NTT-Fの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
大手組織系建設設計事務所として高い評価を受け、国内外での地位を確立する、NTTファシリティーズ(以下、NTT-F)。社風は、コミュニケーションが円滑な業務遂行に繋がるため、休日や退社後のイベントへ積極的に参加する社員が見受けられることが特徴です。主たる事業がグループ内の設備維持管理であることから、グループ内での気遣いや慎重さを優先させる文化などの口コミが散見され、社員のモチベーションや成長意欲に影響している様子。
カフェテリアプランや借り上げ社宅制度など待遇は充実しています。また労働組合が機能しているため、時間外労働の管理や有給取得のしやすさは抜群の模様。残業代はほぼ100%出ますが、残業時間に上限があることや労働組合への申請手続きが必要であることからサービス残業とみなしてしまうという口コミもあります。
初任給は東京・大阪で18.5万円程度、地方採用の場合は都市手当てがないためこれより1~2割低い額です。評価は上司との面談によって査定され、年功序列の風習が残っているため昇給・昇格は困難であり、モチベーションの低下に繋がっているようです。
穏やかで慎重な社員が多い保守的な職場環境ですが、これまで蓄積された知見や技術を活用してスマート社会の創造に努めています。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められるでしょう。
■選考は何次まで?
選考プロセスは書類選考およびSPIによる適性検査、2~3回程度の面接がおこなわれるようです。
面接官は、1次面接が人事部社員、2次面接が希望職種の管理職、最終面接では役員が担当されるようです。比較的、面接における評価が重要視されるようです。
募集職種は、「営業」「建築設計・監理」「設備設計・監理」「スタッフ部門」など7職種に分かれており、職種によって募集タイミングが異なることから、定期的に会社ホームページの採用情報を確認しておきましょう。
■面接内容の傾向は?
面接では、従来働いていた会社で担ってきた役割や成果に加えて、NTT-Fで今後何を成し遂げたいか、どのように働きたいかなど自身のビジョンについて、よく問われています。
また、職種によっては保有資格や知見の深さについて専門的な質問をされることもあるようです。特に技術系の職種を希望する場合は、保有する資格について説明できるように復習して、面接に臨むことをお勧めします。
面接時の雰囲気は、終始穏やかなムードだったと感じている人が多いようです。圧迫面接は基本的にないようですが、受け答え時の態度や自身の働き方に関する考えなどから、「NTT-Fで長く活躍できる人か」「誠実さや協調性はあるか」などを見極めていますので、回答内容を検討する際にはこのポイントを意識して準備しておきましょう。
NTT-Fの面接攻略法(面接対策)
■NTT-FのYour Value Partner 2025を理解した上で自己分析をする
NTT-Fの面接を受ける前に、企業戦略Your Value Partner 2025を理解しておきましょう。
NNTグループでは、「スマートな社会=Smart World 実現への貢献」をグループのゴールとして掲げており、NTT-Fでは、人・技術・資産の有効活用によってこれを目指す、としています。
NTT-Fでは、「Smart & Safety」な街づくりを目指し、不動産の大規模開発をおこなってきましたが、中期戦略では従来の役割に加え、最大限に「ICT」「建築の技術」「エネルギー」を利活用した、街のデジタル化に取り組んでいくとしています。
また、「TOP100 GLOBAL INNOVATORS」に7年連続受賞(2018年度時点)するなど、知財・特許の分野で、世界的にも革新的な企業として評価されており、これを強みに新たな価値を提供し、人々の暮らしを豊かにしていこうとする姿勢が読み取れます。同社では、スマートな社会の実現に向けて「正義感が強い・好奇心旺盛・順応性が高い・野心家である人材」を求めています。
NTT-Fが掲げるこの戦略をしっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの考え方に合致する人材であることをアピールしましょう。
■「なぜNTT-Fに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
NTT-Fの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜNTT-Fか」というものがあります。この質問を通して面接官が知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点はもちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も併せて見ています。同社は、「スマートな社会の実現」をビジョンとしていることから、「ICTの利活用によって、社会や未来をどのように変えたいのか」「自分自身ならどのようなことが実現可能か」を自身の知見や特技などのアピールを交えながら説明できるようあらかじめ準備しておくとよいでしょう。
業界理解や職種理解の枠を超えて、NTT-Fという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことをおすすめします。
- 株式会社日本設計
- 株式会社三菱地所設計
- 鹿島建設株式会社
- 大成建設株式会社
NTT-Fの採用面接で実際に聞かれた質問内容
NTT-Fが目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。NTT-Fの面接では、「穏やかで慎重な社員が多い保守的な職場環境ですが、これまで蓄積された知見や技術を活用してスマート社会の創造に努める」という社風を意識して、「正義感が強い・好奇心旺盛・順応性が高い・野心家である人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[30代前半・男性/建築・設備関連職] 【結果:入社】
[20代前半・女性/技術関連職] 【結果:入社】
[20代前半・男性/建築設計] 【結果:一次面接で不採用】
[30代前半・男性/技術関連職] 【結果:一次面接で不採用】
NTT-Fの採用面接に向けて
NTT-Fの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「穏やかで慎重な社員が多い保守的な職場環境で、これまで蓄積された知見や技術を活用してスマート社会の創造に努める」という社風を理解して、これに合致した人材であることをアピールする。
- NTT-Fの中期経営戦略「Your Value Partner 2025」を理解して、これに沿った自己分析をおこない自己PRに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜNTT-Fか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
筑波大学卒業後、大手食品メーカーに入社。人事部、広報宣伝部に配属。ダイバーシティ推進、制度の改革や研修企画などに従事。英国在住。