2021年06月21日

【面接対策】ネスレ日本の中途採用面接では何を聞かれるのか

世界最大の食品飲料会社、ネスレの日本法人として設置されたネスレ日本への転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。


ネスレ日本の採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

スイスに本社を置く世界最大の食品・飲料会社、ネスレの日本法人で、コーヒー、菓子、食料品、栄養補助食品、ベビーフードなど、多くの製品を取り扱っているネスレ日本。創業者のアンリ・ネスレが、栄養不足による乳児死亡率の高さを解決するために乳児向けシリアルを開発したところから、ネスレグループの歴史はスタートしました。150年以上経った今もなお、世界各国のネスレがアンリ・ネスレの精神を受け継ぎ、「生活の質を高め、健康な未来づくりに貢献する」ことを目指しています。ネスレには、『ネスレの経営に関する諸原則』が存在し、事業国それぞれの法律や文化、宗教的習慣を考慮しながら順守していくことになっています。当然、ネスレ日本においてもこの諸原則は企業文化の礎であるため、これらの項目に共感できるかどうかは重要なポイントになってきます。

ネスレ日本は外資系企業でありながら、終身雇用や企業内労働組合といった日本的経営を取り入れていることでも知られています。2010年には、現在の高岡浩社長が日本人として初めてネスレ日本の社長に就任し、日本的経営の要素を残しながらもグローバルに通用する経営へと改革を進めて、業績を大きく伸ばしてきました。そんなネスレ日本の社風はとてもフラットだと言い、「日本企業しか経験がない人でも難なく溶け込むことが出来る」「誰でも努力次第で昇格できるチャンスがあります」という声が聞かれます。また、ネスレが拠点を置くすべての国や地域に、男女比バランスに重点を置いた「ダイバーシティとインクルージョン」の行動計画があり、ネスレ日本においても「女性の活用は意識的に取り組まれており、女性マネージャー、ダイレクタークラスも常にいる状態です」という口コミが見られます。面接では、こうした社風にフットする人材かどうかが見られますので、社風をしっかりと理解しておくことが大切です。

『ネスレの経営に関する諸原則』

1.栄養・健康・ウェルネス
2.品質保証と製品の安全性
3.消費者とのコミュニケーション
4.ネスレの事業活動における人権
5.リーダーシップと責任ある行動
6.職場の安全衛生
7.サプライヤーおよび顧客との関係
8.農業と地域開発
9.持続可能な環境への取り組み
10.水資源

選考は何次まで?

求人内容によって異なりますが、書類選考を経て、2〜3回程度の面接という流れが一般的で、これに筆記試験やグループディスカッション、Web試験、Web面接を挟むケースもあるようです。また、英語の筆記試験がおこなわれたという口コミも見られます。

現在、ネスレ日本では、ECウェブマスター、IoTプログラムマネージャー、動力製造オペレーター、電気エンジニアの募集がおこなわれていますが、このうちECウェブマスターとIoTプログラムマネージャーについてはビジネスレベルの英語力が必須となっており、英文レジュメの提出が求められます。

求人は都度コーポレートサイトに掲載されますので、定期的にサイトを確認し、情報を逃さないようにしましょう。

面接内容の傾向は?

志望動機や転職理由といった一般的なものから、「コーヒーは毎日飲みますか」という、コーヒーで有名なネスレ日本ならではの質問まで、その内容は多岐に渡っています。一般的な質問に対しては、自己分析をしっかりとおこなうことで落ち着いて対応ができるので、事前準備を万全にしておきましょう。また、「生まれてから今までをかいつまんで話してみてください」という具合に、その人の生い立ちについて聞かれることも。これは、人生の節目にどういった価値観で意思決定してきたかを見極めるための質問だと考えられます。じっくりと自分に向き合い、価値観を深堀りする時間を作ってみることも必要かもしれません。

さらに、多くの面接経験者が「時事問題についての勉強が必要」といったコメントを残しています。日頃から新聞等で世界情勢を知り、それについての自分の意見を論理的に述べられるようにトレーニングしておくとよいでしょう。

ネスレ日本の面接攻略法(面接対策)

