小松製作所の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
小松製作所(コマツ)は1921年、竹内鉱業(株)に1917年に設立した小松鉄工所から分離独立し設立されました。以来、トラクターやブルドーザー、油圧ショベルなどの建設機械の製作を行っている、日本のものづくりを代表する企業です。
現在、アメリカやイギリス、ブラジルをはじめとした世界各国に50近い生産拠点を持ち、建設機械製作における世界的な企業にもなっています。
経営の基本、「コマツウェイ」のものづくり編にも記載されている通り、「品質と信頼性の追求」を重視しているため、仕事で成果を残せば、年齢に関係なく評価されるという傾向があります。若い社員がチャレンジできる環境もあるため、チャレンジ精神を持って働くことで成長するチャンスを手に入れることもできます。
社員の労働環境は整っており、PCのログ管理などからサービス残業をさせない仕組みがあったり、フレックスタイム制度、リモートワーク制度、育児休暇など様々な制度があります。このような制度により、働きやすいと感じている社員は多いようです。
働きやすい環境、チャレンジできる環境の中で、付加価値の高い商品を生み出すため、仕事に対して高い意識を持ち、徹底した品質管理と合理性を追求する。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
小松製作所の中途採用は、顧客サポート職と開発職の職種別の採用を行っています。開発職の中でも細かく職種が分かれており、「建設・鉱山機械用ディーゼルエンジンの研究・開発」、「建設・鉱山機械用ICT技術の開発」、「建設・鉱山機械用電子コンポーネントの回路設計」、「建設・鉱山機械用通信技術の開発」といった4つの職種があります。
開発職の中でも、職種に応じて必要とされる技術は異なりますので、自分の得意な技術領域や今後やりたいことを明確にし、募集している職種と照らし合わせて齟齬がないかの確認が必要です。
また、中途採用プロセスは、書類選考、一次選考、最終選考です。一次選考では面接と筆記選考があり、面接の回数は職種によって異なります。
面接の雰囲気は、「かなり和やか」、「話をよく聞いてくれる」という口コミが多く、人柄の部分で自社に適しているか確認するという傾向があります。しっかりと自分の本来持っているものをアピールできるように準備しておきましょう。
■面接内容の傾向は?
小松製作所は、コマツウェイのものづくり編に記載されている「現場主義」に代表されるように、チャレンジ精神を持って主体的に行動し、現場を引っ張っていけるような人材を求めています。
面接内容としては、そのような人材を見つけ出すために、「どのような貢献ができるか」や「自分がどのような人間かの深掘り」といった質問が多い傾向にあります。このような質問から、職種への相性だけでなく、本質的な人間性を理解した上で「コマツウェイ」を体現してくれるかどうかを判断しています。
特に「どのような人間かの深掘り」に対する質問は非常に多い傾向にあるので、しっかりと自己分析を行い、分析した人間性がどのように小松製作所に具体的にマッチしているか整理し、質問に答えられるようにしておきましょう。
小松製作所の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
小松製作所の面接攻略法(面接対策)
■小松製作所の「コマツウェイ」を理解した上で自己分析をする
小松製作所の面接を受ける上では、経営の基本「コマツウェイ」を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。
マネジメント/リーダーシップ編
1.経営トップ/リーダーの心構え
(1) 経営トップ/リーダーの現場密着
(2) パートナー間の連携
(3) 方針展開
(4) 人材育成
(5) ブランドマネジメントで意識改革
2.経営トップ/リーダーの行動指針
(1) 取締役会を活性化すること
(2) 全ステークホルダーとの コミュニケーションを率先垂範
(3) ビジネス社会のルールを遵守すること
(4) 決してリスクへの対応を先送りしないこと
(5) 常に後継者育成を考えること
“ものづくり”編
・品質と信頼性の追求
・顧客重視
・源流管理
・現場主義
・方針展開
・ビジネスパートナーとの連携
・人材育成・活力
ブランドマネジメント編
・顧客を理解する
・顧客に総合力で向き合う
・顧客と共に歩む
小松製作所の「コマツウェイ」は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営の基本に合致する人材であることをアピールしましょう。
例えば、「ものづくり編」から窺えるように、「品質と信頼性の追求」を「現場主義」で自発的に行動できる人材が小松製作所では必要とされています。「ブランドマネジメント編」からは「顧客」に真摯に向き合う姿勢も重要であると窺えます。自分の経験から、顧客に対して高品質な製品・サービスを提供するためにチャレンジ精神を持って取り組んだエピソードを用意しておくとよいでしょう。小松製作所の経営の基本「コマツウェイ」にマッチした人材であることをアピールできます。
また、「マネジメント/リーダーシップ編」の「人材育成」や「常に後継者育成を考えること」から窺えるように、自分の成長のためだけでなく社員全体の成長を支援する姿勢も重要です。仲間や部下に対して支援を行うことのできる人材であることもアピールしておくとよいでしょう。
■「なぜ小松製作所に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
小松製作所の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ小松製作所か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、小松製作所という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- キャタピラー
- 株式会社クボタ
- 株式会社豊田自動織機
小松製作所の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、小松製作所の採用面接を受ける前には、経営の基本「コマツウェイ」に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「顧客重視で品質と信頼性を追求する」という社風を意識して、「顧客に対して高品質な製品・サービスを提供するためにチャレンジ精神を持って取り組む」という人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
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小松製作所の採用面接に向けて
小松製作所の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「顧客に対して高品質な製品・サービスを提供するためにチャレンジ精神を持って取り組む」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- 小松製作所の経営の基本「コマツウェイ」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ小松製作所か」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。