2021年06月21日

【面接対策】アリババの中途採用面接では何を聞かれるのか

世界最大級のECサイトの運営や決済サービス「Alipay」を展開するアリババへの転職。採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を具体的に問われる他、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので、事前にしっかり対策をしましょう。


アリババの採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

1999年、ジャック・マー氏によって中国杭州市で創業したアリババ。2019年11月11日の中国「独身の日」セールにはユニクロ、パナソニック、SONY、資生堂といった日本企業も参加し、1日の取扱額はおよそ3兆4000億円にものぼりました。日本法人のアリババは、2008年、ソフトバンクとのジョイントベンチャーとして設立されています。

2019年9月、アリババは新たなコアバリュー(行動規範)を発表しました。そのひとつに「前向きに変化を受け入れ、自分自身も変わり、会社にも変化をもたらすこと」とあるように、世の中の情勢をくみ取り、スピード感をもってチャレンジしていくことがより明確になりました。若い世代が多く、活気があり、チームワークを大切にしているというアリババ。設立当初はソフトバンク色が強かったとされる同社ですが、現在ではアリババ本社からの影響力が強くなっているとの口コミが散見されます。「20時以降に残っている人はほとんどいない」という口コミや「有給はしっかり取得できる」といった口コミからもワークライフバランスや福利厚生については、おおむね満足できている様子がうかがえます。

Global B2Bサイトは中小企業の経営者が顧客であることから、相手のビジネスモデルを理解するところから仕事は始まるようです。さまざまな企業のビジネスモデルをキャッチアップし理解することを繰り返すため、「一般的な会社で歯車として働くことと比べると、成長速度に圧倒的な差が出る」といった話も。顧客のビジネスモデルの根幹を肌で感じる仕事は経験知が積め、人脈もできるため、「ビジネス戦闘力が上がる」と感じられるようです。その一方で、管理職ポストが少なく、上の職位も詰まっているため、キャリアパスを考えると「不安を感じる」といった口コミもありました。

コーポレートサイト「オンライン海外展示会」より

お客さまファーストの精神で、チームワークを大切にしながら、変化に柔軟に対応していく。採用面接では、こうしたカルチャーにフィットしているかどうかが、見極められるでしょう。

選考は何次まで?

2020年5月現在、アリババで募集しているのは、オンライン海外展示会の営業職と、決済サービスAlipay事業のデータサイエンティストの2職種です。営業職は日本語ネイティブに加え、中国語または英語でビジネスレベル以上の語学力が求められています。データサイエンティストもビジネスレベル以上の日本語力と英語力が応募条件となっています。その他、これらの仕事の魅力や面白み、必要なスキルや歓迎スキルについては、コーポレートサイトの採用情報で確認しておきましょう。

Webからのエントリー後、3回の面接が標準選考フローのようです。筆記試験はなかったとの情報が寄せられていますが、一般的な筆記試験対策をしておくと安心感が得られるでしょう。面接担当者は一次が人事担当者または応募部署の部長職、二次は役員クラス、最終面接が社長との複数情報がありました。選考までは1か月程度を目安にしておくとよいでしょう。

面接内容の傾向は?

穏やかな面接だったとの複数情報が寄せられています。質問内容に答えにくいものはなく、マーケティングに関するアイデアや日本製品の魅力など、ECならではの質問が多かったようです。アリババのコーポレートサイトを含め、他のECサイトなどを研究し、スムーズに答えられるようにしておきましょう。また、「レスポンスの早さを見られていた」との面接の経験者談がありました。実際の面接をシミュレーションし、練習しておくことをおすすめします。

Alipay事業のデータサイエンティストの募集要項には、求める人物像の要件を3つ上げられています。「多国籍環境でも円滑にコミュニケーションをとってビジネスを進められる方」といった技術以外の要件も含まれています。しっかりと確認し、該当する場合は効果的にアピールできるよう、これまでの経歴の棚卸しをしておきましょう。

アリババの面接攻略法(面接対策)