ネスレ日本の中長期戦略を理解した上で自己分析をする

ネスレ日本の面接を受ける際に、理解してしておかなければならないものとして経営戦略があります。同社の戦略のキーワードは、“イノベーション”です。

ネスレ日本では、「イノベーションアワード」と呼ばれる社内コンテストを毎年実施しています。社員全員が「自分の顧客は誰か」「顧客が抱える問題は何か」について考え、問題を解決するためのアイデアやそれを実行した結果を応募します。このように社員誰もが挑戦できる環境の中、ネスカフェアンバサダーやキットカットシリーズなど、イノベーティブな商品を数多く誕生させてきました。2019年の事業戦略においては、「2019年以降もイノベーションで持続的な成長を達成」するとし、それにあわせ、求める人材像については「組織や社会で“イノベーション”を起こせる人材」と明確に謳っています。具体的には、下図のように、『志の高さ』『リーダーシップ』『感性の鋭さ』『ポジティブ思考』『バイタリティ』を動力として、Plan→Do→Seeのサイクルを回し続けられる人と定義しています。したがって、こうした人材であること、またそのポテンシャルがあることを、具体的なエピソードとともに熱意を持って伝えることが大切です。

ネスレ日本 コーポレートサイトより

また、近年では、経営改革の一環として、大胆な人事システム改革を進めてきました。特に大きくメスを入れたのが賃金体系で、1200以上のジョブディスクリプションを全て見直して明確化し、年齢に関係なく仕事内容に応じて賃金を支払う形に変更。いくつかの項目では経験の幅を持たせるフレキシブルな形になっているものの、基本的には同一労働同一賃金を進め、成果をより反映できる仕組みにしています。こうした改革の狙いは、日本的な良さを残しつつも、グローバルに通用する経営体制にすることです。社員にはより高い生産性が求められてきますので、自分のキャリアやスキルを整理したうえで、面接でしっかりと伝えることができるようにしておきましょう。

2019年事業戦略発表会資料より

「なぜネスレ日本に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要

面接でよく聞かれる質問のひとつに、「なぜネスレ日本なのか」というものがあります。面接官はこの質問を通して、「志望者のやりたいことは何か」「それがネスレ日本でできるのか」「ネスレ日本のカルチャーにフィットするのか」など、様々なことを見極めます。そして、これに答えるためには、同社についての理解はもちろん、競合となりうる企業との違いを明らかにしておかなければなりません。そのためには、同業他社のみならず、同じ外資系という切り口による企業研究も必要になってきます。少なくとも、以下のような企業については事前に調べておきましょう。

●ユニリーバ・ジャパン株式会社
●ダノンジャパン株式会社
●サントリーホールディングス株式会社

ネスレ日本の採用面接で実際に聞かれた質問内容

ネスレ日本が目指している方向性や、求める人材像がわかってきたのではないでしょうか。

ネスレ日本の場合、カルチャーフィットする人材であるかが重要なポイントになります。「ネスレの経営に関する諸原則」については必ず目を通し、理解を深めておきましょう。また、外資系企業であるため、グローバルな視点はもちろん、国内市場でイノベーションを起こすためのローカルな視点も必要になってきます。『志の高さ』『リーダーシップ』『感性の鋭さ』『ポジティブ思考』『バイタリティ』を持ちながら、積極的に他者を巻き込んで行動できる人材であると印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、自分なりにシミュレーションしながら面接対策をしてください。

[20代後半・男性/代理店営業] 【結果:入社】

質問

今まで自分で考えて行動し、結果を出した経験はありますか?

回答

前職でプロジェクトを立ち上げ、最後まで…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・男性/代理店営業] 【結果:一次面接で不採用】

質問

志望動機を教えてください

回答

ピュリナペットケアの良さ及びペットが与える影響力を伝えました…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・男性/法人営業] 【結果:一次面接で不採用】

質問

TPPの正式名称を答えてください

回答

時事問題の質問がでるとは聞いており…(口コミの続きとアドバイスを見る

[40代前半・男性/広報] 【結果:入社】

質問

これまでに成功してきた自信の根拠

回答

ひとつひとつを、履歴を残してきたから、成功と失敗…(口コミの続きとアドバイスを見る

ネスレ日本の採用面接に向けて

ネスレ日本の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

●『ネスレの経営に関する諸原則』を理解し、ネスレ日本のカルチャーにフィットした人材であることを印象づける。

●イノベーションを起こせる人材であること、または、そのポテンシャルを持ち合わせていることをエピソードを交えて語れるようにしておく。

●競合他社についての理解を深め、「なぜネスレ日本なのか」に対する答えを明確にしておく。


これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。

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