トランスコスモスの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
アジア最大規模のコンタクトセンターサービスを運営するなど「バックサイド」の支援で成長してきたトランスコスモスが、デジタルマーケティングやEC通販などの「フロントサイド」の支援にも進出すると発表されたときは大きな話題になりました。
改革に挑み続ける同社。社内の環境にはどんな影響があるのでしょうか。社員たちからよく聞かれたのは同社組織体制の変更の多さに対する声でした。「非常に短期間に組織再編が繰り返され、毎年のマイナーチェンジに加え、2-3年に1度は大きな変更がある」といった声からは、まさに頻繁な組織再編の様子が伝わってきますね。同社の行動規範に「環境変化に鋭敏であり、俊敏に行動する」とあることからも、環境変化ありきで成長しようとする同社の姿勢がうかがえます。こうした現状に対して「企業の成長のために、様々なアクションを取ろうとする会社の勢いを感じる」とメリットをあげる意見が見られる一方「組織が毎年変更されるため、都度ミッションや役割の変更があり、落ち着くまでに1Qは要する印象。この期間の生産性が落ちる点は気になるところ」とデメリットをあげる意見も見られます。
また同社の特色として「実力主義」をあげる社員も多くみられました。「有能であれば、20代でも管理職に就くことができるなど、自分の意欲次第で成長環境は提供してもらえる」「年功序列ではないため、実績をあげれば昇進できる」といった声からは、入社年次や年齢に関係なく実績や実力で昇進できることがわかります。
以上のことから「変化が多く、実力主義」こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められているといえます。
■選考は何次まで?
最大で3次選考まで用意されています。面接官は応募職種によって異なりますが、大きく2つのケースに分かれます。1つは人事面接の後、役員面接で内定を出すケース。もう1つは現場の社員による面接の後、役員面接で内定を出すケースです。いずれの面接もおよそ30分前後と長い時間ではないため、聞かれたことに対して簡潔に答える意識は持っておいたほうがよいでしょう。
1次選考では面接をする前にトランスコスモスに関する簡単な説明も受けられますので、ここでより同社に対する理解を深めておきましょう。ただ、説明はあるとはいえご自身なりの企業研究は必ずしておいてください。各面接後に質疑応答の時間もありますので、そこでの話題作りにも繋がります。
同社の事業領域は多岐にわたるため、募集職種も事務、営業、機械設計、サポートデスクなど多数あります。未経験での応募が可能な職種も多くみられますので、ジョブチェンジを検討する方も一度要件を確認してみることをおすすめします。
■面接内容の傾向は?
傾向として「あなたはうちの会社で何がしたいですか」や「5年後、10年後、どうなっていたいですか」のように応募者の未来を問う質問が頻出しています。面接に臨む前に、将来自分がどうありたいのか、応募した職種と照らし合わせて考えておくようにしましょう。
また同社は未経験採用も行っている為、未経験で応募された方の意欲を確認する質問も多くみられました。「Web業界は未経験とのことですが、どのような準備をしていますか」のような質問がそれにあたりますね。未経験のことに対する意欲を問われる可能性がある場合、これまでに経験した職種との共通点や活かせる力などを洗い出しておくのは有効な手段です。そして、今後戦力となるために、どのように不足を埋めていくか自分なりの施策も考えておきましょう。選考初期の段階で「未経験の人がどのように戦力となっていったか」事例をこちらから聞いておくこともおすすめします。
トランスコスモスの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
トランスコスモスの面接攻略法(面接対策)
■トランスコスモスの経営戦略を理解した上で自己分析をする
トランスコスモスの面接を受ける上では、経営戦略を理解しておくことが不可欠です。同社が2019年4月に本決算説明会の中で発表した中期重点施策には以下のようなものがあります。
今回の施策には「サービスのイノベーション」や「イノベーティブな提案」といった言葉が散見されます。
この「イノベーション」という言葉、トランスコスモスCEO奥田氏が経営を考える際によく用いる言葉でもあります。いつ使うのかというと、ビジネスを2つに分けるとき。1つが既存の成長ビジネスを示す「グロース」、もう1つが挑戦による新ビジネスを示す「イノベーション」です。企業が大きくなると大半の人がグロースに軸足を置きたくなる傾向を踏まえ、50年以上の時を重ね会社が大きくなった今だからこそ、イノベーションを生むことができる人材も同社は求めていると奥田氏は語ります。
こうした同社の戦略を踏まえて、ご自身のこれまでの仕事について話すときには、ゼロベースで改革を起こしたエピソードを取り入れるとよいでしょう。また仕事柄ゼロベースでの取組には縁が薄かったという方には、日々の仕事の中で現状維持に満足せず、改善や改革に取り組んだエピソードがおすすめです。
■「なぜトランスコスモスに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
トランスコスモスの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜトランスコスモスか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、トランスコスモスという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 株式会社ベルシステム24ホールディングス
- りらいあコミュニケーションズ株式会社
トランスコスモスの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、トランスコスモスの採用面接を受ける前には、行動指針に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「変化が多く、実力主義」という社風を意識して、現状維持に満足せず改革を起こせる人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
30代後半男性/マーケティング【結果:2次面接を辞退】
20代前半男性/代理店営業【結果:1次面接で不採用】
20代後半男性/カスタマーサポート【結果:2次面接で不採用】
20代前半男性/Web関連職【結果:最終面接を辞退】
トランスコスモスの採用面接に向けて
トランスコスモスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「変化が多く、実力主義」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- トランスコスモスの行動指針を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜトランスコスモスか」に対する答えを明確にしておく。
グローバルウェイ エージェントについてお知りになりたい方はこちらのサイトをご覧ください。こちらからでも登録できます。
「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
大学キャリアセンターに対する就職支援コンサルティングに従事後、経団連会員企業で採用戦略の立案や面接官指導などを担当。