オリンパスの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
1919年に創業したオリンパスは、創業100年を迎えた2019年1月、企業変革プラン「Transform Olympus」を発表しました。医療機器では国内シェアトップクラスを誇っていますが、さらなる持続的成長を目指して、グローバルに、かつグループ全体が一体となって経営を行う体制に進化しているのです。
経営方針「To be the greatest "Business to Specialist" Company」の通り、オリンパスは自らの技術力・専門性によって、世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現を目指しています。「世界の医療の発展に貢献できる」「スケールの大きな仕事」という口コミからも分かるように、社員も自分たちの仕事に大きなやりがいを感じているようです。
社内用語や独特のルールが多かったり、仕事を進める上で社内での根回しが必要だったりという点では、歴史ある日本企業ならではの特徴を擁していますが、その一方で「若手のうちから大きな仕事を任せてもらえる」という口コミも多数寄せられています。社内ルールが多くスピード感に欠ける、突発的な事項に対するフレキシビリティはやや乏しいという声もありますが、医療業界で事業展開していることもあり、品質確保やコンプライアンス周りへの対応はとてもしっかりしているようです。
入社5年目までの全社研修や各種部門別研修、「MBO-S」と呼ばれる目標管理・評価制度といった人事制度も充実しており、社員の人材育成を大切にする社風が伺えます。安定した組織力の中で、スケールの大きな仕事にやりがいをもって取り組む風土であると言え、採用面接では、こうした社風にフィットする人材かどうかを見極められます。
■選考は何次まで?
オリンパスの中途採用プロセスは、書類選考・WEBテストと2回の面接です。1次面接は課長級、最終面接では役員・部長級が担当します。採用までの所要期間は概ね1週間~1ヶ月程度です。
オリンパスは、事業軸と機能軸をバランスよく融合させた「マトリックス型」の事業運営であることが特徴です。事業軸には7つの「事業ユニット」、機能軸には10の「機能部門」があり、「事業ユニット」が事業戦略を統括し、「機能部門」がその実現を担っています。
募集職種は、その「機能部門」ごとに分かれており、大きくは技術系・事務系の2つに分類されます。技術系はカスタマーサービス、サービス技術開発、生産技術開発、製品開発、ソフトウェアエンジニア、基盤技術開発、品質保証、知的財産、システムエンジニア、購買・調達、デザインと多岐に渡ります。事務系は、国内営業、海外営業、貿易・物流、広報・宣伝、経理・財務、人事・総務の6つ。事業ユニットごとに特徴がありますので、なぜその事業ユニット・職種に応募したのかという点を明確に説明できるようにしておきましょう。
■面接内容の傾向は?
自らの技術力と専門性によって、世界の人々の健康と安心、心の豊かさを実現することがオリンパスの企業使命です。またその実現のために、社員の人材育成を大切にする社風でもあり、面接内容にもこれらが大いに反映されています。「手術に立ち会うこともあるが大丈夫か」や「血を見ることもある」といった具体的な業務への適応性を確認するとともに、趣味や人生設計等の質問を通して、人間性を評価している傾向も目立ちます。
加えて志望動機や転職理由、これまでのキャリアプランについても質問されますが、これらを通して、経営方針「To be the greatest "Business to Specialist" Company」に共感できる人材かを一貫して見極められます。
オリンパスの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
オリンパスの面接攻略法(面接対策)
■オリンパスの経営理念を理解した上で自己分析をする
オリンパスの面接を受ける上では、経営理念である「Our Purpose 私たちの存在意義」と「Our Core Values 私たちのコアバリュー」を理解しておくことが不可欠です。
これは、オリンパスの企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営理念に合致する人材であることをアピールしましょう。
例えば、現在の職場で、チームワークを発揮してスピーディにプロジェクトを進められた、というエピソードは、「結束」「俊敏」のアピールにつながるでしょう。また、現在グループ全体でグローバル展開を進めるオリンパスにとって、「世界の人々の健康と安心」は何よりも大切な要素。これを意識して、かつ「長期的視点」を持った志望動機を準備しておくとよいでしょう。
そして全てのやり取りを通して、自分の言葉で、諦めずに説明する姿勢を見せることで、「誠実」さをアピールすることを心がけましょう。
■「なぜオリンパスに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
オリンパスの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜオリンパスか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、オリンパスという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 富士フイルム株式会社
- 株式会社ニコン
オリンパスの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、オリンパスの採用面接を受ける前には、経営理念「Our Purpose 私たちの存在意義」と「Our Core Values 私たちのコアバリュー」に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「自らの技術力・専門性によって、世界の人々の健康と安心を実現する」という目的意識や、「社員の人材育成を大切にする社風を意識して、チームワークとスピード、誠実さを心がける」といった側面を印象づけられるように、エピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
26歳男性/MR【結果:2次面接で不採用】
39歳男性/海外営業【結果:入社】
35歳男性/電気・電子回路設計【結果:入社】
28歳男性/経理【結果:入社】
オリンパスの採用面接に向けて
オリンパスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 自らの技術力・専門性によって、世界の人々の健康と安心を実現のため、社員の人材育成を大切にするという社風を理解する。
- オリンパスの経営理念「Our Purpose 私たちの存在意義」と「Our Core Values 私たちのコアバリュー」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜオリンパスか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。