吉野家ホールディングスの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
吉野家ホールディングスは、メインメニューを牛丼として事業展開をはかる株式会社吉野家を筆頭に、43もの会社を傘下におくホールディングスカンパニーです。他にもセルフ式うどんチェーンストアを有する株式会社はなまる、ステーキのどんを中心としたアークミールグループなど、数多くの名の知れたもブランド企業の事業経営も行っています。
そんな吉野家ホールディングスは、グループ経営理念に掲げている「ForthePeople」からも読み取れる通り、常に人と接する飲食業界を牽引する企業として”人と人との繋がり”を大切にする風土があります。人を大切にし、人を中心として企業成長を遂げた同社は、海外での店舗数も順調に伸ばしました。その結果、国内のみならず世界中の人々に吉野家ブランドが広く認知されるようになり、25年でグローバル体制を確立しました。
労働環境においては、同社が経営している基幹事業が24時間・年中無休経営を謳う飲食チェーンということもあり、「体力勝負である」「休日が不安定」という声が聞かれます。しかし一方で勤務歴のみならず、一人ひとりの実力に応じた昇給制度は、従業員から高い満足度を得ているという口コミが多数みられました。満足度の高い昇給制度はやりがいにも直結し、社員全体の士気は高いようです。
人とのつながりを大切にし、国籍や雇用形態、年齢、性別に関係なくメンバー同士が仕事の達成感・人生の充実感を共有しあえる。そんな社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
吉野家ホールディングスの採用面接は、会社説明会⇒AI面接⇒面接⇒内定の流れで行われます。ただし、会社説明会の参加の後にwebテストを受検した方もいれば、対面面接を3回繰り返したという方もおり、面接プロセスの一貫性は低いようです。
主に店長や店舗スタッフを募集しており、オフィス勤務の総合職は新卒のみで採用が行われているようです。また、エリア限定社員の募集もあり、40代・50代や女性からの応募も多いようです。
面接担当は、店長⇒エリアマネージャーの流れが多く、面接官によっては威圧的に感じたという口コミがあります。質問の意図を理解し、落ち着いて回答することがポイントです。
■面接内容の傾向は?
ピープルビジネスと呼ばれるフード業界を牽引する吉野家ホールディングスでは、コミュニケーションを「おろそかにはできない必要不可欠なもの」と位置付けています。そのため同社では、人と接するための原点である”コミュニケーション”を何よりも大切にしています。
そのため面接の時は、「この人に接客してもらいたい」「一緒に働きたい」と思ってもらえるような人間性を持ち合わせているかが見極められます。
また吉野家ホールディングスが展開している、吉野家やはなまるなど主力ブランドの店舗視察は必須。いくつかの店舗を見て自分なりのビジネスモデル案や現場の改善案を提示できるよう、意見をまとめておきましょう。お客様の立場として感じたことを伝えることで、同社が求めている「自分なりの方法で顧客の満足を創り上げる人材」であることを強くアピールできます。
吉野家ホールディングスの面接攻略法(面接対策)
■吉野家ホールディングスの長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」を理解した上で自己分析をする
吉野家ホールディングスの面接を受ける上では、長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」を理解しておくことが不可欠です。具体的な取り組みを以下の3つにまとめています。
「NEWBEGINNINGS2025」では、飲食業の枠組みを超えた市場の創造・収益性の改善に向けた価値提供の実践、新規ビジネス創出の実現をマストとしています。その具体例として、新メニューの開発や新しい領域に挑戦するためのマーケティング手法の導入などがあります。
そのため、キャリア採用では江戸時代から続く吉野家ホールディングスの長い歴史やノウハウにとらわれることなく、新しい事業領土を確立できる人材が強く求められています。前職で新規ビジネスモデルの開発や事業改善の経験がある方は、同社にとって有益な人材であることを自己PRや志望動機に織り交ぜながらアピールしましょう。
また、今回の長期経営計画では、下記に記載している「ひと・健康・テクノロジー」の3つがキーワードです。このキーワードが長期経営計画の中で何を担うのかをしっかりと理解しておくことが必要です。自分なりに咀嚼し意見をまとめておくことにより、ライバルとは一線を画した面接の場を創り上げることができるでしょう。
■「なぜ吉野家ホールディングスに転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
吉野家ホールディングスの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ吉野家ホールディングスか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は当社で何を目指したいのか」「接客のプロとして活躍できるのか」「人に好かれる人材なのか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているのか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、吉野家ホールディングスという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- すかいらーくグループ
- 株式会社サイゼリヤ
- 株式会社ゼンショーホールディングス
吉野家ホールディングスの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、吉野家ホールディングスの採用面接を受ける前には、長期経営計画に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、人と人との関わりを大切にし、国籍や雇用形態、年齢、性別に関係なくメンバー同士が仕事の達成感や人生の充実感を共有しあえる社風を意識して、人との繋がりを大切にできる人材であると印象付けられるよう、具体的な行動やエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
20代後半女性/スーパバイザー【結果:入社】
20代後半男性/代理店営業【結果:面接中止】
20代前半男性/広報【結果:2次面接で不採用】
20代後半男性/店長【結果:内定辞退】
吉野家ホールディングスの採用面接に向けて
吉野家ホールディングスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 人とのつながりを大切にし、国籍や雇用形態、年齢、性別に関係なくメンバー同士が仕事の達成感や人生の充実感を共有しあえる社風を意識して、これに合致した人との繋がりを大切にできる人材であることを自分の言葉でアピールする。
- 長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ吉野家ホールディングスで働きたいのか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
経営コンサルティング会社で採用コンサルやデータ分析を行いながらライターとして活動中。得意分野はスタッフ採用と教育。