【面接対策】大日本印刷の中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】大日本印刷の中途採用面接では何を聞かれるのか

活版印刷の会社として創業、現在も印刷業の営業利益では国内トップの大日本印刷への転職。印刷技術を用いた最新技術の開発にも力を注いでいます。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果を問われるほか、即戦力として、一緒に仕事をする仲間として多角的に評価されます。事前にしっかり対策しておきましょう。


大日本印刷の採用面接前に知っておくべきこと

社風への理解

日本で活版印刷が始まったのは明治3年のこと。大日本印刷が創業したころ、日本にとって活版印刷は最先端の技術でした。当時の舎則には「文明ノ業ヲ営ム」と書かれており、新技術によって新しい価値を生み出していこうという理念が示されています。

現在の大日本印刷は、医療用のシートや、農業用フィルムなど印刷技術を利用した新しい技術の開発・普及に余念がありません。新しい技術を広め新しい社会を作っていくという志は、創業時から変わっていないと言えます。

社員からも「さまざまな業種と関われる」「社内異動で転職の必要がない」と、充実感が伝わってくるコメントが多数。評価方法については基本的に年功序列・学歴重視の傾向が強く、安心感がある反面「物足りない」というコメントも散見されます。また、市場が縮小傾向にある印刷部門では閉塞感を訴える声も。

会社の目標はそれぞれの得意分野を持った人が集まり、対話を重ね協働して新しい何かを実現すること。そのためには目先の評価を追うのではなく、長い目で地道に取り組む姿勢も求められるでしょう。

こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。

選考は何次まで?

大日本印刷の中途採用では、書類審査と面接複数回、適性検査が行われます。選考期間は、1カ月以内が目安ですが、面接から3カ月経って不採用となった人もいるので、長期化に注意が必要です。

面接では、「業務に対する質問に丁寧に説明してもらえた」「仕事内容に対する疑問を解消できた」という声が目立ちます。逆に言うと、「なにか質問はありますか」の時間が長いということ。質問がないのも減点対象になりがちなので、当日面接官に尋ねたいことを整理しておきましょう。

選考の途中でグループディスカッションが行われることもあります。グループディスカッションではまずは積極的に発言を。自分の意見を言うのが苦手でも、メンバーに質問を投げかけるなどして、議論に貢献しましょう。知識のないテーマが与えられることもありますが、知識のあるなしで合否が決まることはないので安心してください。ブレーンストーミング、検証、結論などと時間配分を決め、時間内に全員で一つの結論を導き出せるよう、工夫しましょう。

面接内容の傾向は?

中途採用であっても、学生時代に打ち込んだことやサークル活動について聞かれることが多いようです。また、大学時代の研究について聞かれたという人も。年齢を重ねるにつれて記憶が薄くなっているかもしれません。記憶を取り出し、整理しておきましょう。

また、業界研究について突っ込んで聞かれることも。印刷業界の動向について調べ、今後どうなっていくのかについて自分なりの考えをまとめておきたいところです。

営業では、仕事の厳しさに耐えられるかどうかを聞かれることが多いでしょう。今までどのような経験をどうやって乗り越えたか、具体的なエピソードを添えて、苦難を乗り越える力をアピールしてください。

技術関連職では専門性を重視されたという人と、人間性重視で採用に至ったという人に分かれます。特に20代では、技術が足りなくても採用に至ることもあるため、臆せずチャレンジしてみましょう。

大日本印刷の面接攻略法(面接対策)

大日本印刷の経営戦略を理解した上で自己分析をする

大日本印刷の面接を受ける上では、経営戦略を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。

出典:大日本印刷のサイトより

DNPグループの強みを結集し、「未来のあたりまえ」という価値を創出

大日本印刷の経営戦略は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。

大日本印刷は、メインの事業である印刷事業の収益を活用し、印刷技術と他分野の技術を組み合わせて最先端の技術を開発する試みを多数行っています。たとえばICカードは国内シェアNo1。今後はさらに、電子決済やポイント、販促基盤の開発に力を入れていく予定です。また、バイオテクノロジーと印刷技術を組み合わせ、細胞シートの実用化を目指すプロジェクトも始動しました。

印刷そのものの需要はペーパーレス化により縮小傾向にあります。「印刷業界に入りたい」という動機だけでは、入社後肩透かしを食らってしまう可能性も。大日本印刷が培ってきた技術や人材を活用して、未来の価値を創造していくという経営方針に魅力を感じるかどうかが、入社を考えるうえで一つのポイントとなりそうです。

「なぜ大日本印刷に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要

大日本印刷の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ大日本印刷か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。

業界理解や職種理解の枠を超えて、大日本印刷という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。

  • 凸版印刷株式会社
  • トッパン・フォームズ株式会社
  • NISSHA株式会社

大日本印刷の採用面接で実際に聞かれた質問内容

このように、大日本印刷の採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「多様な人材が対話と協業を重ねてイノベーションを実現する」という社風を意識して、コミュニケーションを大切にする人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。

また、大日本印刷が今後の事業領域として力を入れている分野、たとえば医療・農業・環境エネルギーなどに興味を持っていることをそれとなく示せるといいかもしれません。サークル活動や大学研究に関する質問の中でもPRにつなげられる可能性があります。PDFで公開されている「DNPの事業領域」を確認し、趣味程度でもいいので、今まで取り組んできたことの中に、合致する内容がないか探してみましょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

30代前半男性/代理店営業【結果:内定を辞退】

質問

仕事はハードだけど耐えられますか?

回答

前職でも厳しい仕事の経験をしていたため、経験…(口コミの続きとアドバイスを見る

30代前半男性/総合職【結果:2次面接で不採用】

質問

現職のよいところはどこですか?

回答

印刷技術と情報技術を合わせ、技術革新をした結果、印刷…(口コミの続きとアドバイスを見る

30代後半男性/代理店営業【結果:面接中止】

質問

この仕事に期待しているやりがいは

回答

様々な業界と密接にかかわることができ、いままで自分がしてきた…(口コミの続きとアドバイスを見る

30代前半男性/技術関連職【結果:結果待ち】

質問

今までの経験について聞かせてください

回答

入社後から、現在の経歴と業務内容と実績を具体的に…(口コミの続きとアドバイスを見る

大日本印刷の採用面接に向けて

大日本印刷の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の6つです。

  • 「様々な得意分野を持った人が対話を重ねることでイノベーションを起こす」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。

  • これまで育成してきた技術や人材を活かして新技術を生み出すという経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。

  • 競合他社についても研究し、「なぜ大日本印刷か」に対する答えを明確にしておく。

  • グループディスカッション対策について調べておき、当日は積極的に発言する。

  • サークル活動や大学研究の内容を思い出しておく。

  • PDFで公開されている「DNPの事業領域」を確認し、自己PRにつなげられる部分がないかを探す。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。

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この記事の執筆者

慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。


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