【面接対策】大樹生命保険の中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】大樹生命保険の中途採用面接では何を聞かれるのか

かつては「三井生命」として知られ、現在は日本生命傘下にある大樹生命保険。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。


大樹生命保険の採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

1914年、高砂生命保険株式会社として創業した大樹生命保険。1927年以降は、三井財閥の一角として「三井生命」の名で長く保険事業をおこなってきました。しかし、バブル崩壊後の不況により業績が悪化したことを引き金に、財務基盤は脆弱化。2015年には日本生命保険との経営統合に基本合意のうえ、TOB(株式公開買付け)を経て、その傘下に入りました。顧客によりそい、安心を提供する「お客さま第一」の精神を重ねた商品名「大樹」を社名に冠し、新たな経営体制のもと事業展開しています。

そんな大樹生命の口コミには、待遇の良さや福利厚生制度の充実ぶりに触れる内容のものが多く見られます。「有休も消化でき、休日出勤の代休も問題なく取得できる」「ベネフィット等があり、非常に充実している」といった声からは、恵まれた労働環境があることがうかがえます。元財閥系という、企業としての土壌に起因するものと言えそうです。

社内の雰囲気についても「あったかい」「家族的」とのキーワードが散見され、働きやすい職場環境がある様子。ただ、こうした雰囲気を物足りないと感じる人もいるため、応募にあたっては自分の性格や志向に合うかどうか考える必要があるでしょう。

また、「(評価には)政治的要素が含まれているのではないか」「学歴、派閥がものを言う」などの意見もあり、出世には社内政治力や学歴が必要だと考える人も少なくないようです。「意識が官僚的」「改革を進めていくと言いつつ、保守的な部分が見え隠れ」という声も聞かれました。しかし、大樹生命保険は変革の途上にあり、こうした古風な社風も変化していく可能性があります。今後の動向に注目したいところです。

「働きやすい環境のなかで、顧客に安心を提供するために業務を進める」。中途採用面接では、こうした大樹生命保険の社風にフィットする人物かどうかが見極められます。自分のキャリアはもちろん、「どんな働き方を希望するのか」までを洗い出し、面接対策を進めましょう。

選考は何次まで?

2022年12月現在、大樹生命保険では、ライフコンサルタントやファイナンシャル・アドバイザー、サービスパートナーなどの職種で中途採用をおこなっています。

大樹生命保険の中途採用比率(2018~2020年度実績)は90%超。中途入社者にも手厚い教育・研修制度があることが採用ページに記載されており、特にライフコンサルタント職では営業未経験者でもキャリアをスタートさせることができます。

コーポレートサイトの採用ページによると、ファイナンシャル・アドバイザーの場合、選考フローは「書類選考→採用説明会・一次面接→二次面接→最終面接→内定」というパターンになるとのこと。最終面接までにWebで能力適性検査を受ける必要があるため、事前に対策しておきましょう。

面接内容の傾向は?

口コミによると、大樹生命保険の中途採用面接では、応募者の人となりのほか、仕事に対する考え方が問われる傾向にあるようです。

志望動機や転職理由などの一般的な内容について聞かれることが多いほか、「前職までの経歴などの基本的なことを会話しながらしっかり聞いてくれた」という人もいました。面接でのコミュニケーションを通して、応募者がどのような人物であるかを見極めようとする意図があると考えられます。

「総合職についてどう思いますか」と聞かれた人は、総合職での勤務経験がないにもかかわらず、内定を獲得しています。前向きな回答が功を奏したようで、ポジティブさが問われることもあるようです。

保険会社だけに「(顧客を)何人紹介できるか」と尋ねられたという口コミも複数ありました。この質問にどう答えるかも事前に考えておくとよいでしょう。

大樹生命保険の面接攻略法(面接対策)

大樹生命保険の「中期経営計画2023」を理解した上で自己分析をする

大樹生命保険の面接を受ける前に、同社の中期経営計画を理解しておきましょう。大樹生命保険では「中期経営計画2023『つなぐ ~信頼を拡げ、未来を拓く~』」を策定しています。

