【面接対策】プレナスの中途採用面接では何を聞かれるのか

持ち帰り弁当のチェーン「ほっともっと」や、外食チェーン「やよい軒」を展開するプレナス。2020年2月時点で、ほっともっとは2527店舗、やよい軒は382店舗をかかえています。「はじめに消費者ありき」という操業精神にもとづき、お客様視点で行動し、食の事業を通じて満足と健康を実現するとともに、人々に笑顔と感動を届けることを理念としています。

そんな同社の業績を見ると、2020年2月期決算における純利益はマイナスとなっています。そこで、2019年9月以降にはほっともっと直営店を190店舗退店する判断を下しました。2020年も、ほっともっとの新形態店舗「ほっともっとグリル」の展開、都市型タイプのやよい軒の出店といった対策を進めています。

同社での業務は、これらの店舗の運営が中心となります。そのため、口コミでも「人と接する仕事」という内容が多く、「多くのアルバイトや顧客と接する仕事なので人が好きな人は向いている」といった声が上がっていました。これは同社の創業精神である「はじめに消費者ありき」にも通じますが、お客様だけでなく、アルバイトスタッフとも上手く関わり合いながら仕事を進めることが求められます。その結果、「人を管理する能力が身につく」という体験談もありました。

社員はゆくゆくは各店舗の責任者（店長）を務めることが前提となっています。「若いうちから新規店舗を任せられ、一から自分のお店を作れる」という実例もあり、店舗運営を全面的におこなえることが、大きなやりがいとなりうるようです。その反面、「店舗に出る社員は激務」との口コミがあるように、労働時間は長くなる傾向があります。接客業が好きで、楽しみながら売り場に立てる人でなければ、働き続けることは難しいかもしれません。

「お客様視点で行動し、食の事業を通じて満足と健康を実現するとともに、人々に笑顔と感動を届ける」。採用面接においては、こうした社風に馴染み、同社で働き続けることができそうかを見極められます。

現在同社では、ほっともっと・やよい軒の店舗運営において正社員を募集しています。応募はコーポレートサイトからではなく、そこからリンクされている「engage」のページからおこないますので注意してください。学歴不問・未経験でも応募できますが、入社時点で39歳以下、要普通自動車運転免許といった条件もありますので、事前に確認しておきましょう。

採用フローは以下のようになっています。

1.エントリー

2.web会社説明会

3.一次面接（web会社説明会と同日も可）

4.最終選考（面接と簡単な適性検査・計算問題）

適性検査に関しては、「SPI試験に似たようなもの」「問題数が多かった」という口コミがありました。心配な人は、SPIのテキストを一通りさらっておくとよいでしょう。

面接経験者は面接の雰囲気について、「圧迫感はなく、よい雰囲気だった」と語る人が多い傾向です。一次面接ではおもに履歴書・職務経歴書の内容に沿って質問され、前職での経験や、なぜ前職を離れたか、また今後描いているキャリアパスなどについて問われます。そこまで変化球の質問をされることはほぼありません。前職で何をしていたか、その経験をどのように活かせるのかなどについて、しっかり整理しておくことが重要です。そのほか、希望するブランドの商品を実際に食べてみるとよいでしょう。

一次面接では対話が重視される一方、最終面接は意外にもあっさりと終わる傾向があるようです。最終選考は面接よりも、適性検査・計算問題を重視しているものと考えられます。

また、必ずといっていいほど「全国転勤は可能か」「どのくらいの頻度で転勤に対応できるか」と問われるようです。転勤できるようであれば、間髪をいれず「できます」と答えるようにしてください。

プレナスの面接を受けるにあたっては、同社の成長戦略を理解しておくことが必要です。先述の通り、2020年2月期決算では赤字となってしまったプレナス。そこで同社では、以下のような2本柱による成長戦略を立てることにより、企業価値の向上を目指すとしています。

（1）既存ブランドの成長

（2）新市場のシェア獲得

（1）については、自社工場の稼働率を向上させること・外部からの仕入れ額を減らすことによってコストダウンを図り、利益率を上げていきます。また、各ブランドについてもそれぞれ戦略が策定されていますので、チェックしておいてください。

（2）についてはさまざまな施策が練られており、多角的に利益アップを狙っていることがうかがえます。まずは、各事業において未開拓の地域に出店していき、シェアを獲得していくことを挙げています。

さらには、新モデル店舗である「ほっともっとグリル」や、生産性・品質・回転率を高めた「都市型やよい軒」、新事業である「アゲルヤ」の拡大を狙います。

しかし、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、当面は売上の見通しが立たないサービス業界。そこで同社はこの期間を「都市部のマーケット獲得のための基盤づくり」の時期とし、将来の増収につなげようとしています。

こうしたポイントを考えると、既存店舗の場合はコストダウン、新店舗の場合は確実な売上を確保できる運営力が求められるといえるでしょう。前職においてコストダウンに成功した例や事業の地盤を築いた経験があれば、具体的なエピソードとしてまとめておき、アピールしてください。

面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜプレナスなのか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「サービス業界に向いているか」「それまでの経験を同社で生かせるのか」といった点はもちろん、「本当に同社の特色を理解しているのか」ということです。

業界や職種の枠を超えてプレナスという企業について理解するためには、競合となりやすい企業についても調べておく必要があります。他社との違いを明らかにしたうえで、「なぜプレナスなのか」について、説得力のある答えを用意しておきましょう。例として、以下のような企業とプレナスとの違いを調べてみてください。

• オリジン東秀株式会社
• 株式会社大戸屋ホールディングス
• 株式会社ハークスレイ

プレナスの社風や目指している方向性を理解することで、同社がどのような人材を求めているのか分かってきたのではないでしょうか。

このように、プレナスの採用面接を受ける前には、前職での経験を振り返り自己分析をおこなうことや、他社研究を踏まえた志望動機を整理することが大切です。そして面接の場では、「お客様視点で行動し、食の事業を通じて満足と健康を実現するとともに、人々に笑顔と感動を届ける」という社風を意識して、「コストダウンや事業の地盤の構築により、利益につなげられる」人材であると印象付けられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくことが望ましいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。このような質問をされたらどのように答えるか、事前にシミュレーションしておき、実際の面接の際に慌てないようにしましょう。

プレナスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

これらについて面接の前によく考えを深めておき、当日は落ち着いて理路整然と話し、能力をアピールできるよう心がけましょう。