2021年06月21日
税務に関するさまざまなニーズに応える専門家集団のKPMG税理士法人への転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をして転職を成功させましょう。
世界4大会計事務所として147もの国で躍進しているKPMG。メンバーファームである同法人は、前身となるPMM日本事務所が1949年に開設し、2004年にKGMと合併しました。KPMG Japanがおこなう監査・税務・アドバイザーのうち、同法人ではM&A・不動産・証券などの税務サービスを提供しています。
口コミでは「ブランドバリューがあり、顧客からの信頼が厚い」「大きい仕事に携われ、スキルアップできる」など、大手事務所ならではの魅力ややりがいを評価する声が多数見られました。「有給は1時間単位で取得できる」「男女平等に評価される」「子育て中でも在宅ワークが可能」など、性別に関係なく平等に働ける環境だといえるでしょう。
しかし、「長期休暇が取得しにくい」「できる人に仕事量が偏る」「退職する人が多い」といった意見もあるように、「組織でありながらも、個人競争の激しい完全実力主義」の社風であることがわかります。面接ではこうした社風に馴染み、長く働き続けられるかどうかが重要なポイントとなるでしょう。
2020年7月現在、コーポレートサイトでは、以下の職種にて中途採用の募集をおこなっています。
●国際・国内税務サービス
●M&A関連:組織再編・企業再生
●不動産関連:証券化・リース関連
●移転価格・評価サービス
●ファイナンス&テクノロジー
●関税・間接税サービス
●グローバルモビリティサービス
●アウトソーシングサービス
●パブリックセクター・医療機関・中堅企業向け税務サービス
募集職種が多いため、詳細はコーポレートサイトにてご確認ください。選考フローは、書類選考→面接・筆記試験→採用となり、職種によって面接回数や試験内容が異なります。面接は平均2回おこなわれ、一次はパートナー・マネージャーと、二次は現場社員(直属の上司)もしくは代表との面談となるようです。
筆記試験には英語と税務があり、英語は選択式であり、税務は法人税を学んでいれば決して難しいものではないとのこと。緊張感のある面接だったとの声も聞かれますので、気を引き締めて臨みましょう。
同法人の面接では、「年下の先輩もいるが大丈夫か」「忙しく働くのは好きか」「将来どのような税理士になりたいか」など、実力主義ならではの質問が目立ちます。これまでの経歴や出身大学を重視する傾向にあるため、自信のあることは積極的にアピールしていきましょう。
中でも「4大ファームの中で、なぜ当所なのか」という質問には、組織としてのプライド・メンツが絡んでいるため、回答には注意が必要です。業界でも最高峰のファームであることを意識し、学ぶ姿勢と仕事への熱意を伝えましょう。
また、クライアントと直接関わる仕事のため、コミュニケーション力の高さもアピールすると、好印象を与えやすいようです。面接では「向上心と学ぶ姿勢を絶やさず、プロフェッショナルとしての自覚を持って結果を出せる人材」であることを印象づけられるようにしましょう。
面接を受けるにあたり、同法人のビジョンと「10 Things To Do」を理解しておきましょう。
コーポレートサイト「ビジョン」より
「The Clear Choice」の言葉にもあるように、常に「確かな選択」でプロとしての手腕を活かしたサービスを提供し、クライアントや社会から高い信頼を得られる存在になることを目指しています。
コーポレートサイト「10 Things To Do」より
この「10 Things To Do」には、企業としての価値を最大限に高めるための税務戦略10項目が定められています。「組織風土・意識改革」では、組織の壁を取っ払い業績評価を導入することで、さらなる組織のグローバル化を図る考えです。
「組織整備」では、税務部門の社内的地位を高め、すべての拠点に税務窓口を設けることで情報収集の効率をアップし、日本企業のグローバル化を主導していくことを目指します。
「インフラ整備」では、変動ロイヤリティ制もしくはロイヤリティ料率の見直しをおこない、日本におけるグローバル税務の感度を上げることに務めます。
「業務・プロセス改革」では、税務指標のKPI化(重要業績評価指数)により、日本企業の税務に変革をもたらすこと。専門人材の外部委託などにより、慢性的な人材不足の克服に努めます。面接では、日本企業のグローバル化を目指す姿勢に共感し、同法人の成長にとさらなるブランド力の向上に貢献できる人材であることをアピールしましょう。
面接では志望動機に加え、「なぜKPMG税理士法人なのか」という質問が出されます。面接官はこの質問を通して「社風や理念についてどれだけ理解しているのか」「この人の経歴やスキルは活かせるのか」を見極めています。
この質問に明確に回答するためには、競合他社についての研究が非常に重要といえます。なぜなら、他法人の経営スタイルや社風を理解することで、同法人への理解がより深まるからです。以下に、同法人を含めた4大ファームとされる企業をあげましたので、ぜひ他社研究の参考にしてください。
●デロイト トーマツ税理士法人
●PwC税理士法人
●EY税理士法人
企業研究や他社研究を通じ、同法人の求める人材像のイメージが具体的になってきたのではないでしょうか。面接では「組織でありながらも、個人競争の激しい完全実力主義」の社風を理解し、「向上心と学ぶ姿勢を絶やさず、プロフェッショナルの自覚を持って結果を出せる人材」であることを印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
ここからは面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。自分ならどんな回答をするか、シミュレーションを重ねて面接対策をおこないましょう。
KPMG税理士法人の中途採用面接にあたり、重要なポイントをご紹介してきました。以下の3項目を再度確認し、しっかりと面接対策をおこないましょう。
●「組織でありながらも、個人競争の激しい完全実力主義」の社風を理解し、「向上心と学ぶ姿勢を絶やさず、プロフェッショナルの自覚を持って結果を出せる人材」であることをアピールする。
●同法人のビジョンと「10 Things To Do」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜKPMG税理士法人なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備し、面接当日はハキハキとした受け答えを意識し、入社への熱意を伝えましょう。
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