豊田自動織機の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
1926年、豊田佐吉が創業した豊田自動織機は、トヨタ自動車が生まれた母体であり、まさに現在の「トヨタグループの源流」です。エアジェット織機等3つの分野で世界NO.1シェアを誇り、世界に275社の連結会社を展開しています。
社員の行動指針である「FIVE VALUES」でも、「世界基準」が謳われており、こうした事業展開について、「競合他社からベンチマークされる存在で、世界NO.1として誇りをもって仕事ができる」「スケールの大きな仕事に強い使命感を感じる」と、社員も大きなやりがいを感じていることが分かります。
「中部地域では絶大な知名度を持つ」歴史ある企業であるため、福利厚生制度や勤務時間管理、社内イベント等について、「トヨタグループの中でもトップクラス」の充実度を誇ります。特に有給休暇については、年間の取得日数も設定されており、「いつ休もうかとむしろ焦るくらい」という口コミも見られるほど。ワークライフバランスという観点でも、働きやすい会社であると言えます。
実したワークライフバランスを実現できる環境の中で、世界NO.1の技術を生み出す。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
豊田自動織機の中途採用プロセスは、書類選考後、適性検査と2回の面接が行われます。1次面接は職場社員と人事担当者、最終面接は役員が担当します。応募から内定までの所要期間は、概ね1ヶ月程度です。
募集職種は、「技術系」と「事務系」の大きく2つに分類されます。「技術系」は、研究・開発や生産技術、品質保証、情報システムの4つのコースに分かれます。「事務系」は、営業企画や生産管理、事業企画、調達、人事・法務・経理等の管理部門等、活躍の場所は多岐にわたります。事業分野や開発フェーズ、専門領域等によって職種はさらに細分化されているため、募集職種の全体像を把握したうえで、「その中でもなぜその職種に応募したのか」を明確に説明できるようにしておきましょう。
■面接内容の傾向は?
面接内容には、「充実したワークライフバランスを実現できる環境の中で、世界NO.1の技術を生み出す」という社風が大いに反映されています。「あなたが入社することでどんなメリットがあるのか?」「技術的な面について詳しく聞かれた」という声が多く見られ、世界NO.1の技術力を誇る豊田自動織機において、即戦力になりうる人材かどうかは、大きな評価ポイントと言えます。また、「豊田自動織機のことを理解されていますか?」「なぜトヨタ自動車ではないのか?」という質問や、「今後の自動車業界はどうなっていくと思うか?」という質問も多く見られます。自動車業界の全体像を把握したうえで、「その中でもなぜ豊田自動織機か」を明確に説明できるよう、しっかりと準備をしておきましょう。
運動会や駅伝大会、夏祭り等の社内イベントが活発なのは、豊田自動織機で社内コミュニケーションが重視されているからこそです。面接においても、「あなたは現在の職場でどのようなコミュニケーションをとっていますか?」と、コミュニケーション能力を問う質問をされることがあります。すべての質問に対して、質問者の意図をしっかりと理解して、端的に回答する姿勢を見せることで、コミュニケーション能力のアピールにつながります。
豊田自動織機の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
豊田自動織機の面接攻略法(面接対策)
■豊田自動織機の経営戦略「2030年ビジョン」を理解した上で自己分析をする
豊田自動織機の面接を受ける上では、経営戦略である「2030年ビジョン」およびその数値目標を理解しておくことが不可欠です。
豊田自動織機の経営戦略「2030年ビジョン」は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
「2030年ビジョン」のベースとなっているのは、トヨタ生産方式「TPS」と「職場力」です。この二つの要素をしっかりと身に着けていることを、現職の様々なエピソードを通してアピールするとよいでしょう。例えば、これまで携わったプロジェクトにおいて、問題が起こった時には、現地現物を繰り返し、原因を追究したこと、そしてチームワークを発揮して解決につなげたエピソードを準備するとよいでしょう。チームワークについても、人材を育てるために工夫したこと、こころがけてきたこと、それが「職場力」にどのように貢献したか、ということについても具体的な内容を説明できるよう、準備しておきましょう。
また、豊田自動織機は「充実したワークライフバランスを実現できる環境の中で、世界NO.1の技術を生み出す」という社風です。自分自身の持つ技術力や専門性が、「2030年ビジョン」にも謳われる「研究と創造による新たな価値の創造」につながることをアピールすることは、即戦力として活躍できる人材であることをアピールできます。特に、重点取り組み分野である「クリーン・ゼロエミッション」「安心・安全、快適」「スマート」に対して貢献できる内容を具体的に紹介するとよいでしょう。
■「なぜ豊田自動織機に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
豊田自動織機の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ豊田自動織機か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、豊田自動織機という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 株式会社デンソー
- アイシン精機株式会社
- 株式会社ジェイテクト
- トヨタ紡織株式会社
豊田自動織機の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、豊田自動織機の採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「充実したワークライフバランスを実現できる環境の中で、世界NO.1の技術を生み出す」という社風を意識して、「TPS」と「職場力」をベースとして、高い専門性とスキルを持って新たな価値を創造できる人材であることを印象付けられるよう、様々なエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
28歳男性/研究開発【結果:入社】
28歳男性/研究開発【結果:3次面接で不採用】
27歳男性/プログラマ【結果:最終面接で不採用】
豊田自動織機の採用面接に向けて
豊田自動織機の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「充実したワークライフバランスを実現できる環境の中で、世界NO.1の技術を生み出す」という社風を意識する。そして、「TPS」と「職場力」をベースとして、高い専門性とスキルを持って新たな価値を創造できる人材であることを、自分の言葉でアピールする。
- 豊田自動織機の経営戦略「2030年ビジョン」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社について研究し、「なぜ豊田自動織機か」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。