証券部門」などの顧客と関わりながら従事する職種と、バックと呼ばれる「人事」「法務」などの社内のために従事する職種の合計15部門に分かれており、その時々で募集職種が変わるため、都度ホームページの採用情報を確認する必要があります。
「なぜ転職を試みるのか」「なぜ外資系投資銀行なのか」といった志望動機を問うような一般的な質問のほか、「不正発覚時の対応」「チームメンバーと対立したときの対処」「信頼される人が持つ共通条件は何か?」など倫理的価値観を問うような質問が多く見受けられます。
管理系の部門では、「知識」や「技術」を測るような専門的な質問がされるようですので、専門書を読んで知見を増やしておくことや、事前にゴールドマン・サックスが導入しているシステムや方法などを調べておくこと、そのやり方に疑問や課題感がある場合は解決策案なども用意しておくと良いでしょう。
また、面接では、日本語及び英語の混在した面接が想定されるため、想定問答はすべて両方の言語で対応できるように準備しておく必要があります。
現在同社では、チャレンジ精神が豊富で、イノベーティブ且つ創造力に長けており、「チームワーク」を重んじて、周りと協力しながら高い成果を出すことができる人材を求めているようです。面接時には、これまでの業務でチームワークを発揮しながら、革新的な発想を成果につなげた経験があれば具体例とともに紹介することで強いアピールとなるでしょう。
ゴールドマン・サックスの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
ゴールドマン・サックスの面接を受ける上では、戦略方針を理解しておくことが不可欠です。戦略方針として以下の3つを掲げています。
ゴールドマン・サックスの戦略方針は、今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこれに合致する人材であることをアピールしましょう。
上記の戦略方針からも分かる通り、会社の持続的成長に向けて、「新規開拓に向けた挑戦」と「既存分野の合理化」の両輪を平行して実行していこうとしていることが伺えます。
そのためにも「アンテナを高く張り、得た知見をイノベーティブな発想に変え、仕事に生かせる」人材が求められていることが言えるでしょう。
面接時には、時代の変化に伴う、当業界における課題や展望にとどまることなく、解決策や実行すべきプランなど一歩踏み込んで、自身の考えを論理的に語ることが出来るように準備しておくことで、即戦力として活躍できる人材であると評価してもらえるでしょう。
更に、昔から「チームワーク」を重視した風土であり、これは今後も不変であることからも、面接では上記を意識し、これまでの経験や成果を具体例を挙げて話すことでゴールドマン・サックスに相応しい人材であることの強いアピールとなるでしょう。
ゴールドマン・サックスの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜゴールドマン・サックスか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、ゴールドマン・サックスという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●JPモルガン証券株式会社
●メリルリンチ日本証券株式会社
●三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
このように、ゴールドマン・サックスの採用面接を受ける前には、戦略方針に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。
そして面接の場では、「有能な人材と共に組織力の高い環境で切磋琢磨しながら、パワフルに働き、高いプレッシャーのかかる状況の中でもチームが一丸とって、多様な力を結集し、大きな成果を出し続けていく」という社風を意識して、「アンテナを高く張り、得た知見をイノベーティブな発想に変え、仕事に生かせる」「チーム力向上及び、会社の成長に貢献できる」人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
ゴールドマン・サックスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「有能な人材と共に組織力の高い環境で切磋琢磨しながら、パワフルに働き、高いプレッシャーのかかる状況の中でもチームが一丸とって、多様な力を結集し、大きな成果を出し続けていく」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
●ゴールドマン・サックスの戦略方針を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜゴールドマン・サックスか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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