2021年06月21日
企業の成長を後押しする名刺管理サービスに一極集中し、進化し続けるSansanへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策しましょう。
名刺管理サービスをクラウド上で法人向けに提供する、Sansan。「名刺管理から、働き方を変える」をコンセプトとした「Sansan」の導入企業は6000社を超え、国内シェア82%(2020年1月現在)と独走中です。ビジネスマンであれば、必ず持っている名刺。その名刺を取引先ごとに整理し管理するのは手間がかかります。そんな悩みに着目し、紙の名刺情報をAIで読み取り、データとして効率的に情報共有するサービスを開発した同社。このサービスの強みは、端末を売って終わりではなく、導入企業から毎月のサブスクリプション収益が安定的に入ることに加え、社会的認知度が上がれば売上げも伸長するビジネスモデルとなっていることです。
2007年に設立し、2019年6月にはマザーズに上場した同社は、社内制度が充実し、働く環境が整備されています。「Know Me(ノーミー)」は部門を越えた社員同士の飲み会費用を会社が負担するもの。「MOM(マム)」は会社が保育園費用を月10万まで補助、ベビーシッターや家事代行サービスの費用を支援するサービス。2012年には他社に先駆け、在宅勤務制度「イエーイ」が導入されています。これらは一例ですが、「ライフワークバランスを意識しながら、長期的なキャリア形成も見えてくる」「コミュニケーションが活発で風通しがいい」といった口コミがあり、社員を大切にしている同社の姿勢がうかがえます。
そんな同社は「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションとし、さらに「Lead the customer」を2020年のテーマとして掲げています。
企業理念「Sansanのカタチ」
Mission
出会いからイノベーションを生み出すValues
仕事に向き合い、仕事を楽しむ
強みを活かし、成果を出す
具体的に想像せよ
意思と意図をもって判断する
遅いより速い方がいい
感謝と感激を大切にする
Lead the customer
変化を恐れず、挑戦していくPremise
セキュリティと利便性を両立させる
自由闊達な雰囲気のなかで仕事を楽しみながら、強みを活かして成果を出し、変化を恐れず挑戦し続けていく。こうした社風にフィットする人材かどうかを面接では見られるでしょう。
書類選考後、複数回の面接を経て採用という流れになっています。職種によってはSPIなどの適性検査がおこなわれるようです。
現在同社では総合職、エンジニア・研究開発職、クリエイティブ職の3つのカテゴリで、「データサイエンティスト」「ソリューションセールス」「ブランドエクスペリエンスデザイナー」など複数職種を募集しています。コーポレートサイトの公式メディア「mini」には社員インタビューや社内の様子、社員コラムなどが掲載されています。目を通しておくとよいでしょう。
面接では志望動機などのオーソドックスな質問が多いようです。
コーポレートサイトの採用情報コンテンツには、募集職種の詳細が掲載されています。業務内容や必須スキル、歓迎スキルにとどまらず、職種によっては「やりがい」や「求める人物像」を子細に説明しています。これはミスマッチを事前に防ぐための予防措置とも考えられます。
口コミには「ミッションへの共感」に言及したものが複数ありました。「出会いからイノベーションを生み出す」という同社のミッションや社内カルチャーを理解し、求められる人物像を研究する。その上で、合致したエピソードを複数用意し熱意を持って回答できるようにしておきましょう。
コーポレートサイト「中途採用」コンテンツより
同社の面接を受ける上では、セグメント別の成長戦略を理解しておくことが不可欠です。2つの柱である、Sansan事業、Eight事業の成長戦略は以下のとおりです。
コーポレートサイト「2020年5月期 第2四半期決算説明資料」より
名刺管理というユニークで社会的なニーズがあるSansan事業は、利用者がまだ限定的なため、国内だけでも数十倍の拡大余地があるとされています。導入顧客企業には三井住友銀行やみずほ銀行などのメガバンクや伊藤忠、三井物産などの商社、トヨタといった大手名門企業が並び、信頼性を獲得している同事業。2019年から開始された働き方改革とデジタル・トランスフォーメーション(DX)におけるビジネス環境も、Sansan事業には追い風となっています。
もうひとつの柱、「名刺でつながる、ビジネスのためのSNS」をコンセプトとした個人向け名刺管理サービス「Eight」は赤字が続いていましたが、売上高が前年同期比139.8%(会計期間:2019年6月1日~11月30日)の増収増益となり赤字幅を縮小しました。BtoB領域で有料サービスを展開し、マネタイズの加速、強化を推進する方針です。
さらに、Sansan事業の新規・周辺領域では、SaaS(Software as a Service)市場をリードするプラットフォーム構想を打ち出しており、イノベーションのハブとなるプラットフォームを目指し、進化し続けたいとしています。
コーポレートサイト「2020年5月期 第2四半期決算説明資料」より
こうした同社の成長戦略を理解し、自己分析に結びつけ、これらの戦略でどのように活躍できるのか、具体的にアピールすることが重要です。
面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜSansanか」というものがあります。この質問を通して面接官が知りたいのは、さまざまな志望動機はもちろんですが、「当社を本当に理解しているのか」という観点からも尋ねていると推測されます。そのためには明確に志望動機を伝える必要があります。
志望動機をはっきりさせるには、Sansanに関する多種多様な情報を収集・分析することはもちろんですが、業界や職種の枠を超えた他社研究が重要です。他社研究を通して、Sansanという企業の輪郭がはっきりと見えてくるため、同社への理解が深まるでしょう。クラウドビジネスをおこなう、次のような企業を調べておくことをおすすめします。
●freee株式会社
●サイボウズ株式会社
●株式会社リブセンス
同社が目指している方向性や、どういった人材が求められているのか、企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。
このように、Sansanの採用面接を受ける前には、成長戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。その上で実際の面接では、「自由闊達な雰囲気のなかで仕事を楽しみながら、強みを活かして成果を出し、変化を恐れず挑戦し続けていく」人材であると強く印象づけられるよう、複数のエピソードを準備しておくとよいでしょう。
実際に面接経験者が聞かれた質問をご紹介します。このような質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策をしておきましょう。
Sansanの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「自由闊達な雰囲気のなかで、仕事を楽しみながら、強みを活かして成果を出し、変化を恐れず挑戦し続けていく」社風にフィットする人材であることをアピールする。
●Sansanの成長戦略を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜSansanなのか」に対する答えを明確にしておく。
これら3点について自分の中に落とし込み、面接では落ち着いて対応するよう心がけましょう。
Sansanの経営企画、事業部長など非公開のハイレイヤー求人や法務・人事など管理部門求人、社内SEなどエンジニア求人の転職をより確実に成功させたい方はグローバルウェイ・エージェントがお手伝いします(登録フォームに飛びます)。費用は一切かかりません。よろしければぜひご相談ください。
グローバルウェイ エージェントについてお知りになりたい方はこちらのサイトをご覧ください。こちらからでも登録できます。
「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
この記事の執筆者