サニックスの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
サニックスは、再生エネルギーを活用し「捨てないのが当たり前の社会」づくりを目指し、太陽光事業への大規模な投資を行っていました。ところが、FIT価格の見直しや九電ショックなどにより計画がとん挫、業績が急激に悪化。現在は黒字化しているものの、大規模なリストラも実施され、残った社員の就業環境も一時かなり悪化したようです。
こうした時期的な要素は今後改善される可能性もありますが、体育会系会社であることは間違いありません。
「研修で起床後すぐにほふく前進、山登り、ごみ拾い」との口コミも。「昔は会議で灰皿が飛ぶのは当たり前だった」というくらいで太陽エネルギーという先進的なイメージとは真逆の雰囲気。
実は元々「汚いところをきれいにする」ことを経営理念に防虫事業からスタートした会社。入社する人にとっては「成果を出せば金銭面で評価される」ことが魅力で、実際に20代で1000万円を稼ぐ人も少なくないのだとか。「泥臭い仕事が好きでないと続かない」との口コミも寄せられています。
「汚いところをきれいにする」ためにとにかく体を動かす。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
書類選考後、面接数回が行われます。面接は応募人数が多い場合グループ面接になることも。面接前に簡単なテストが行われています。内容は簡単な漢字や化学、計算ですが、実際に面接を受けた人からは「あまり合否に関係がないように思う」と言われています。
選考期間は一週間から3カ月とばらつきがあります。書類到着後翌日か二日後に連絡があったという人もおり、スケジュール調整に注意が必要です。
また、早くに内定が出ても入社手続きが煩雑で、「実際に入社できたのは2か月後だった」という声も。前職の退職時期にも気を付けたいところです。
多くの口コミで入社難易度の低さが強調されていますが、続かない人も続出している模様。多くの人から「典型的なブラック企業」と言われている反面、年収700万円のセールスの女性から「社風がよく働きやすい」との声が挙がっており、働きやすさは成果次第、できなければ淘汰される厳しい環境であることがわかります。入社が決まったとして「続くかどうか」を考えてから応募するほうがよいでしょう。
■面接内容の傾向は?
「残業がありますが大丈夫ですか」「体育系の会社ですが大丈夫ですか」など、気力体力を問う質問をされるでしょう。スポーツ経験、体力仕事の経験などを添えて、環境になじめることをアピールしたいところです。
次に業務範囲について。営業や経理が施工応援をすることもあるなど、現場の人材不足がかなり深刻な様子です。「電気工事の技術を身につけたい」という技術者からの応募も多い会社ですが、電気太陽光施工であっても害虫駆除もしなければならないといった事情を説明されたうえ、「大丈夫ですか」と聞かれるでしょう。
オフィスワークしか経験のない人が、屋根に上っての作業や埃の多い場所での作業をする場合、やる気があっても身体がついてこなくて、挫折する可能性があります。アレルギーなどもマイナス評価に。応募前に、職種を超えた業務もできるかどうか考えておきましょう。逆に、現場経験があれば、積極的にアピールしたいところです。「体力」「安全管理」「トラブル対処」「コミュニケーション」といった、出やすいキーワードについて、困難を乗り越えたエピソードを準備して、自己PRに活用しましょう。
サニックスの面接攻略法(面接対策)
■サニックスの経営戦略を理解した上で自己分析をする
サニックスの面接を受ける上では、経営戦略を理解しておくことが不可欠です。主だった戦略には以下のようなものがあります。
既存の基盤を強化・拡大しながら、新たな取組みに挑戦し、成長への 足掛かりをつけていきます
サニックスの経営戦略は今後活躍する人材を採用する人事戦略にも影響します。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営戦略に合致する人材であることをアピールしましょう。
サニックスは太陽光事業の頓挫による経営改革の最中です。希望退職者を募り、2016年に全従業員の給与削減なども行われ2017年に黒字化を達成しました。2019年から2021年については、成長基盤の確立をする期間とされており、システム投資による業務の効率化、従業員の働きがいの向上に取り組んだうえで、強みである営業力を強化し、新事業・新サービスに取り組んでいくとしています。
SE事業では「お客様メリットの訴求」が課題として掲げられています。営業や技術者として、パッと見て購入メリットのわかりづらい商品を扱った経験があれば、どのようにお客様に魅力を説明し成果を上げたのかをエピソードとしてまとめておくといいでしょう。
白アリ防除のHS事業では顧客数の拡大が見込まれており、人員増を計画。工事現場や建設現場、住宅リフォームなどの現場経験があり、体力的にも十分な人は重宝されそうです。
■「なぜサニックスに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
サニックスの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜサニックスか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面もあわせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、サニックスという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 株式会社ウエストホールディングス
- 株式会社エナリス
サニックスの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、サニックスの採用面接を受ける前には、経営戦略に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「『汚いところをきれいにする』ためにとにかく体を動かす」という社風を意識して、「お客様メリットの訴求」や「白アリ防除事業」に貢献できる人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。数字だけは改善したものの従業員の士気低下に悩んでいることが示唆されているため、自ら率先して周りの士気を上げた経験などもPR材料となるでしょう。
また、業績の悪化についても、面接で突っ込まれることがあります。業績ではなく仕事自体に魅力を感じていることを伝えられるように準備しておきましょう。その際は2016年に起きた太陽光発電の倒産ラッシュについて調べておき、何が起きたのか把握しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
20代後半男性/ルートセールス【結果:入社】
30代後半男性/電気・通信設備施工管理【結果:内定を辞退】
20代後半男性/管理関連職【結果:入社】
20代後半男性/営業マネージャー【結果:一次面接で不採用】
サニックスの採用面接に向けて
サニックスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の5つです。
- 「『汚いところをきれいにする』ためにとにかく体を動かす」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- 体力・気力をアピールできるエピソードを準備する。
- 面接に受かるかどうかよりも、続けられるかどうかを考えてから応募する。
- サニックスの経営戦略を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜサニックスか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
慶応義塾大学卒業後、大手ITメディア、出版社ライターを経て、旅行会社に勤務。新規事業企画に携わる。