大樹生命保険「中期経営計画2023『つなぐ ~信頼を拡げ、未来を拓く~』」資料より

独自の顧客基盤と営業部員組織をベースに、顧客数を増やすことで保険販売数を伸長させたい大樹生命保険。その利益をコロナ禍以前の水準にまで回復させ、顧客数が増やせる目途をつけることがこの中期経営計画の目標です。保険関係収支(危険差益+費差損益)の反転へとつながる道筋をつくり、財務健全性も向上させたいとしています。

銀行や代理店経由をはじめとした個別戦略を強化するほか、リテール戦略としては顧客対応品質を向上させ、顧客が選べるアクセス手段を提供できるよう、全社を挙げて取り組みます。さらに経営基盤強化のため、社内の構造改革や人材価値の向上、コンプライアンス態勢のさらなる整備にも注力する姿勢です。さらに、事業を通じて、持続可能な社会の実現にもコミットしていくことを目指します。

こうした方針を踏まえ、大樹生命保険は中途採用でも「保険会社としての健全性強化に貢献するため、顧客目線で業務に取り組める人材」を求めていると言えるでしょう。保険商品に関わるプロフェッショナルであるという意識を持ち、仕事に向き合う姿勢が問われます。保険業界での勤務経験がない場合は、前向きな姿勢で業務を進められる人物であることを示せるとよいでしょう。

「なぜ大樹生命保険か」をはっきりさせるためには他社研究が必要

中途採用面接で頻出する質問のひとつに「なぜ当社を志望するのか」というものがあります。この質問には、企業理解の深度だけでなく、同業他社との違いをどのように分析しているかを探る意図がこめられていることも多いでしょう。

面接官の意図に応え、説得力のある回答をするためには、他社との比較を含めた企業研究をしなければなりません。他社研究をすることで、大樹生命保険の特色や強みが浮き彫りになります。企業規模や事業内容において競合する以下の保険会社についても研究しておきましょう。

  • 太陽生命保険株式会社
  • 朝日生命保険相互会社
  • 富国生命保険相互会社

大樹生命保険の採用面接で実際に聞かれた質問内容

大樹生命保険が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じてつかめたのではないでしょうか。大樹生命保険の中途採用面接を受ける際には、「働きやすい環境のなかで、顧客に安心を提供するために業務を進める社風」を意識して、「保険会社としての健全性強化に貢献するため、顧客目線で業務に取り組める人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問にどう答えるか、ぜひシミュレーションしてみてください。

[30代前半・男性/代理店営業] 【結果:三次面接を辞退】

質問

営業基盤が危ないと噂される当社を選んだのはなぜか

回答

営業基盤の強化が課題であるということは認識して…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・男性/金融関連職] 【結果:三次面接で不採用】

質問

仕事に対するスタンスは?

回答

仕事はプロとして必要なことを淡々とこなす…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代前半・男性/代理店営業] 【結果:一次面接で不採用】

質問

アルファベットはなぜその順番になっていると思う?

回答

どう答えていいかわからずその文字を作った当時は…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代前半・女性/会計関連職] 【結果:入社】

質問

総合職に対してどう考えていますか

回答

当時総合職としての経験がなかったので…(口コミの続きとアドバイスを見る

大樹生命保険の採用面接に向けて

大樹生命保険の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

  • 「働きやすい環境のなかで、顧客に安心を提供するために業務を進める社風」を意識して、「保険会社としての健全性強化に貢献するため、顧客目線で業務に取り組める人材」であることを、具体的なエピソードやデータを交えてアピールする。

  • 大樹生命保険の「中期経営計画2023『つなぐ ~信頼を拡げ、未来を拓く~』」に沿った自己分析を行い、有効な自己PRにつなげる。

  • 競合他社についても研究することで、「なぜ大樹生命保険なのか」という質問に対する答えを明確にしておく。

これらについて準備をおこない、面接当日は自分の言葉でアピールすることが大切です。大樹生命保険での仕事に対する意欲をしっかりと伝えましょう。

この記事の執筆者

大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。