三菱ケミカルの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
社風は、穏やかな人が多く、まったりとした雰囲気で精神的ストレスを抱えている社員は少ないようです。ただし、悪く言えば競争意識や問題意識が低く、会社の競争力に課題を感じている社員も散見されます。
昔ながらの年功序列の風土なので、どんなに頑張っても高い評価をもらうことは到底困難であり、若手社員のモチベーションダウンにつながっている様子です。公表されている評価体系はあるものの、透明性に欠けているようで、上司の主観が入っていると感じている社員も見受けられます。基本的に自身の考えや意見を言わず、上司の言いなりになるような「イエスマン」が出世できるような風土のようです。
福利厚生は、住宅補助(上限8万円)が特に手厚く、テレワークなど柔軟な働き方が可能且つ、有給や各種制度の取得のしやすさ、残業の少なさなどからもワークライフバランスの実現が可能な環境であると言えるでしょう。ただし、職種やポジションによっても異なり、製造系の部門は休日出勤や残業が伴ったり、管理職になると時間の制約などが出てきたりしてしまうようです。
女性活躍に力を入れており、女性社員は結婚・出産後も活躍できる環境が用意されているものの、男性社員にとっては、「育児関連の制度を取得する=昇進を諦める」といった暗黙の了解の雰囲気があり、取得しにくい状況が実態のようです。
旧財閥系のあたたかい環境で、仕事と家庭を両立させながら安定的に長い年月働き、堅実にキャリアを積み、会社に貢献していく。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
採用プロセスは、書類選考後、SPI試験の受験があり、通過すると2回程度の面接という流れです。
面接官は、応募部署の社員が4~5名担当される場合が多いようで、雰囲気は終始和やかなムードのようです。
キャリア採用における募集職種は、「研究開発系」「製造系」「管理系」の3部門に大きく分かれ、おおよそ10職種に分けられています。
また、採用ホームページ上には各職種ごとの勤務地が書いてあるため、転勤の可能性のある場所として事前に調べておき、自身のキャリアプランに合致しているか確認しておくと良いでしょう。
■面接内容の傾向は?
同社では、とにかく「なぜ転職するのか」「なぜ三菱ケミカルなのか」「なぜこの職種なのか」といった志望動機を細かく問う質問が多く、入社にあたっての熱意を測っているようです。
また、三菱ケミカルの自社製品に関する自身の考えを問われることもあるようですので、事前にホームページや会社案内を熟読し、これまでの研究テーマや携わってきた業務に関連付けて自身が考える課題感や改善案などの意見を用意しておくと強いアピールになるでしょう。
その他、自身が認識している性格(長所・短所)や学生時代の様子、対人関係に対する考え方や価値観などを問われることが多いようで、入社後、希望している職場に親和性が高いかどうかを確認しているようです。
三菱ケミカルの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
三菱ケミカルの面接攻略法(面接対策)
■三菱ケミカルの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
三菱ケミカルの面接を受ける上では、中期経営計画(アプトシス20)を理解しておくことが不可欠です。同社は、2016年度より2020年度までに実践すべきイシューとして以下を掲げています。
中期経営計画では、「産業ガス」や「医療向け製品」などに力を入れていくほか、現在海外部門の収益が4割程度であるところを2020年度までには海外・国内部門それぞれ半々の割合となるよう目論んでいるようで、「海外マーケティング」にも注力しているようです。
また、保守的な社風に課題感を持っているようで、新規事業の企画を担う部署をつくるなど、近年統合した3グループ社の多様な力を結集して新たな価値の創造につなげられるよう「オープンイノベーション」を重要視しているようです。
下記は、中期経営計画上でも触れられている、同社が求める人材像です。これらからも分かる通り、先見性を持ち、革新的な発想をアクションに変え、多様な力を結集して会社を最先端の企業へと成長させることのできる人材を求めています。面接では現代社会における課題の解決策となりうる自身の考えや技術、またはそれを用いて従来の業務で成果を得られた経験があれば、具体例とともに紹介することで即戦力のある人材として高く評価されるでしょう。
また、成果を紹介する際には、自身がチーム内でどのように貢献してきたのか、「様々な部署と協力し合いながら」を意識してエピソードを紹介することで、より社風に相応しい人材であるとアピールできるでしょう。
■「なぜ三菱ケミカルに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
三菱ケミカルの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ三菱ケミカルか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、三菱ケミカルという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 東レ株式会社
- 住友化学株式会社
- 旭化成株式会社
三菱ケミカルの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、三菱ケミカルの採用面接を受ける前には、中期経営計画(アプトシス20)に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「旧財閥系のあたたかい環境で、仕事と家庭を両立させながら安定的に長い年月働き、堅実にキャリアを積み、会社に貢献していく」という社風を意識して、「知見に富んでおり、先見性を持ち、革新的な発想をアクションに変え、多様な力を結集して会社を最先端の企業へと成長させることのできる人材」であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・男性/研究開発] 【結果:入社】
[20代後半・男性/技術関連職] 【結果:入社】
[20代後半・男性/法人営業] 【結果:内定を辞退】
[30代前半・女性/研究開発] 【結果:入社】
三菱ケミカルの採用面接に向けて
三菱ケミカルの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「旧財閥系のあたたかい環境で、仕事と家庭を両立させながら安定的に長い年月働き、堅実にキャリアを積み、会社に貢献していく」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- 三菱ケミカルの中期経営計画(アプトシス20)を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ三菱ケミカルか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
筑波大学卒業後、大手食品メーカーに入社。人事部、広報宣伝部に配属。ダイバーシティ推進、制度の改革や研修企画などに従事。英国在住。