2021年06月21日
日本の五大シンクタンクのひとつとして知られ、政府や官公庁のプロジェクトも担う三菱総合研究所(MRI)への転職。面接では新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、人となりも評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前に対策をすすめ転職を成功させましょう。
三菱創業100周年の記念事業として誕生した三菱総合研究所(以下、三菱総研)。総合シンクタンクとして、政府や官公庁をはじめ、さまざまな企業の課題解決を支援するサービスを提供しています。
三菱グループ27社からの共同出資により設立された背景もあり、1970年の設立当初は政策・公共・科学技術分野などの領域において、貢献度を重視した経営が行われていました。2020年9月に創業50周年を迎える今日では、通常の株式会社同様に利益を追求した経営のもとで、シンクタンク・コンサルティング・ITコンサルティングという3つの事業を展開しています。
社内の雰囲気は全体的に穏やかで、専門性を活かしそれぞれが裁量権をもって働いているようです。国家プロジェクトなどスケールの大きな仕事や、社会貢献に繋がる案件も多く、仕事にやりがいを感じているという口コミも見受けられます。また、異動がほとんどないのも特徴のひとつ。「専門性」を重視しており、腰を据えて業務に携わりノウハウを蓄積しながら専門性を磨く方針です。採用面接では、このような環境のもとで結果を出せる人材であると、アピールする必要があるでしょう。
選考は、書類選考と筆記試験、3~4回の面接で構成されています。選考フローは、書類選考通過後に一次面接。そしてプレゼンテーション(プレゼン)面接と適性検査、場合によっては二次面接をはさみ最終面接となるようです。
現在中途採用の募集を行っているのは5つの部門で、シンクタンク、コンサルティング、営業・海外、研究開発、コーポレートです。さらに部門内の各部署ごと(シンクタンクとコンサルティングにおいてはさらに細分化されたグループ単位)の募集要項が公開されており、業務内容はもちろん求められるスキルや経験もさまざま。たとえば、コンサルティング部門においては、経営イノベーション本部をはじめ合計5つの部署に分かれています。さらに経営イノベーション本部の中で、ものづくり戦略やデジタル戦略などグループによって異なる必要条件など、詳細な募集要項がホームページに掲載されているので、必ず確認しましょう。
採用ページに明記されている通り、選考で最も重要となるのは「専門性」です。募集要項や公開されている情報から希望する部門・部署・グループが注力していることを理解し、アピールするべき専門性がミスマッチにならないよう注意しましょう。
面接内容は、一般的な質問がほとんど。転職を検討した経緯、職務経歴やスキル、今後三菱総研でなにをしたいのかなどについて問われるようです。
特徴的なのは、プレゼンテーション面接でしょう。事前に発表されるテーマに沿ったスライドを作成し、当日発表するというもの。プレゼン後には、内容について面接官から質問が行われます。質問と回答のキャッチボールが複数回繰り返されることまでを想定して、準備をすすめることが大切です。
特に、コンサルタント職を希望する場合には、このプレゼン面接が選考フローに含まれていると考えておくべきでしょう。また、面接官は公開されていませんが、人数が5名と一般的な中途面接と比べて多いこともあったようです。想定外の状況であっても動揺せずに対応できるように、万全な準備と心構えをして臨みましょう。
面接に備え会社理解を深めるためにも、必ず目を通しておきたいのが中期経営計画2020です。
三菱総研は、2018年9月期より3カ年の中期経営計画2020をスタートしました。下記の基本方針を掲げ、主に3つの改革に取り組んでいます。
人と組織の持続的成長
三菱総合研究所のサイトより
面接で必ずといっていいほどよく聞かれる質問のひとつに「なぜ三菱総研なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいことはなんでしょうか。面接官になったつもりで考えてみてください。まず考えられるのは、「入社後なにをしたいのか」「経験やスキルをどのように活かしたい、活かせると考えているのか」など、本人の志向を問うと同時に募集しているポジションにマッチするかどうか。つづいて、業界や職種、会社についての理解度。そして、選考基準であるかにかかわらず、志望度もはかることができるのがこの質問です。
このように、「なぜ三菱総研なのか」という質問の意図を自分なりに想像し、考えを整理しておきましょう。また、会社理解を深めるにあたって必要不可欠なのが、競合となる他社も含めた業界研究です。具体的には、以下のような企業について調べておくとよいでしょう。
●株式会社野村総合研究所(NRI)
●三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(MURC)
●株式会社日本総合研究所(JRI)
●みずほ情報総研株式会社
三菱総研が目指している方向性やどういった人材を欲しがっているのか、企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。三菱総研の場合には、「比較的異動の少ない環境で、腰を据えて業務に取り組みノウハウを蓄積しながら専門性を磨いていく社風」であると意識し、「プレッシャーのかかるスケールの大きな仕事や難しい課題も、やり遂げる強い責任感がある人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
以下では面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
三菱総研の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「異動の少ない環境で腰を据えて業務に取り組み、ノウハウを蓄積しながら専門性を磨いていく社風」であることを理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。
●中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。
●競合他社についての理解を深め、「なぜ三菱総研なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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