2021年06月21日
博報堂とTBWAワールドワイドの2社が連結し設立されたTBWA HAKUHODOへの転職。中途採用面接では、これまでの仕事への取り組み方や成果を問われるほか、「人となり」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので、入りたい会社に合った対策をして転職を成功させましょう。
広告代理店として日本トップクラスの博報堂と、ニューヨークに本社を置く国際的な広告代理店であるTBWAワールドワイド。2006年にこの2社が連携し、設立されたのが同社です。
UNIQLOやHäagen-Dazsなど、誰もが一度は見たことのある広告を手がけるほか、三井不動産の「Colorful Work Project」、⽇本肢体不⾃由者卓球協会による「The Most Challenging PingPong Table」といったプロジェクトへの参画を通じて、社会貢献も果たしています。全体的にスタイリッシュかつ独創的なデザインを得意としており、ななめのデザインが斬新なコーポレートサイトにもよく表れています。
同社コーポレートサイトより
そんな同社の口コミには、「頑張り次第で次年度の給料に反映される。良くも悪くも実力次第」「名だたる優良企業が顧客におり、仕事の内容もインパクトの大きなものが多い」といったやりがいを重視したものが見られます。また、「総合的に評価されるので、バランスよく全ての業務をこなさなくてはならない」という意見もありました。自身の裁量を把握し、能動的にさまざまな業務を遂行できる人が向いているといえるでしょう。
社風としては「半分外資系ということもあり、全体的に自由で風通しの良い社風」という声が目立ちます。アイデアを出す場面などでも、若手やベテランにかかわらず、活発に意見交換がおこなわれているようです。
「風通しのよい環境で、能動的にさまざまな業務に挑戦する」。採用面接においては、こうした社風に馴染み、この会社で働き続けることができそうか見極められます。
2020年7月現在、同社は多岐にわたる中途採用をおこなっています。クリエイティブ職ではクリエイティブディレクターやアートディレクター、デザイナー、コピーライターなど、デジタル職ではデジタルプロデューサーやUIUXデザイナーなど、コーポレート職ではPR ディレクターやファシリティマネジメントプラナーなど、そのほかにも多くの職種がありますので、詳しくはコーポレートサイトにて確認してみてください。
まずは所定のメールアドレスに、履歴書・職務経歴書を送付します。採用サイトによると、その後2週間以内に、面接へ進む人にのみ連絡があります。この期間内に連絡がなければ書類審査に通過しなかったと考えられますので、注意してください。
口コミによると、今までのキャリアについてはもちろん、「好きな広告とその理由」など、広告についての内容は必ずといってよいほど問われます。常々、テレビCMをはじめとして車内広告、サイネージ、Web動画にいたるまでさまざまな「広告」を意識し、それに対して自分なりの意見をもっておきましょう。
また、「同社のどこが好きか」という質問もされます。電通やADKをはじめとした強力な競合他社がひしめく広告業界。他社ではなく同社を選んだ理由について、はっきりと語れる必要があります。後述の他社研究も参考に、同社ならではの魅力を見つけておいてください。
また、外資系とジョイントしている同社では、「英語はどの程度できるか」と聞かれることもあります。必要があればTOEICやTOEFLの成績などを引用しつつ、具体的に英語力をアピールしましょう。
同社の面接を受けるにあたっては、その理念ともいえる「DISRUPTION」について理解しておくことが必要です。この単語は英語で「破壊」を表します。
理念について、コーポレートサイトには以下のように記載されています。
既成概念に縛られず、常識を壊し、新しいヴィジョンを見いだすTBWA\HAKUHODOの哲学です。
独創的かつ革新的な広告デザインが特徴の同社。この新しい視点を同社では「DISRUPTION」と呼び、ブランドを進化させるアイデアを生み出す「武器」と位置づけています。
実際に2020年1月には、これを軸とした新オフィスがオープン。また、2019年10月から2020年1月にかけて、10回にわたる講座を開催しました。検索すると、この講座の内容を垣間見ることができます。その内容についても押さえておき、共感を示せるとよいでしょう。
このように、もともとこの概念を重視してきた同社ですが、近年はさらにその傾向が強くなっているといえます。選考においては、「破壊的なほどの斬新なアイデアを創造できる人材」であるとアピールできるよう、過去の実績を棚卸し、ポートフォリオなども用意できるとよいでしょう。
面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ同社なのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「広告業界に向いているか」「それまでの経験を同社で生かせるのか」といった点はもちろん、「同社にしかない特徴を理解しているのか」ということです。
業界や職種の枠を超え、同社について理解するためには、競合となりやすい企業についても調べておく必要があります。他社との違いを明らかにしたうえで、「なぜこの会社なのか」について、説得力のある答えを用意しておきましょう。例として、以下のような企業との違いを調べてみてください。
●株式会社電通
●株式会社ADKホールディングス
●株式会社サイバーエージェント
同社の社風や目指している方向性を理解することで、同社がどのような人材を求めているのか分かってきたのではないでしょうか。このように同社の選考を受ける前には、前職での経験を振り返り自己分析をおこなうことや、他社研究を踏まえ志望動機を整理することが大切です。
そして面接の場では、「風通しのよい環境で、能動的にさまざまな業務に挑戦する」という社風を意識して、「破壊的なほどの斬新なアイデアを創造できる人材」であると印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備してください。
以下に、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。このような質問にどう答えるか、事前にシミュレーションしておき、実際の面接では落ち着いて話せるようにしましょう。
TBWA HAKUHODOの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「風通しのよい環境で、能動的にさまざまな業務に挑戦する」社風の中で、「破壊的なほどの斬新なアイデアを創造できる人材」であることをアピールできるよう具体的なエピソードを用意する。
●同社の理念を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜTBWA\HAKUHODOなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについて面接の前によく考えを深めておき、当日は落ち着いて理路整然と話し、能力をアピールできるよう心がけましょう。
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