【面接対策】コロナの中途採用面接では何を聞かれるのか

「あなたと共に、夢・新たなライフシーンを実現」を企業理念に、石油ストーブやファンヒータを中心とした空調機器を製造・販売しているコロナ。1955年には、国内初の加圧式石油ストーブを生産したという歴史を持っています。その社名は、太陽の周囲に現れるコロナと、コンロの青い炎が似ていることからつけられました。

日本中で使われている製品を生産しているだけに、働く人からも「ふとしたときに自社の製品を見かけると嬉しい」といった口コミが挙がっています。また「シェアが安定している」「社員を切ることに否定的な、温情のある会社」といった安心感も、長く働く理由につながっているようです。

一方で「会社自体の決定にも自分の昇進にも時間がかかる」「新商品でシェアを確保できそうにない」といったことを理由に退職する人もいます。口コミを見ると、同社は「歴史ある会社ならではの昔ながらの日本企業」といった印象で、個人の成長よりは全体としてのまとまりを重視する傾向があります。

創業精神の「誠実・努力」といった言葉からも、同社が現在に至るまで80年以上にわたって信頼を得続けてきた道のりがうかがえます。顧客と共に、夢・新たなライフシーンを実現するために、誠実に努力する。 このような社風の中で活躍していける人材が求められています。

公式HPによると、コロナの中途採用では書類選考後、適性審査・作文・面接がおこなわれます。選考期間は2週間～1カ月程度です。口コミによると、面接後、会社説明会に参加したという人もいます。面接当日は午後に予定を入れないように気をつけましょう。

中途採用情報はHPに掲載されているほか、転職エージェントを通じて非公開求人が掲載されることもあります。技術系の職種では、機械設計や評価・電子回路の設計の経験、製造系では同種の実務経験が求められますので、これらの経験をわかりやすく伝えられるよう準備してください。

また新卒向けリクルーティングサイトでは、実際に働く人のインタビューを読むことができます。職種別の仕事内容に加え、難しさや面白さ、やりがいなどを具体的にイメージすることができますので、中途採用を受ける人にとっても参考になります。ぜひ一読しておいてください。

口コミには「リラックスした雰囲気での雑談形式」だったとの声があり、「コミュニケーション能力を重視している」と感じた人が多いです。「形式的な話し方は好かれない」と感じた人もいることから、その場の空気を重視してできる限り自然体で挑むとよいでしょう。

具体的な質問では、「お酒は飲めるか」と高確率で聞かれるようです。この質問の意図は、「お酒の席でクライアントに適切に接することができるか」「人づきあいが苦手ではないか」を見極めることにあります。たとえお酒が苦手でも、「コミュニケーション」に重点を置いて答えたいところです。また転勤の可否もよく聞かれるので、応募前によく考え、面接の際は前向きな姿勢を示すようにしましょう。

コミュニケーションの中で何を重視すべきかについては、新卒採用ページの「お客様に感動していただくためには、素直に感謝できる気持ちと、自らも深く感動できる柔軟な心が不可欠」との言葉が参考になります。面接官に時間を割いてもらったこと、質問に答えてもらったことなど、小さな点についても感謝を伝えるよう心がけましょう。また、心を動かされた体験を「感謝」や「感動」といった言葉と共に伝えられるよう、エピソードとしてまとめておくと役に立つかもしれません。

短い時間の中でコミュニケーションを良好にとるためには、事前に相手を知ることが重要です。面接を受ける際は同社の今後の方針を示す経営計画を知っておくと、同社が今後どのような人材を必要とするのかを予想することができます。面接の前に中期経営計画を理解し、的確な自己PRができるようにしておきましょう。

コロナは2019年度～2021年度の期間について、「コロナブランドの拡大と進化」を推進する意向です。そのために空調事業に力を入れるとしており、「季節商品の会社」という認識から「年間を通じて選んでもらえる企業」へと、価値の拡大を図っていきます。そして持続的な成長を図るために、バリューチェーンを強化し、現在1%の連結経営利益率を2%まで高めるとしています。

このような計画が策定された背景には、2016年ごろからエアコンに注力することにより、「夏は赤字、冬は黒字」という収益構造から脱却してきたことが挙げられるでしょう。

この計画の実現のために実際の業務で重視されるのは、「ブランディング」「IT活用による顧客との接点の強化」「生産性向上」です。今までの業務の中でこれらのキーワードに合致する経験があれば、エピソードとしてまとめておくことをおすすめします。その経験をコロナでの業務にどのように活かせるのか、簡潔に話せるようにしておくとよいでしょう。

「なぜコロナを志望したのか」は面接で頻出する質問のひとつです。面接官にとっては、「応募者のやりたい仕事が当社でできるか」や「応募者の経歴が当社で活かせそうか」といったことも重要でしょう。しかしそれ以上に、この質問には「当社のことをよく調べたうえで応募しているか」を見極める意図があるのです。

同じ業種や職種の中でもなぜコロナに応募したのかについて、説得力のある説明をする。そのためには、競合他社についても研究し「コロナにしかない魅力」や「コロナでしかできないこと」を見つけておくことが重要です。

例えば次のような企業の社風や経営理念、経営方針を調べ、コロナと比較してみましょう。 同社はエアコンに力を入れる意向があることから、暖房器具だけではなくエアコンのメーカーにも注目してみてください。

• ダイニチ工業株式会社
• パナソニック株式会社
• ダイキン工業株式会社

このように、コロナの面接前には経営計画を意識して自己PRのポイントを絞り、他社研究も踏まえた上で志望動機を明確にしておく必要があります。面接当日は「『誠実・努力』を重視して働く」という社風を意識したふるまいを心がけるとともに、「コロナブランドの拡大と進化」という同社の方向性に貢献できることを示せるよう、今までの職務経歴の中からいくつかエピソードを準備しておきましょう。

面接経験者が当日どのような質問をされたのか、いくつか例をご紹介します。面接のリハーサルのつもりで、自分なりの答えを考えながら一読してみてください。こうした口コミを見ると、応募者の多くが新潟出身であり「新潟に貢献したい」という思いを持っていることがわかります。差別化を図るためには、それ以外の理由もいくつか見つけておく必要がありそうです。

コロナの面接を受ける前に対策しておきたい重要なポイントをご紹介してきました。特に以下の3点に力を入れて準備を進めてください。

• 「『誠実・努力』を重視して働く」という社風にふさわしいふるまいを心がけ、「コロナブランドの拡大と進化」という中期経営計画に貢献できることを示せるよう、自己PRの内容を整理する。


• 形式的ではない会話を心がけてコミュニケーション力をアピールし、面接官に対しても「感謝」をしっかりと表すようにする。


• エアコンのメーカーも含めた競合他社についても研究し、「コロナを志望する理由」を明確にしておく。