オカモトの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
1932年、天然ラテックスを使用したコンドームの開発に着手したことからスタートしたオカモトの化成品事業。法人化以降、工場を増設しながら企業規模を拡大し、1949年には東京証券取引所への上場を果たしました。その後、合併や社名変更を経て、現在の「オカモト」として事業展開しています。
コンドームのシェアでは国内トップ、ほかにも使い捨てカイロや携帯用衛生用品など、生活用品事業で知られるオカモトですが、プラスチックフィルムや合成皮革、工業用ゴムなどの産業用製品も多く生産しています。「身近な暮らしを化学する」をキーワードに事業を進める同社。長い歴史のなかで培った技術と知見をもとに、生活に有益な製品をつくることをモットーとしています。
その口コミには「女性社員が働き続けやすい」「疾患で求職しても問題なく復帰できる」など、社員が働きやすいよう整備された労働環境を評価するものが多く見受けられます。「労働組合により守られている」(口コミより)面もあり、長く働き続けられる環境があるようです。
一方で、社内政治力が必要だと見る人がいたり、「年功序列」「社内では根性論が行きかう」「個人より団体の力を重んじる」と感じる人もいたりするなど、古風な企業風土をうかがわせる面も見られます。職場の雰囲気はのんびりしているとのことですが、これを問題視する意見も出ており、個人によって受け止め方は大きく異なります。応募にあたっては自分の志向や、希望する働き方を再確認する必要があるでしょう。
新卒入社・中途入社の別による扱いの差が少ないとの声も聞かれました。「自分が試行錯誤した製品が世に出て使われるのがやりがい」と言う人も。生活に密着した製品を多く生産しているだけに、個人の発想力が活きる場面が多く、それがやりがいにつながっているようです。
オカモトには、社員を守る労働環境のもと、協働を重視し、発想力を活かして生活に根ざした製品づくりに取り組む社風があります。中途採用面接では、こうした企業文化にフィットするかどうかを見極められます。
■選考は何次まで?
2023年1月現在、オカモトでは、静岡工場をはじめとした生産現場での技能職で中途採用をおこなっています。コーポレートサイト内の「キャリア採用」ページには、職種別の募集要項が随時掲載されるので、小まめにチェックするようにしましょう。
選考プロセスについて、コーポレートサイト内に明記はありませんが、口コミによると、エントリー後、書類選考を経て2回の面接があるようです。グループディスカッションをはさんだという人もおり、多少イレギュラーに進むこともあるとのこと。最終面接では役員や幹部が面接官になることもあるため、事前に心づもりをしておくとよいでしょう。
■面接内容の傾向は?
口コミによると、オカモトの面接は、一般的な質問を中心に進むことが多いようです。こうしたやり取りで面接が進む場合、人となりや考え方をじっくり深掘りする意図があると考えられます。
「学生時代に力を入れたこと」「強みはなんですか」など、オーソドックスな質問のほか、「いちばん印象に残っていることはなんですか?」といった問いかけから人柄を見極めることもあるようです。自己分析は入念におこない、想定される質問にはわかりやすく答えられる準備をしておきましょう。
また、「私はあまり口が達者ではないが、面接官はしっかり意図をくんでくれた」と語る人もいるように、面接では応募者の考えをじっくり聞く姿勢のオカモト。誠実な言葉で自己PRし、面接官との対話を大切にするとよいでしょう。
オカモトの面接攻略法(面接対策)
■オカモトの経営方針を理解した上で自己分析をする
オカモトの面接を受ける前に、同社の経営方針を理解しておきましょう。
オカモトでは、事業推進にあたり、上図のような企業使命を掲げています。同社が持つ技術力は、人々の健康的で快適な生活に活かされるべきであるとする考え方のもと、各種製品の生産をおこなうオカモト。経営理念にも「高品質を徹底する」「可能な限りの合理化努力によってユーザーや顧客に歓迎される仕事をする」といった文言が並びます。
こうした企業使命・経営理念に従い、オカモトでは産業用製品および生活用品それぞれの事業分野において多角化を進めてきました。今後も事業どうしの相乗効果およびグループ企業間のシナジーを高めることで、さらなる事業基盤の堅固化に取り組む姿勢です。ブランド力の向上や、市場競争力の維持にも努めていくとしています。
さらに、オカモトはCSRの一環として、人材研修プロセスを上図のように策定しています。入社後の期間や昇格に応じて研修があり、着実なキャリアアップが期待できる仕組みになっており、同社が人材育成を重視していることは明らかです。中途採用でも、自主的にキャリアアップに励める意欲的な人材を求めていると言えるでしょう。
こうした経営方針や人材戦略を踏まえ、面接では仕事に対する意欲やキャリアビジョンを明確に伝えられるようにしておきましょう。仕事を続けるうえでの自分なりの方向性を示すための準備が欠かせません。
■「なぜオカモトか」をはっきりさせるためには他社研究が必要
中途採用面接では「なぜ当社を志望するのか」という問いかけが多くなされます。このオーソドックスな質問では、どれくらい企業理解ができているかはもちろん、競合他社との違いをどのように認識しているかを知ることができます。
面接官を納得させられる回答で選考を突破するために、他社研究を忘れないようにしましょう。企業研究の一環として、他社と比較し、オカモトの独自性を明らかにしておくことをおすすめします。具体的には、主力分野において競合する、以下の企業についても研究してみてください。
- 相模ゴム工業株式会社
- 不二ラテックス株式会社
オカモトの採用面接で実際に聞かれた質問内容
オカモトの求める人物像や経営方針などが企業研究を通じて理解できたのではないでしょうか。
オカモトの中途採用面接を受ける際には、「社員を守る労働環境のもと、協働を重視し、発想力を活かして生活に根ざした製品づくりに取り組む社風」を意識して、「健康的で快適な生活に貢献するため、自主的にキャリアアップに励める意欲的な人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問に自分ならどう答えるか、面接のシミュレーションをしてみてください。
[10代後半・男性/オペレーター] 【結果:結果待ち】
[20代後半・男性/ルートセールス] 【結果:二次面接で不採用】
[20代前半・女性/制作ディレクター] 【結果:最終面接で不採用】
[20代前半・男性/製品開発] 【結果:入社】
オカモトの採用面接に向けて
オカモトの採用面接を受けるにあたって、その社風や面接の傾向、経営方針や求められる人物像など、事前に理解しておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
これらについてしっかりと準備をおこない、面接当日は人となりだけでなく、自分の強みや意欲を誠実な言葉でアピールするよう心がけましょう。
大阪大学文学部卒業後、インフラ系SIer、大手信用調査会社、製薬会社で総務畑を歩む。企業を俯瞰的に見るのが得意。