2022年08月30日
国内第3位、11兆円を超える売上高を誇る自動車メーカー大手、日産自動車への転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。
「NISSAN」の通称で日本のみならず世界でも知られる日産自動車。数多くの人気車種を有するものの、カルロス・ゴーン氏の逮捕・解任劇、排ガス検査不正、2019年に入っては西川前社長による役員報酬不正など、不祥事の数々も記憶に新しいところです。2019年12月には内田誠社長が就任し、こうした一連の不祥事からの信頼回復と業績の立て直しに注目が集まります。
そんな日産自動車の口コミを見ると、透明性の高い評価制度にやりがいを感じる社員が多いことが分かります。ルノーとの資本提携に伴い、その資金や人員が注入されてきた中で、実力主義でフラットな企業風土も醸成されたことがうかがえます。また、自動車開発というスケールの大きな仕事ができること、個人にある程度の裁量が与えられていることもやりがいを感じる大きなポイントのよう。ダイバーシティも推進しており、就労する上で性別や国籍、新卒入社・中途入社の別による差はなく、在宅勤務制度も用意されているなど、働きやすい環境が整っています。現状に鑑みると、ルノー・日産・三菱アライアンスの今後については動向が読みづらいものの、現在の企業風土は当分存続するものと考えられます。
日産自動車には、働きやすい環境と社員がやりがいを感じられる実力主義的な社風があります。採用面接では、こうした社風にフィットする人材かどうかを見極められます。
書類選考通過後、通常2~3回の面接がありますが、部署や職種によっては面接回数が1回という場合もあるようです。間に筆記試験を挟むことが多く、対策は必須です。また、選考終了までに3か月を要したという口コミもあり、スピーディな選考を望む場合にはその旨を先方に伝えておく必要があるでしょう。
現在、日産自動車では広報・財務・人事といった事務系職種から研究・開発・生産技術といった技術系職種まで、幅広い職種で中途採用を行っています。資格や語学はもちろん、口コミによると面接では人物評価と実力評価の両方が重視されるようです。希望する職種において、自分のどのようなスキル、どのような志向が活かせるのか、またそれらを面接の場でどのようにアピールすると効果的か、事前にしっかりと対策をして臨みましょう。面接内容の傾向についての詳細は次項をご覧ください。
「なぜ他社ではなく日産自動車なのか?」「日産自動車でやりたいことは?」など、中途採用面接としては基本的な質問を重ねることで、応募者の人物像を掘り下げる傾向が見られます。企業研究と自己分析は徹底して行い、そのすり合わせから自分が日産自動車で活かせるポイントを整理しておくと役立ちます。予想される質問に対してはあらかじめ回答のパターンを準備をしておくと落ち着いて対応できます。
また、人物評価と合わせて、前職での実績や経験を含めた能力面も重視される傾向にあります。外国人も多く働く企業であることから英語力はもちろん、実力主義の風土に適う即戦力としての実力も重要です。口コミに見られる「前職での成功体験は?」「ストレス耐性はあるか?」などの質問も、実際の勤務を想定してのものと考えられます。自分のこれまでの経歴を棚卸しし、希望する職種・部署の特性も勘案の上、アピールできる経験やスキルをピックアップしておきましょう。
面接を受ける上では、中期計画を理解しておくことが不可欠です。
日産自動車では、「Nissan M.O.V.E. to 2022」という6カ年中期計画(2017~2022年度)を掲げています。
日産自動車コーポレートサイトより
上記のように、これまでのルノー・日産・三菱アライアンスのメリットにより培ってきた4つの要素を活かして、持続的成長を目指します。数値としては、8%の営業利益率を維持しつつ、売上高は30%増の16.5兆円への拡大が目標となっています。
日産自動車コーポレートサイトより
日本を含め、これまで市場としてきた各国での販売数増と収益性向上、ブラジルやアルゼンチンなどこれまで投資してきた市場での成果の完全な刈り取り、他社の優位性が強いヨーロッパをはじめとした地域においてその差を埋めるため日産自動車のポテンシャルを最大化すること、この3つを柱として経営を行っていく方針です。こうした事業戦略の基盤として、売上高の最適化、総コスト削減策の実施、固定費管理なども積極的に行っていきます。
日産自動車コーポレートサイトより
成長戦略に加え、自動車産業において新技術・新事業のリーダーの座も確保したいところ。ルノー・日産・三菱アライアンスのメリットおよび、電気自動車や自動運転などの技術的進化を強みに、さらなる新技術・新商品の提供を行っていく姿勢で、電気自動車領域での首位維持と自動運転技術において他社をリードすることを目指します。
また、この計画の中には日産自動車の競争優位性のひとつであるダイバーシティ推進のさらなる加速や、法令遵守体制の徹底など、企業としての基盤を強固にするための戦略も盛り込まれています。「人々の生活を豊かに」という日産自動車のビジョンのもと、健全で強靭な企業体質の再構築が望まれます。中途採用においても「すべてのステークホルダーに豊かな未来を届けるという使命感をもって、前向きに仕事に取り組むことのできる人材」が求められていると言えるでしょう。したがって、採用面接に臨むにあたっては、中期計画をしっかりと理解し、自己分析に落とし込んでおくことが必要です。
日産自動車の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜうちの会社なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面もあわせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、日産自動車という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●トヨタ自動車株式会社
●本田技研工業株式会社
このように、日産自動車の採用面接を受ける前には、中期計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では「社員がやりがいを感じられる実力主義的な社風」を意識して、「日産自動車の成長のため、自分の能力を積極的に活かせる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
日産自動車の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「社員がやりがいを感じられる実力主義的な社風」を理解し、それに合致した行動がとれる人材であることをアピールする。
●日産自動車の中期計画を理解して、これに沿った自己分析を行い、自己PRへとつなげる。
●競合他社についての理解を深め、「なぜ日産自動車なのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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