ダスキンの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
今や清掃サービスだけではなく、福祉・介護や化粧品、外食に関連するサービスなど多角的に展開するダスキン。また、設立当初より海外の商品・サービスや革新的なシステムを取り入れながらグローバルに展開していますが、先代の伝えや慣習を守りながら拡大しているようです。
そんなダスキンの社風は、飲み会が多く、「根性論」が好きな「体育会系」ではありますが、社員同士が非常に仲が良く、オフの日にも会食やスポーツイベントを家族ぐるみで楽しむなど、総じて風通しが良くアットホームな環境のようです。ただし、比較的、堅実で保守的な考えの会社且つフランチャイズ方式であるがゆえに、スピーディーに問題解決を行ったり、新しい取り組みを行ったりすることが非常に困難なようで、「柔軟性」と「革新性」の欠如に課題を感じている社員もいるようです。
また、創業者が信仰心の深かったことが影響しているためか、入社時の導入研修として、お寺へ修行に出向き、また礼儀作法などを学ぶ研修があったり、毎日欠かさず朝礼や夕礼時には般若心経をみんなで唱えたりなど、宗教色が強い部分もあるようです。
働き方については、サービス業界ゆえに、営業や顧客と直接関わるような職種だと残業が多いようです。管理系の職種の場合には、繁忙期でもほとんど休日出勤も残業もない部署が多いようです。また、残業代は、上限額が定められており100%支給では無いが、その代わり振替休暇を必ず取得することが出来るそうです。
評価システムについては「勤務態度」と「成果」の両面から査定され、昇給については「勤務態度」を、賞与については「成果」を重視して評価されるようです。賞与は夏・冬それぞれ約2か月分ほどもらうことができるようです。
尚、全国津々浦々、転勤があり、社内では転勤を断ると出世することが難しくなるという暗黙の了解があるようです。
女性社員は結婚、出産後は勤務地の配慮がなされるため転勤が少なく、また出産や育児に関する制度も充実していることから、働きやすい環境が整備されているといえるでしょう。制度的には男性社員も出産・育児関連の制度を取得することができるようですが、実態は取得する社員は皆無のようで「出世に響く」「取りにくい」などの声が散見されます。
加えて、同社では家事代行や介護サービスなどのような、育児や介護をしている人々のニーズに応えるべく商品やサービスも積極的に展開していることから結婚、出産、介護などのライフイベントを迎えた社員の視点や意見なども重宝されているようです。
同社は、創業当初より社会の動きに常にアンテナを高く張り、市場ニーズを見極めて、多様な変化にも対応し、より多くの人々を笑顔にすることに努めています。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
選考プロセスは、書類選考通過後に適性検査と筆記試験、2回の面接があるようです。面接官は、1次面接では希望職種の社員、最終面接では人事部と希望職種の部長クラスの社員が担当することが多いようです。
選考期間は、おおよそ1週間から1カ月未満ほどです。面接時の雰囲気は、和やかで圧迫面接の要素はないようです。
募集職種は「営業」「食品」「化学」「エンジニア」「管理」の5部門に分かれており、その時々で募集職種は異なるため事前に会社ホームページの採用情報をしっかり確認しておきましょう。
■面接内容の傾向は?
同社では、最終ゴールを「消費者を喜ばせること」としており、「自立心」「挑戦心」あふれる人材を求めています。
志望動機や自分の長所・短所などの一般的な質問のほか、事業や展開している商品やサービスについて問われることが多いようです。事前に会社案内やホームページをしっかり確認しておき、自身の考えを用意しておきましょう。
また、ストレス耐性や上司や同僚との関わり方に関する問いが散見されることから、社風的にも物理的にも即戦力として活躍できる人材かどうかを評価していることが伺えます。
ダスキンの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
ダスキンの面接攻略法(面接対策)
■ダスキンの経営ビジョンを理解した上で自己分析をする
ダスキンの面接を受ける上では、経営ビジョンである「長期戦略(2015年~)」及び、「中期経営方針(2018年~)」を理解しておくことが不可欠です。それぞれ重要項目として、以下を掲げています。
上記戦略は、多角的にビジネスを展開するダスキンにとって、成長持続実現のための価値基準といえます。これをしっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの考え方に合致する人材であることをアピールしましょう。
また上記より、前期方針で挙げられていた課題に対する改善策を具現化して、多様な社会の変化にも柔軟に対応し、革新的に進化していこうとしていることが読み取れるでしょう。このことからも、「革新性」「アジリティ」が重視される社風であるため、これらを意識したエピソードを紹介することと良いでしょう。例えば、これまでの仕事において先駆的な取り組みを行い、成果を収めたエピソードを具体的に挙げることで、強くアピールすることができます。
■「なぜダスキンに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
ダスキンの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜダスキンか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
同社は、社会の多様な変化にアンテナを高く張り、その時々のニーズを捉え問題の解決とすることを重視していることから、現代社会における問題とその解決方法に関する自分の考えや同社及び、同業他社が保有する商品やサービスの知識についてもあらかじめ準備しておくと良いでしょう。
業界理解や職種理解の枠を超えて、ダスキンという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 株式会社サニクリーン
- HITOWAライフパートナー株式会社
- 株式会社トーカイ
ダスキンの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、ダスキンの採用面接を受ける前には、長期戦略や中期経営方針に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「社会の動きに常にアンテナを高く張り、市場ニーズを見極めて、多様な変化にも対応し、より多くの人々を笑顔にする」という社風を意識して、「自立心」「挑戦心」「革新性」「アジリティ」のある人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代後半・男性/財務] 【結果:1次面接で不採用】
[50代前半・男性/ルートセールス] 【結果:入社】
[20代前半・男性/代理店営業] 【結果:2次面接で辞退】
[20代前半・男性/法人営業] 【結果:最終面接で辞退】
ダスキンの採用面接に向けて
ダスキンの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「社会の動きに常にアンテナを高く張り、市場ニーズを見極めて、多様な変化にも対応し、より多くの人々を笑顔にする」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- ダスキンの経営ビジョンを理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜダスキンか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
筑波大学卒業後、大手食品メーカーに入社。人事部、広報宣伝部に配属。ダイバーシティ推進、制度の改革や研修企画などに従事。英国在住。