DACの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(以下、DAC)は、インターネット広告業界においてメディア(媒体)と広告代理店・広告主との仲介を担う「メディアレップ」として国内最大級の規模を誇っています。国内に6拠点、海外はニューヨークに1拠点を持ち、東証マザーズ上場企業であるユナイテッド株式会社やオウンドメディアのコンサルティングに強みを持つ株式会社博報堂アイ・スタジオといった連結子会社を保有しています。
同社の強みは、インターネット広告の運用を支える国内最大規模のトレーディングデスク体制、データ・テクノロジーの利活用、コンテンツマーケティングの豊富なノウハウです。特に、データ・テクノロジーの利活用では、DACが保有する購買データやサイトアクセスデータを用い、国内最大級のDMPツール「AudienceOne」を提供するなどしてデジタルマーケティング領域に注力しています。また、メディアの特性に応じたクリエイティブ制作のノウハウや、上述のグループ会社との連携を活かした提案ができることも、同社の特徴です。
そんなDACの口コミからは、変化の速い業界において自身を成長させられる社風がうかがえます。「インターネット広告業界の変化の速さを感じながらスキル・経験を積むことができる」「グループ会社を巻き込みながら大きな仕事をするので成長できる」といった口コミが見られ、博報堂グループに所属し子会社を複数擁する同社ならではの仕事の醍醐味があるようです。一方で、クライアントワークだからこその忙しさがあるという口コミも見受けられました。同社の面接では、このような社風にフィットして活躍できる人材かどうかが見極められるでしょう。
■選考は何次まで?
同社の採用情報は、コーポレートサイトの「キャリア採用」ページに記載されています。同社の面接回数は2〜3回で、一次選考は、多くの場合人事担当者と募集部署のリーダークラスが、それ以降は募集部署の責任者や管掌役員が面接官を担当するようです。書類選考を通過したら、担当者に一次面接以降の採用フローや面接担当者を確認しておくことをおすすめします。
2020年5月現在、同社のキャリア採用ページにはエンジニアやアカウントディレクター(営業)など幅広い職種の募集情報が公開されています。募集は採用が充足されたら公開が停止されるため、こまめに採用情報を確認しておくとよいでしょう。また、職種によっては博報堂グループの他企業に常駐することが前提の募集や、語学力を必須とするものもあるため、自身の希望や経験と合致するかどうか職務詳細によく目を通した上で応募をしましょう。
■面接内容の傾向は?
口コミによると同社の面接では、志望動機や職務経験といったオーソドックスな質問が中心のようです。特に志望動機については、「なぜDACなのか」ということに加え、なぜメディアレップを希望するのかといった質問も見られました。メディアレップという業態を理解しているかどうか、入社後に業務内容や会社の事業内容にギャップを感じずに中長期的に活躍できるかといったことを判断していると考えられます。同社への志望動機を考える際に、なぜインターネット広告代理店ではなくメディアレップなのか、なぜ媒体社ではないのかと、複数の切り口で考えておくと納得性の高い回答ができるでしょう。
広告やメディアについてどのような意識を持っているかといった、広告業界に属する同社ならではの質問を想定することも重要です。インターネット広告やWEBメディア、アプリ、動画を中心に、新聞・テレビ・雑誌や交通広告について、日々どのようなアンテナを張っているのか、また最近目にとまったメディアや広告についても整理しておくとよいでしょう。
また、同社の一次面接は30分程度と短い時間で案内されるようです。焦らず簡潔に要点を伝えられるように、準備をしておくことをおすすめします。面接の雰囲気は担当する面接官によって異なるようですが、簡潔な回答を求められることは共通項のようです。企業研究や想定問答の作成などを通じて、しっかりと対策をした上で面接に臨みましょう。
DACの面接攻略法(面接対策)
■DACのビジョンを理解した上で自己分析をする
面接に臨む前に、同社のビジョンを確認しておきましょう。同社のコーポレートサイトでは、ビジョンとしてブランドスローガン、ブランドステートメント、コーポレートロゴ、バリューが掲載されています。ブランドスローガンとしては、「Empowering the digital future/デジタルの未来に、もっと力を。」を掲げ、ブランドステートメントとしては下記の内容を掲げています。
ブランドステートメントでは、音楽やゲームといった娯楽やコミュニケーション手段などがデジタル化されている社会のさらなる成長を、同社のノウハウ・提案力・技術力を駆使したインターネット広告という手段を通じて実現するという旨が書かれています。
同社はインターネット広告黎明期である1996年に創業し、2019年には博報堂DYデジタルと経営統合、それにより広告運用やクリエイティブ制作、クライアントへの企画提案のノウハウを蓄積してきました。特に広告のクリエイティブ制作は、編集者・ディレクター・作家といった専門家集団による戦略的なメッセージ作成から携わり、広告を表示するメディアや消費者に最適なクリエイティブを作成することを強みとしています。また前述の通り、テクノロジーとデータを活用した広告運用ツールを開発していることも同社の強みです。こういった特徴や強みに裏打ちされたブランドステートメントを含めて理解することで、より同社について深く理解できるでしょう。
また、同社のメンバーに求められる行動指針であるバリューにも目を通し、自身のこれまでの成功体験・失敗体験をこれに沿って整理しておくとよいでしょう。こうした同社のビジョンについて理解した上で自己分析を行い、自己アピールができるように準備をすることが重要です。
■「なぜDACに転職したいのか」を明確化するには他社研究が必要
「なぜ同社に入社したいのか」と志望動機を問う質問は、面接において必ずされるものです。上述のように、メディアレップとしての同社への志望動機が問われるため、事業内容について研究するとともにメディアレップと代理店の違いなどについても理解しておきましょう。面接までに時間の余裕があれば、同社が2016年に発行している『第2版ネット広告ハンドブック』を読んでおくと、ネット広告に対する同社の視点が理解ができます。
また、明確な志望動機を伝えるためには、下記のような競合他社についての研究も重要です。他社と比較した上での同社の強みや特徴を把握した上で、志望動機を構築しましょう。
- 株式会社サイバー・コミュニケーションズ(略称:CCI)
- GMOアドパートナーズ株式会社
- 株式会社CAM(旧:CAモバイル)
- 株式会社mediba
DACの採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究や競合他社の研究を通じて、同社の特徴やどのような人材が求められているかが分かってきたのではないでしょうか。同社はメディアレップの草分け的存在で、業界トップクラスの規模です。博報堂グループに所属し、また国内外に子会社を複数擁する会社ならではの仕事の醍醐味が感じられます。同社では、変化の速いインターネット広告業界においてトップランナーであり続けるために、自身を成長させながら活躍できる人材が求められます。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・女性/マーケティング] 【結果:入社】
[20代後半・男性/企画営業] 【結果:入社】
[20代後半・男性/代理店営業] 【結果:入社】
[20代後半・男性/法人営業] 【結果:最終を辞退】
DACの採用面接に向けて
同社の面接を受けるにあたって、ぜひ抑えておきたい内容をご紹介してきました。特に下記について、重点的に面接対策をしておきましょう。
- 変化の速い業界において自身を成長させられる社風を理解し、それにフィットして活躍できる人材だとアピールする。
- 同社の「ビジョン」を理解し、これに沿った自己分析をして自己アピールに繋げる。
- 競合他社についても研究し、「なぜDACなのか」に対する回答を明確にする。
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