明電舎の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
明電舎は、1897年に設立され、創業125年を迎えた歴史ある重電メーカーです。電力インフラ、社会システム、産業電子モビリティなどの事業を展開しています。
明治に設立された歴史ある老舗企業であるため、社員の口コミを見てみると、「旧態依然な雰囲気」「年功序列」「体育会系」といった、「日本企業の文化」が根付いていることが分かります。「全体的にのんびりした雰囲気」「ゆったりとした会社」「温和な雰囲気」と温かな風土を感じさせる口コミが多いことも特徴です。
電力インフラという事業分野と、その事業の歴史の深さから、「官公庁や電力会社など、客先は手堅い」「公共事業の設備や工事が多い」こと、「安定していて不安感がない」ことも、同社で働く魅力の一つと言えるでしょう。
また社会的意義が大きな仕事であるため、社員の仕事に対する使命感、やりがいは大きなものがあります。「直接的な顧客の先にエンドユーザーが見える」「業務の重要性を強く感じられる」という声が多く寄せられています。年功序列といった日本的企業の特徴を備えつつも、「若手に仕事を任せる風潮」が強いことも特徴です。「常に人材不足」ということもあるかもしれませんが、「自分がやりたければ話を聞いてくれる会社」「自分で物事を決めながら仕事を進められる」「仕事を任せてもらえるので、主役のように働ける」ことから、「いやでも成長できる」「能力を培いながら会社に貢献できる」環境でもあると言えます。
「歴史ある日本的企業の文化の中、やりがいと使命感、大きな裁量をもって仕事に取組むことで、自身の成長を実感する」、こうした社風にフィットする人材かどうかを採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
同社の職種は、大きく技術系と事務系に分類されています。キャリア採用の場合は、その中でも職種が細かく分類されており、2023年1月時点での募集対象職種は、営業、電気設計、技術営業、機械設計・設備、品質管理・品質保証、施工管理、研究開発、その他(スタッフ業務等)の8つです。
選考プロセスは、WEBエントリー後、面接が2~3回行われます。応募者の口コミを見てみると、一次面接は「人事担当、事業部長、課長他、応募者一人に対して複数の面接官だった」「面接官は配属先の職場社員と人事担当者の4人」と、初回から複数の目で確認されるようです。また、応募時に「電機関連で応募した」方も、面接時に「マッチングを考え、IT関連の部署を探してくれた」というケースも。自身の経験からポジションを検討することはもちろんですが、職務経歴書に詳細を記載することで、可能性を広げておくこともよいでしょう。
■面接内容の傾向は?
同社の面接では、志望動機や自己PR、転職理由など、オーソドックスな質問を投げかけられることがほとんどです。応募者は、こうした質問のやり取りを通し、「専門性よりも、その人と働きたいかを見ている」ことを感じています。専門性の確認はもちろん大切な要素ですが、カルチャーフィットを重視していることが分かります。
面接の雰囲気としては、「終始温かい雰囲気」であり、「話しやすい空気を作ってくれた」「やさしく接してくれて緊張がほどけた」とのこと。リラックスした雰囲気の中で、しっかりとその人となりを見ようとする姿勢を感じられます。
明電舎の面接攻略法(面接対策)
■明電舎の「中期経営計画2024」を理解した上で自己分析をする
明電舎の面接を受ける前に、「中期経営計画2024」を理解しておきましょう。
上図の通り、「中期経営計画2024」では、同社が目指したい社会と、それに向けた具体的な取り組みの柱が明示されています。面接ではこれを深く理解したうえで、自分自身が実現に貢献できる人材であることをアピールすることが大切です。
同社の社風は「歴史ある日本的企業の文化」でありますが、この中計では企業文化を刷新していこうという姿勢が打ち出されつつ、「持続可能性・多様性・誠実さと責任感・未来志向」という価値観はやはりベースとして大切にされていることが分かります。
自身の過去の業務経験やキャリア観について、上記の視点で整理し、具体的に伝えましょう。例えば以下のような観点で整理してみてください。
・慣習やこれまでの成功体験にとらわれることなく、新たな取り組みにチャレンジしてきたこと。またそれを達成させるため、周囲のメンバーの意識を改革させるため工夫して取り組んだこと。
・仕事に取り組むうえで、誠実さと責任感、高い主体性を持って取り組んできたこと。
■「なぜ明電舎か」をはっきりさせるためには他社研究が必要
中途採用面接で頻出する質問のひとつに「なぜ当社なのか」という問いかけがあります。この質問では、その企業をどのように理解しているかはもちろん、同業他社との違いを分析できているかを面接官は探ろうとしています。
面接官に対して説得力のある回答を示すためには、他社研究をすることが必要です。他社と比較することで、明電舎の特色・強みが浮き彫りになります。重電メーカー大手である、以下の競合他社についても研究しておきましょう。
- 株式会社日立製作所
- 株式会社東芝
- 三菱電機株式会社
- 富士電機株式会社
明電舎の採用面接で実際に聞かれた質問内容
明電舎が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。明電舎の場合「歴史ある日本的企業の文化の中、やりがいと使命感、大きな裁量をもって仕事に取組むことで、自身の成長を実感する」社風を意識して、「高い主体性と責任感を持って、周囲を巻き込みながら新たなことに挑戦できる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[30代前半・男性/機械設計] 【結果:一次面接で不採用】
[20代前半・男性/技術関連職] 【結果:最終面接で不採用】
明電舎の採用面接に向けて
明電舎の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。