トヨタファイナンスの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
トヨタグループの金融サービス中核企業として、自動車ローンをはじめとした各種金融サービスを提供するトヨタファイナンス。トヨタグループの信用力を背景にもつ高い資金調達力には定評があります。2019年10月には、一般企業として国内で初めて、利回りゼロの普通社債を発行し注目を集めました。
トヨタブランドによる影響力はこれにとどまらず、「トヨタの名前で商売ができる点は同業他社より恵まれている」「親会社に守られており、業績は安定」「重要なポストはトヨタ自動車からの出向・転籍者」などの口コミが見受けられます。また、福利厚生についてもトヨタ水準との声が多く聞かれました。コンプライアンス遵守も徹底され、堅実で安定性を求める社風のようです。
一方で、1988年にトヨタ自動車から分離・独立した経緯から、会社の歴史は比較的浅いといえます。そのため、同社独自の企業文化に言及するコメントは少ない印象です。口コミには、「若い会社のため、ある時期に大量に中途採用した社員がそれぞれ古巣からの文化を持ち込んでおり、会社としての一貫した方針や文化が確立されていない」というコメントも。こうしたことを受け、同社では2010年より「人(働き方)」「マネジメント」「職場風土」を三位一体で変革していく“企業文化変革活動”をおこなっています。
このような社風にフィットするかどうかは、雇用する側・される側双方にとって重要なポイントです。トヨタブランドを背景とした堅実な社風を意識しながら、自己分析をすすめてみましょう。
■選考は何次まで?
2020年5月現在、コーポレートサイトで募集されているのは新卒採用のみです。中途採用についてはエージェントや求人サイト経由での募集となっています。キャリコネにも「社内SE」の募集情報が掲載されていますので、参考にしてみてください。
選考プロセスはエージェントによって異なる場合もありますが、一般的には書類選考を経て、複数回の面接がおこなわれます。新卒採用の場合は適性検査があるため、中途採用の場合も実施されると想定し対策をしておきましょう。
コーポレートサイト内の新卒採用情報サイトには、社員紹介のページも用意されています。中途採用を目指す人にとっても参考になる内容ですので、事前に目を通してイメージをつかんでおくことをおすすめします。
■面接内容の傾向は?
面接では奇をてらった質問は少なく、一般的な内容が中心です。「志望動機」「転職理由」「これまでの経歴」「キャリアビジョン」などは、あらかじめ考えを整理し的確に答えられるようにしておきましょう。一つの質問を掘り下げられることもあり、そのような場合の準備も必要です。具体的なエピソードをいくつか用意しておくと、説得力が増すと同時に、面接官の印象に残りやすくなります。
また口コミによると、他社との併願状況について確認されることもある様子。この質問には、できれば第一志望だと答えたいところです。
さらに、金融経済の知識について問われることもありますので、日頃から経済情報にはアンテナを張っておく必要があります。金融サービスを扱う同社では、身だしなみは硬めの方が無難かもしれません。面接は和やかな雰囲気の中でおこなわれることが多いようなので、双方にとって気持ちの良いコミュニケーションを心がけるとよいでしょう。
トヨタファイナンスの面接攻略法(面接対策)
■トヨタファイナンスの企業理念を理解した上で自己分析をする
トヨタファイナンスの面接を受ける前に、同社の企業理念を理解しておきましょう。
同社には、下図のようなミッションと行動指針が存在します。このミッションは、企業理念を再定義するプロジェクトに20名以上の社員が参画し、社員自らが決めたものです。そして、ミッションの実現に向けて社員が意識すべき思考や行動を定めた「行動指針」は、社員一人ひとりが心に留めるべき内容として、問いかけの形式で表現されているのが特徴です。
また、トヨタ固有の信念や価値観をグループ内で共有するために明文化されたのが、「Toyota Way」です。同社では、「知恵と改善」「人間性尊重」の2本の柱で成り立つ「Toyota Way」の考え方にもとづき、チームで「KAIZEN活動」に取り組んでいます。これは同社の社員一人ひとりが、日々の業務はもちろん、あらゆるサービスや商品などに対して問題意識を持ち、改善につなげていくための活動です。
グループ共通の価値観である「Toyota Way」や、その考えにもとづく「KAIZEN活動」は、同社の組織のあり方の根幹を成すものです。入社を希望する場合は、これらが意味するところを理解することが大前提となります。そして、これに沿った自己分析をおこない、組織の一員として問題意識を持って仕事に取り組む意欲をアピールしましょう。
■「なぜトヨタファイナンスに転職したいのか」をはっきりさせるためには他社研究が必要
面接にあたっては、「なぜトヨタファイナンスを志望したのか」という質問を想定しておきましょう。この質問により面接官は、「入社後にどんな仕事をしたいのか」「それがここで実現可能なのか」といったことに加え、「しっかりと企業研究をおこなった上で臨んでいるか」を確認しています。
面接官を納得させる回答をするためには、同社について知ることはもちろん、他社との比較を通じて業界での位置づけも把握しておく必要があります。競合他社の事業規模や特徴をつかめば、同社のポジショニングや独自性がより鮮明に見えてくることでしょう。競合になりうる企業として4社を挙げますので、研究の参考にしてください。
- 株式会社ジェーシービー
- 株式会社セディナ
- 株式会社オリエントコーポレーション
- 株式会社ジャックス
トヨタファイナンスの採用面接で実際に聞かれた質問内容
トヨタファイナンスが目指す方向性、求める人材像などが具体化してきたのではないでしょうか。トヨタグループの金融サービス中核企業である同社は、トヨタブランドを背景に、トヨタの影響を受ける面が少なくないといいます。一方で、トヨタの良い面を取り入れながらも企業理念を再定義して策定するなど、設立から30年余りを経て独自色も出てきています。同社の「ミッション」「行動指針」「KAIZEN活動」を理解し、常に問題意識を持って仕事に取り組める人材であると印象づけたいところです。
ここからは、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介しましょう。自分ならどう答えるかをシミュレーションしながら、対策をすすめてみてください。
[20代前半・女性/総務] 【結果:入社】
[20代後半・女性/その他] 【結果:最終面接を辞退】
[20代前半・女性/代理店営業] 【結果:一次面接で不採用】
[20代前半・女性/その他] 【結果:一次面接で不採用】
トヨタファイナンスの採用面接に向けて
トヨタファイナンスの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。ポイントは、以下の3つです。
- トヨタブランドに恥じない堅実な社風を意識し、問題意識を持ちながら仕事に取り組める人材であることをアピールする。
- トヨタファイナンスの企業理念を理解し、これに沿った自己分析をおこない、自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜトヨタファイナンスなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらを意識して準備をすすめ、面接当日は自分の言葉でしっかりアピールするよう心がけましょう。
グローバルウェイ エージェントについてお知りになりたい方はこちらのサイトをご覧ください。こちらからでも登録できます。
「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。