フタバ産業の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
自動車の排気系・フレームに関する部品製造、工場のライン設備の設計製作、オフィス機器の開発など、さまざまな業務を手がけるフタバ産業。1945年に設立された同社は、愛知県内での事業を中心に、多くの大手自動車メーカーへ部品供給をおこなっています。近年では自動車産業で培われた排ガス浄化機能を基に、農業分野にも進出しています。
社員の口コミを見ると、「大きな町工場の雰囲気」との声が。これは良いものと悪いもの両方の意味を含みます。「若手でも仕事を任され成長できる」「業務範囲が広くさまざまな知識を吸収できる」との意見がある反面、「独自の技術がない」「天下り人事のため社員の士気は低い」と感じる人も。
「会社の規模にしては意見が通りやすい」「横とのつながりが強い」「社内イベントや環境活動への取り組みが盛ん」と風通しの良い環境にはあるようで、ワークバランスに関してもフレックス制の導入、有給の取りやすさ、休日出勤やサービス残業がないことを評価する声があがっています。
しかし、売上の大半がガソリン車を主体とした自動車部品関連であることから、将来への不安を感じる人も多いようです。上述の職場環境においても、配属先によって大きく異なることを問題視する意見も見受けられました。
経営理念には「顧客から信頼され、社会からも愛される会社」とあります。大きな変革が訪れるこれからの自動車業界は、未来を見据えて業務にあたれる人物が必要とされるでしょう。同社は「問題解決・行動・チームワーク・学び続ける」それぞれの力を持っている人材を求めています。採用面接では、このような人物像に当てはまるかを見極められます。
■選考は何次まで?
同社の選考プロセスを見ていきましょう。口コミによると、書類選考後に1次面接、適性検査、最終面接の流れとなります。「3回面接をおこなった」との口コミも見られました。選考期間はおおむね1週間〜1ヶ月となっています。
面接官は、役員、部長、管理部門、現場社員が担当し、複数の面接官がいる場合もあれば、グループ面接という声も聞かれ、これは応募の時期や面接場所によっても異なるようです。
現在の応募職種は「技術系」と「事務系」に分かれており、技術では「生産技術開発」、事務では「経理」「国内生産管理システムの開発・企画推進業務」「海外生産管理システムの開発・企画推進業務」「品質保証における体制の企画・推進業務」となります。それぞれ応募資格や勤務地、待遇などが異なりますので、同社のキャリア採用サイトにてよく確認しておきましょう。
同サイトには教育制度、女性社員のための制度、福利厚生についての詳細も記されているので、応募前に目を通し、社内風土などをチェックすることをおすすめします。
■面接内容の傾向は?
穏やかな雰囲気の中、オーソドックスな質問を主体に進んでいくといった口コミが見られます。基本的なコミュニケーション能力を持ち合わせている印象を与えられるよう、志望動機や職歴、今後のビジョンなどはしっかりと整理し、自分の言葉で回答できるようにしておきましょう。
「自動車への興味があるか?」など、専門的な質問をされたとの意見は特に見受けられませんが、最低限「何を製造している会社か?」「取引先はどこか?」という情報は事前に調べ、答えられるようにしておく必要があります。他にも経営理念や環境活動への取り組み、地域社会とのつながりなどを調べるのもよいでしょう。
なお、同社は海外にも拠点を持ち、輸出業務も増加傾向にあります。語学が堪能であったり、海外勤務への興味を持っていたりする場合は、ぜひアピールしてみてください。
フタバ産業の面接攻略法(面接対策)
■フタバ産業の「新5ヵ年計画」を理解した上で自己分析をする
フタバ産業の面接を受ける前には、「新5ヵ年計画」と呼ばれる同社の経営計画を理解しておく必要があります。コーポレートサイトの情報を基に、これがどのような成長戦略なのか見ていきましょう。
まず「新5ヵ年計画」の概要を見てみます。2016年から始まったこの計画は、基本姿勢として「成長の期待できる分野の伸長」「収益のとぼしい分野の見直し」を図り、企業の継続的な成長を目指すとしています。
当初は、経営と収益基盤の地固めをし、効率・管理面の強化を中心とする計画でしたが、今後は取り巻く環境変化を考慮し、将来を見据えた戦略に移行することを提言しています。具体的な取り組み例としては、主力製品である自動車部品の開発力強化、中国の環境に適応した排気系部品の拡販、顧客ニーズに沿った生産拠点の最適化、新規事業の売上促進をあげており、それらを新しい経営基盤として再構築する方針です。
中でも目を引くのは、海外市場へ向けてのさらなる事業拡大です。国際的に懸念される環境問題に対し、排気系部品の需要の高まりを予測・対応し、北米やアジアでの売上向上を目指すとしています。
同社は2011年に経営目標として「VISION2020」を策定しましたが、世界的な経済状況の悪化や大きな災害が続いたことなどから、新たな目標を掲げる必要に迫られました。そのような状況下で、社是である「よい品、より安く」をモットーにこの「新5ヵ年計画」が改めて発表されました。これによって売上高は微増ながらも伸びを見せており、今後の成長が注目されます。
現在、自動車産業は電気自動車への移行がますます加速する傾向にあります。そうした中、まだ市場の成長が見込める海外への進出、既存事業のノウハウを用いた農業分野も手がけるなど、将来を見据えた戦略を打ち出した同社。これらから読み取れることとして、「学ぶ気持ちを忘れることなく、変化にも迅速に対応し解決する力」「仕事を通じて世の中に貢献していける」といった人物が求められているといえます。面接の場では「新5ヵ年計画」を理解し自己分析に落とし込んだ上で、仕事への強い意欲を見せることがポイントとなります。
■「なぜフタバ産業に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
フタバ産業の面接では、「なぜフタバ産業を選んだのか」という質問をされます。ここでは面接官が「明確な今後のビジョンを持っているか」「今までの経歴が同社の戦力につながるのか」といった点を見るだけではなく、「同社について本当に理解しているのか」を見極められているといえます。
業界や職種理解にとどまらず、フタバ産業という企業の経営理念、経営計画の「新5ヵ年計画」をしっかりと把握した上で、競合の比較としてあげられる他社を知り、研究をしていきましょう。一例として以下の企業をピックアップしますので、研究してみてください。
- 株式会社ユタカ技研
- 三恵技研工業株式会社
- 株式会社三五
- 藤壺技研工業株式会社
フタバ産業の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、フタバ産業の経営方針や求める人物像が分かってきたのではないでしょうか。面接の場では、企業理念を意識し、同社が求める「周囲と調和をはかり、問題解決に尽力し、自己も成長できる」人材だと印象づけられるようなエピソードをいくつか用意しておくとよいでしょう。
以下は、実際の面接の場で聞かれた質問です。これらに目を通し「こういった質問への最適な回答は?」「自分ならばどう答えるか?」など、シミュレーションしてみてください。
30代前半・女性/経営企画【結果:入社】
20代前半・男性/代理店営業【結果:内定を辞退】
30代前半・女性/海外営業【結果:最終面接を辞退】
20代前半・男性/技術関連職【結果:入社】
フタバ産業の採用面接に向けて
フタバ産業の採用面接を受けるにあたり、押さえておきたいポイントをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「顧客から信頼され、社会からも愛される会社」という社風を意識して、これにマッチした人材ということをアピールする。
- フタバ産業の「新5ヵ年計画」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜフタバ産業か」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。