カネカの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
カネカは、創業当初に開発した塩化ビニル樹脂を皮切りに、化学の技術力を武器として、私たちの暮らしには欠かせないあらゆる素材の開発や、世界の問題を解決・改善するための独創的なサービスを展開しています。
社風は、「いがみ合いや足の引っ張り合いなどはなく、良い職場環境」「マッタリしている」などの口コミからも、人にやさしく、若手社員からベテラン社員まで和気あいあいとした雰囲気で仲が良く、ワークライフバランスの実現が可能な会社であると言えるでしょう。一方で、「仲良しクラブ」「のんびりとしていて、目標意識が低い」などのように不満を感じている社員も一部見受けられます。また、基本的には年功序列であることから、どんなに頑張って業務成果を上げたとしても、昇給や昇格は非常に困難であるようです。
業務に関しては、若手社員の頃から責任のある仕事を任せられ、トップダウンで遂行するのではなく自身で考えてチャレンジさせる職場環境であることから、自由度が高く、のびのびと働くことができ、社員の方々は「本当に良いと思うものを生み出そう」と日々意識して働いているようです。
総合職の女性社員の割合は少ないですが、出産・育児関連の制度は取得しやすく、また産後の復職時にはフレックスタイム制や時短勤務が可能であることや、保育所利用料の補助を受けられることから仕事と家庭の両立がしやすい職場と言えるでしょう。尚、最近では、男性社員も育休を取得しているようです。
時間外労働や休日出勤は基本的には少ないですが、一部、研究開発職系の社員は深夜残業も休日出勤も多く、疲弊している様子が見受けられます。
給与額は同業他社に比べると低いようですが、組合の体制がしっかりしているため、賞与は安定して得られるそうです。また福利厚生に満足している社員が多く、特に住宅補助が充実しており、関西エリアは5万円、関東エリアは8万円の補助を受けられるほか、9,000円で入居できる独身寮や社宅があるようです。
人にやさしくのんびりとした環境で、チャレンジ精神を持ち、シーズを形にすることで世の中のくらしを豊かにしていく。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
採用プロセスは、適性検査(能力・性格)の後に3回程度の面接がある場合が多いようです。
面接官は、1~2次面接では、応募部署の社員、部長及び人事部の社員、部長が担当し、最終面接では役員が担当することが多いようです。
また、対応する面接官は真面目でやさしい社員が多く、終始穏やかなムードで行われ、圧迫面接の要素は全くないようです。
募集職種は、「技術系」「事務系」の大きく2つに分けられます。
技術系には「研究」「製造」「エンジニアアリング」などが、事務系には営業などを含む「事業部スタッフ」や人事、経理などの管理系部門を含む「全社スタッフ」があります。
カネカでは、ジョブローテーションの機会がほとんどないため、自身がどのような職種でどのようなことを実現したいのかを明確にしておく必要があります。
■面接内容の傾向は?
志望動機や自身のアピールポイントなどの一般的な質問のほか、これまでにおける会社での働き方や業務成果、チームの中でのポジションを問う質問があることから、「専門性」と「人間性」の両面を見極めていると言えるでしょう。
また、研究開発職向けの面接では、これまで自身が行ってきた研究テーマのプレゼンが求められることから、当日はカネカで具体的に従事していきたい業務に関連付けて説明することができるようにしっかりと準備しておきましょう。
カネカの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
カネカの面接攻略法(面接対策)
■カネカの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
カネカの面接を受ける上では、中期経営計画を理解しておくことが不可欠です。2019年度より、新中期経営計画として、以下を掲げています。
カネカの中期経営計画は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこれに合致する人材であることをアピールしましょう。
新中期経営計画では、同社が持つ多様な技術や多様な製品の組み合わせによる新たな価値の創造つまり、「オープンイノベーション」を重要視しているようです。
これは、好奇心旺盛且つ、従来の考え方にとらわれることなく、多様な人や知財を結集することができる人材が求められていると言えるでしょう。面接では、これまでの仕事においてチームや職種を越えて、多様なパワーを結集し、革新的な商品・サービスを生み出した経験があれば、具体的な事例とともに話すことでカネカに相応しい人材であることの強いアピールとなるでしょう。
また、成果を紹介する際には、自身がチームの中でどのように貢献してきたのか、「メンバーのモチベーションアップ」や「リーダーシップ」を意識してエピソードを紹介することで、より即戦力として活躍できる人材であるとアピールできるでしょう。
■「なぜカネカに転職したいのか」の明確化には他社研究も忘れずに
カネカの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜカネカか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、カネカという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●三菱ケミカル株式会社
●住友化学株式会社
●株式会社クラレ
カネカの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、カネカの採用面接を受ける前には、中期経営計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「人にやさしくのんびりとした環境で、チャレンジ精神を持ち、シーズを形にすることで世の中のくらしを豊かにしていく」という社風を意識して、「好奇心旺盛且つ、従来の考え方にとらわれることなく、多様な人や知財を結集することができる人材」であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[38歳・男性/研究開発] 【結果:入社】
[26歳・女性/研究開発] 【結果:入社】
[32歳・男性/代理店営業] 【結果:3次面接で辞退】
[30歳・男性/法務] 【結果:1次面接で不採用】
カネカの採用面接に向けて
カネカの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「人にやさしくのんびりとした環境で、チャレンジ精神を持ち、シーズを形にすることで世の中のくらしを豊かにしていく」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
●カネカの中期経営計画を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社についても研究し、「なぜカネカか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
筑波大学卒業後、大手食品メーカーに入社。人事部、広報宣伝部に配属。ダイバーシティ推進、制度の改革や研修企画などに従事。英国在住。