アリババのミッションを理解した上で自己分析をする

面接試験を受けるに際して、アリババのミッションを理解しておく必要があります。アリババには、1999年の創業から「102年以上続く良い企業になる」というビジョンがあります。これは、20世紀から22世紀までの3世紀にわたり存続していくことを意味しています。単に規模を大きくするのではなく、ビジネスのインフラを築くことによって、長期なサステナビリティを実現する企業を目指したいとする同社。こうしたビジョンの実現のため、以下に示すミッションを掲げています。

コーポレートサイト「アリババとは」より

同社の事業領域は、EC、動画、音楽、娯楽、旅行、物流、マーケティング、フィンテック、クラウドサービスなど多岐にわたっています。これらの事業領域で、2036年までに、1億人の雇用を生み出し、20億人を超えるユーザーへサービスを提供し、そして1000万社の中小企業に利益をもたらしたいとしています。

コーポレートサイト「アリババグループについて」より

今回営業スタッフを募集しているオンライン海外展示会は、日本にいながら世界中の取引先を見つけられるオンライン上の展示会です。200の国と1.5億社を超えるバイヤーが、常時活発に商談をおこなっており、取扱商材は消費財から産業材まで多種多様。海外展示会に出展するより、時間とコストをかけず多くのバイヤーと出会えることから、たくさんの成功事例が蓄積されています。

こうした同社のビジョンとミッション、今後の目標を理解した上で、どのような貢献ができるのか、自己分析をおこない、ロジカルに説明できるようにしておきましょう。

「なぜアリババに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要

採用面接では、「なぜ当社なのか」といった志望動機を問われる前提で対策をおこないましょう。この質問を通して面接官が知りたいのは、さまざまな志望動機はもちろんのこと、「当社を本当に理解しているのか」という観点からも尋ねています。この問いには、相手を納得させられる志望動機を伝える必要があります。

「なるほど」と思える理由を伝えるには、アリババに関するまざまな情報を収集し分析することはもちろんですが、ワールドワイドな立ち位置からの他社研究が重要です。他社研究を通じて、アリババの特徴や優位性が見えてくるので、同社への理解度が増すでしょう。ECビジネスに関連した次の企業を調べておくことをおすすめします。

●アマゾンジャパン合同会社
●楽天株式会社
●eBay Japan合同会社

アリババの採用面接で実際に聞かれた質問内容

ここまでの企業研究から、今後の目標や求められている人物像が見えてきたのではないでしょうか。このようにアリババの採用面接を受けるにあたっては、ミッション・ビジョンや他社研究を踏まえた志望動機の整理が重要となってきます。

そして面接の場では、「お客さまファーストの精神で、チームワークを大切にしながら、変化に柔軟に対応していく」人材であると強く印象づけられるように、さまざまなエピソードを用意しておきましょう。面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。このほかにも「アリババの強みと弱点」や「新規開拓したときの苦労話」などを聞かれたという情報もあります。自分が受けた質問だと仮定し、落ち着いて的確な回答ができるよう、練習しておきましょう。

[30代前半・男性/コールセンタースーパーバイザー] 【結果:入社】

質問

心に残る質問

回答

一般的な内容を質問され、それに淡々と答える感じが続い…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代前半・女性/法人営業] 【結果:二次を辞退】

質問

性格や熱意の部分を深く聞かれた。

回答

ルート営業よりも新規開拓営業にやりがいを感じる旨を強…(口コミの続きとアドバイスを見る

[年代非公開・女性/法人営業] 【結果:入社】

質問

2つを魅力的に話し、面接官に売り込んでください。

回答

ヒヤリングにもとづいて、いろいろなケースを考えて話を…(口コミの続きとアドバイスを見る

アリババの採用面接に向けて

アリババの採用面接を受けるにあたって、押さえておきたいポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、次に示す3項目です。

●「お客さまファーストの精神で、チームワークを大切にしながら、変化に柔軟に対応していく」という社風にフィットする人材であることをアピールする。

●アリババの成長戦略を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。

●競合他社についても研究し、「なぜアリババなのか」に対する答えを明確にしておく。


これらについて対策をおこない、面接当日は落ち着いて対応するように心がけましょう。

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