東京精密の採用面接前に知っておきたいこと
■東京精密の採用面接前に知っておきたいこと
半導体製造装置と精密計測機器を事業の2本柱とする東京精密。特に、精密位置決め制御技術を強みとしています。顧客企業の生産性向上に寄与する製品の提供を支えているのは、「WIN-WINの仕事で世界No.1の商品を創ろう」というモットーです。2001年には、「共に成長する(Grow Together)」という意味の“ACCRETE”と“TECHNOLOGY”の合成語である「ACCRETECH」をコーポレートブランドとして導入しました。
開発から製造販売までを手がける同社の場合、顧客の要望を開発に反映させることができ、そこに多くの社員がやりがいを感じています。コンセプト発案から稼働・運用まで幅広く携わることができる環境は、本人の意欲次第で成長の機会へとつながるでしょう。また、同社では売上の約7割を海外市場が占めており、営業・管理系、技術系を問わず、多くの部門でグローバルに活躍するチャンスがあります。
一方で、口コミには「年功序列で年配者が優遇される風土」という声も。女性もライフイベントにかかわらず長く働ける環境が整っていますが、女性管理職登用については発展途上だと見る向きもあり、日本的な古い風土も残っているといえそうです。
面接では、こうした社風に合致した人物であるか、同社のモットーに向かってともに成長していける人物であるか、という点を見極められます。
■選考は何次まで?
コーポレートサイトに選考フローに関する記載はありませんが、口コミ等の情報によると、応募後に書類選考がおこなわれ、その後、2回程度の面接が実施されることが一般的なようです。応募には、コーポレートサイトに設けられた採用ページからおこなう方法と、履歴書を郵送する方法があります。
2020年4月現在、技術系職種(半導体製造装置・精密計測機器)、営業系職種、管理業務で数多くの中途採用がおこなわれています。求められる資質やスキルは職種によって異なります。例えば、海外営業の場合には英語や中国語のスキル、工場原価管理・原価企画の場合には装置メーカーでの原価計算、管理の実務経験などが求められます。応募の前に、採用ページでしっかり確認しておきましょう。
■面接内容の傾向は?
奇をてらった質問よりは、「これまでの経験」や「これから何をしたいのか」といったオーソドックスな質問が中心となります。企業研究をしっかりとおこない、会社のビジョンと自分の目指す方向が合致するかどうかを確認するのはもちろんのこと、そのうえで自分の経験やスキルをどう生かしていくのかを明確にする必要があるでしょう。
ある面接経験者は、コーポレートサイトだけでなく、「財務諸表をしっかり読み、会社が今後どういう方向に進むのかを意識して面接に臨んだ」といいます。また他の人からは、「過去の経験から人物を判定しようという質問が多かった」という口コミ情報がありますので参考にしてみてください。
面接の雰囲気は和やかな場合が多いようですが、なかには圧迫面接だと感じた人もいます。そのような場合であっても、臨機応変な対応力やコミュニケーション力を見ていると考えられますので、動じずに落ち着いた対応を心がけたいものです。
東京精密の面接攻略法(面接対策)
■東京精密の中期戦略を理解したうえで自己分析をする
同社では、2020年度までの中期的な目標として営業利益220億円、長期的な指標としてROE10%以上を掲げ、それにより、長期的な一株利益(EPS)の上昇と企業価値の向上を目指す方針です。
その実現に向けて、下図の3つを柱とする戦略を策定しました。
まず技術面においては、技術革新がハイスピードで進む事業環境のもと、製品の競争⼒強化と対象市場の拡大を推進することで、世界No.1の商品を提供し続けることを目指します。それを後押しするために生産能⼒の拡充や効率の改善を実現させ、高収益・高効率な企業体質につなげたい考えです。
また、情報共有化の促進、サービスや消耗品売上を拡充することで、利益率の改善を図ります。さらにこれらに加えて、積極的にESG活動を推進し、企業価値の向上を図る方針です。
面接にあたっては、こうした中長期的な数値目標や戦略への理解を通じて、同社の方向性を把握しておく必要があります。そのうえで、自分のビジョンと合致するのか、自分の経験やスキルをどう生かしていけるのかを検討するとよいでしょう。
■「なぜ東京精密に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
選考を通じて聞かれる質問のひとつに「なぜ東京精密なのか」というものがあります。面接官はこの質問により、「入社への熱意」「社風にフィットした人材か」「中期経営計画に合致した人材か」といった点を判断します。
この質問に答えるためには、同社の事業内容や中期経営計画などを理解するとともに、競合他社についても情報収集をおこなう必要があります。事業についてはもちろん、組織文化や風土、目指す姿にそれぞれ違いがあることがわかるでしょう。
例えば、以下のような企業について情報収集をおこない理解を深めておいてください。そして、「なぜ東京精密を選ぶのか」について、自信をもって語れるよう準備をすすめましょう。
- 東京エレクトロン株式会社
- 株式会社アドバンテスト
- 株式会社ミツトヨ
- 株式会社ディスコ
東京精密の採用面接で実際に聞かれた質問内容
東京精密が目指している方向性や、求める人材像が具体化してきたのではないでしょうか。創業以来、世界初や国内初となる数々の製品を生み出してきた高い技術力を誇る東京精密では、顧客の要望を開発に反映させることができる点が大きな魅力です。それは同社のモットーである「WIN-WINの仕事で世界No.1の商品を創ろう」ということにもつながります。
社風には日本的な古い要素を残しつつも、少数精鋭を謳い、意欲があれば若いうちから仕事を任せる風土だといいます。「モットーに向かって、ともに成長していける人材」だと印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
ここからは、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。面接の状況を自分に置き換えて、しっかりとシミュレーションしながら面接対策をおこなってください。
[30代前半・男性/メカトロ設計] 【結果:一次面接で不採用】
[20代前半・男性/代理店営業] 【結果:最終面接を辞退】
[20代前半・男性/法人営業] 【結果:面接中止】
[30代前半・男性/フィールドエンジニア] 【結果:内定を辞退】
東京精密の採用面接に向けて
東京精密の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「WIN-WINの仕事で世界No.1の商品を創ろう」というモットーに向かって、ともに成長していける人材であることを具体的なエピソードを交えて伝える。
- 中長期的な数値目標や戦略を理解し、これに沿った自己分析をおこない自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ東京精密か」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。