キッコーマンの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
キッコーマングループは、しょうゆをはじめ、みりんや料理酒、「本つゆ」などのめんつゆ、「我が家は焼肉やさん」などのたれ、和風料理の素「うちのごはん」、デルモンテブランドのケチャップやトマト・野菜ジュース、豆乳、健康食品などの商品を取り扱っています。
本記事でご紹介するキッコーマン株式会社の事業は、持ち株会社としてのグループ戦略立案ならびに各事業会社の統括管理です。設立1917年の老舗企業で、「キッコーマン」の商標は1927年から続いています。
社風に関しては、年功序列、トップダウン型、安定志向、堅実、保守的、のんびり、優しいといった口コミが多くあがっています。もちろん部署によって異なりますが、悩みを相談したり社内イベントをみんなで楽しむことのできる、昔ながらのアットホームな環境といえそうです。
なお、公開されている正規雇用者の中途採用(経験者採用)比率は、2018年度39%、2019年度31%、2020年度33%で、離職者が少ないとの口コミもありました。つまり定着率の良い会社なので、求人数は多くないかもしれません。もし希望の求人が出ていたら、そのチャンスを逃さないように応募しましょう。
■選考は何次まで?
キッコーマンの中途採用選考の詳細は公開されていませんが、書類選考および複数回の面接と想定して、準備を進めておきましょう。
2023年2月時点での募集職種は経理で、ポジションは2つのうちのいずれかになります。1つは本社の会計グループで本体の単体決算・子会社の決算、もう1つが本社経理部での月次・年次・連結決算業務です。事業会社での経理実務経験が応募要件で、年数は応相談です。
注意したいのは、こちらの求人は公式サイトには記載がなく、転職エージェント経由でのみ募集していること。このようなケースもあるので、中途採用の場合には広く情報収集を行い、最新の求人情報をチェックすることをおすすめします。
なお、公式サイトではMIIDASサービスを採用しており、情報を登録した求職者に対して、適したポジションがある場合のみ該当者にオファーが届くようです。
■面接内容の傾向は?
キッコーマンの面接では、「5年後、10年後に自分が何をしていると思うか」、「テキパキと仕事ができるか」といった質問がありました。そのほか、一般的な質問もあると想定し、転職理由や、前職での経験、今後の目標などを整理し、分かりやすく説明できるようにしておきましょう。
また、同社の新卒採用で「求める人材像」として定義されているのは「プロ人材」です。高度な能力、成果につながる自律的な行動、市場に価値を与える、といった3つのポイントがあげられています。これらを参考に、「プロ人材にふさわしい人物」だと面接官に思ってもらえるようなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
キッコーマンの面接攻略法(面接対策)
■キッコーマンの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
キッコーマンの面接を受ける前に、中期経営計画を理解しておきましょう。
キッコーマンは2022ー2024年度の中期経営計画を策定しています。重点課題として掲げているのは「環境変化に対応し、成長の継続と収益力向上」そして「事業活動を通じ、社会課題解決に貢献」の2つです。目標は、売上成長率が年平均5%以上、事業利益率が10%以上、ROEが11%以上です。(為替差を除く)さらに、海外しょうゆ事業、海外卸売事業、国内事業と事業毎に設定された目標についても紹介されているので、事前に資料をチェックしておくことをおすすめします。また、同社の売上収益の70%、事業利益の77%は海外だということも覚えておきましょう。
中期経営計画とあわせてキッコーマンの面接を受ける前に押さえておきたいのは、「グローバルビジョン2030」です。キッコーマングループとして、目指すべき姿とその戦略についてまとめたもので、2018年に定められました。テーマは「新しい価値創造への挑戦」です。こちらはテキストならびにYouTubeの説明動画も公開されています。
これらをもとに同社の価値観を理解したうえで、「自分はどのように貢献できるのか」面接で伝えられるように準備しましょう。
■「なぜキッコーマンか」をはっきりさせるためには他社研究が必要
面接でよく聞かれる質問の一つに、「なぜキッコーマンか」というものがあります。面接官はこの質問を通して、応募者が「これまでの経験やスキルを同社で活かせるのか」を確認するとともに、「同社の特徴や他社との違いを理解しているかどうか」を確認しようとしているのです。
以下に調味料の製造などを行う競合企業を挙げますので、ぜひ参考にして業界の理解を深めてください。そのうえで、「なぜキッコーマンを志望するのか」明確な理由を整理しておきましょう。
- ヤマサ醤油株式会社
- 味の素株式会社
- 株式会社Mizkan
- キユーピー株式会社
キッコーマンの採用面接で実際に聞かれた質問内容
キッコーマンが目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。キッコーマンの場合、「昔ながらのアットホームな環境」で「高度な能力を有し、成果につながる自律的な行動ができる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[30代前半・男性/人事] 【結果:一次面接で不採用】
[40代前半・女性/営業事務・管理事務] 【結果:内定を辞退】
キッコーマンの採用面接に向けて
キッコーマンの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「昔ながらのアットホームな環境」であることを意識して、「高度な能力を有し、成果につながる自律的な行動ができる人材」であると、具体的なエピソードやデータを交えてアピールする。
- キッコーマンの中期経営計画やグローバルビジョン2030を理解して、それらに沿った自己分析を行い自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜキッコーマンなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。