【面接対策】日本軽金属の中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】日本軽金属の中途採用面接では何を聞かれるのか

日本軽金属ホールディングス傘下、総合アルミニウムメーカーである日本軽金属。採用面接は新卒の場合と違い、仕事への取り組み方やこれまでの成果を具体的に問われるほか、キャリアシートだけでは見えてこない「人間性」も評価されます。即戦力として、ともに働く仲間として多角的に評価されるので事前にしっかり対策をすすめましょう。


日本軽金属の採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

日本軽金属は、1939年、古河電気工業と東京電燈(のちの東京電力)の提携により、アルミニウム精錬事業を目的に設立されました。現在は日本軽金属ホールディングス傘下であり、グループ最大の事業会社・中核企業として、アルミナ・化学品、スラブ・ビレットなど、アルミニウム関連事業を幅広く展開しています。

歴史ある企業ゆえ、同社で働く社員からは、「非常に堅実で古き良き会社」「良くも悪くも古い体質の会社」「年功序列」といった口コミが多く寄せられます。体制としては「事業部制」をとっており、「事業部門ごとにビジネスや採算を管理している」ため、「部署によって雰囲気は異なる」ことも特徴の一つ。一方でこうした縦割りの組織の弊害をなくすべく、「横串活動」と呼ばれる、事業部門間でのつながりを深める取り組みも実施されています。

また、「トップダウンでもボトムアップでもなく、バランスが取れている」風土であることは、「人当たりが良い人が多い」「控え目で真面目な性格の人が多い」ことも大きく影響を与えていると考えられます。「若手をじっくりと育てようという社風」でもあり、「大きな案件や、その一部を任せてもらえる」「若い人間が自由に仕事ができる」こと、また「失敗に寛容な文化」「上司がそれをフォローする風土」だそうです。

「堅実かつバランスの取れた穏やかで温かい風土の中、若いうちから自由に大きな仕事にチャレンジする」、こうした社風にフィットする人材かどうかを採用面接では見極められます。

選考は何次まで?

同社の職種は、新卒採用の場合、以下のように理系・文系別に設定されています。
<理系>研究・開発、生産技術・製造管理、設備設計・設備保全、技術営業等
<文系>営業(国内・海外)、工程管理、経理、人事、法務、調達(国内・海外)、広報・IR等
キャリア採用の場合は、採用サイト上は具体的な職種は公開されておらず、直接窓口に確認し、自身にフィットする職種があるかどうかを確認するところからスタートします。

選考のプロセスとしては、筆記試験・適性検査と、3回の面接で構成されています。筆記試験は「中学程度の算数と国語」とのことです。面接は「4対1」の集団面接だったケースもありますが、「募集職種によって違うと思う」という応募者からの口コミも見られるため、職種によりプロセスや面接のやり方が異なる可能性もあります。また、結果通知に関し、「書類選考も一次面接の結果もそれぞれ2週間待った」という声も見られるため、比較的時間をかけて選考を行う傾向にあると言えます。

面接内容の傾向は?

同社の面接では、志望動機や転職理由、これまでの職務経験など、一般的な質問を投げかけられるケースが大半です。質問内容については突飛なものはほとんど見られませんが、「かなり長々と質問され、押し問答が続く感じ」で「結局2時間面接した」という口コミも確認できるため、一つ一つの質問を通し、応募者の人となり・コミュニケーション能力をじっくりと確認されることが分かります。

また、「面接官とハイテンポで言葉のキャッチボールをした感じ」「応募者の元気の良さをはかっている」という口コミも。志望度の高さはもちろんですが、職場の雰囲気になじみ、即戦力で活躍できるか、という観点が重要視されているようです。

日本軽金属の面接攻略法(面接対策)

日本軽金属の日軽金グループ経営方針を理解した上で自己分析をする

日軽金グループ経営方針
◆経営理念
アルミニウムを核としたビジネスの創出を続けることによって、人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献していく
◆基本方針
・健康で安全な職場をつくり、「ゼロ災害」を達成する
・グループ内外との連携を深化させ、お客様へ多様な価値を継続的に提供する
・持続可能な社会を実現するため、カーボンニュートラルに積極的に取り組む
・人権を尊重し、倫理を重んじて、誠実で公正な事業を行う
・多様な価値観を尊重し、長期的かつグローバルな視点で人財を育成する

日本軽金属の面接を受ける前に、日軽金グループ経営方針を理解しておきましょう。

上記の通り、同社ではグループ共通の経営方針として、経営理念と基本方針が設定されています。
面接では、これらに共感すること、そして貢献できる人材であることをアピールすることが重要です。

「アルミニウムを核」とすることは前提とはいえ、「ビジネスの創出」という新しいチャレンジが求められています。また、「横串活動」に代表されるよう「グループ内外との連携」も重視されていること、さらに仕事のベースとして「人々の暮らしの向上」「地球環境の保護」「持続可能な社会」があります。こうした理念への共感を示すために、過去の業務経験の中で、以下に当てはまるようなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
・前例にとらわれることなく、新しい技術・サービスにチャレンジしてきたこと。それを実現させるために工夫したこと、乗り越えてきた苦労など。
・プロジェクトを推進するうえで、チームワークを発揮するために工夫してきたこと。特に組織外・社外との連携を深めるために取り組んできたこと。
前日の通り、同社ではコミュニケーション能力が面接では重視されます。上記のようなエピソードについて、論理的かつ熱意をもって語ることで、同社にフィットする人材であることをアピールできます。

「なぜ日本軽金属か」をはっきりさせるためには他社研究が必要

同社の中途採用面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ当社なのか」というものがあります。この質問を通し、面接官は、「この応募者はどれだけ同社のことを理解しているのか」ということを確認することはもちろん、「同業他社との違いを分析できているか」という視点でも確認してきています。

面接官に対して説得力のある回答をするためには、以下に挙げるような同業他社についての研究が不可欠です。事業内容、会社の方針、社風など、様々な角度で競合他社との違いを浮き彫りにしたうえで、面接に臨みましょう。

  • 株式会社レゾナック
  • 株式会社アルミネ
  • 株式会社UACJ
  • 東洋アルミニウム株式会社

日本軽金属の採用面接で実際に聞かれた質問内容

日本軽金属が目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。日本軽金属の場合「堅実かつバランスの取れた穏やかで温かい風土の中、若いうちから自由に大きな仕事にチャレンジする」社風を意識し、「チームワークを発揮して、前例にとらわれることなく新しいことにチャレンジできる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

[20代前半・男性/海外営業] 【結果:入社】

質問

志望動機は?

回答

社員の雰囲気が良く、一緒に働くイメージが具体的に持てた…(口コミの続きとアドバイスを見る

[20代後半・女性/経理] 【結果:一次面接で不採用】

質問

志望動機、現職から活かせること、転職理由

回答

応募者が多いのか、結果が出るまで2週間待った…(口コミの続きとアドバイスを見る

日本軽金属の採用面接に向けて

日本軽金属の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

  • 「堅実かつバランスの取れた穏やかで温かい風土の中、若いうちから自由に大きな仕事にチャレンジする」社風を意識し、「チームワークを発揮して、前例にとらわれることなく新しいことにチャレンジできる人材」であることをアピールするため、過去の具体的なエピソードを準備する。

  • 日本軽金属の「日軽金グループ経営方針」に沿った自己分析を行い、有効な自己PRにつなげる。

  • 競合他社について研究することで、「なぜ日本軽金属なのか」という問いに対する答えを明確にしておく。


これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。

この記事の執筆者

東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。