住友倉庫の採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
住友グループに属し、倉庫、港湾運送、国際輸送、陸上運送といった物流事業や海運事業、不動産賃貸事業を展開する住友倉庫。創業は1899年にさかのぼり、120年にわたって多様な業界の物流ニーズを支えてきました。
物流の仕事は一般消費者からは見えにくいものの、あらゆる産業を支える重要な仕事です。口コミからは、「色々な業界、会社に関わることができるのは、自身の視野を広げることにつながり、楽しい」という声が聞かれました。
社風に目を向けてみると、歴史ある財閥系企業のためか、「保守的」というキーワードが多く並んでいるのが印象的です。「年功序列」「学閥がはっきりしている」「保守的な人が多く、社内調整が大変」「良い意味でも悪い意味でも昭和的な価値観」といった口コミも寄せられています。また、「女性のキャリアモデルが全くないので、管理職を目指すのであれば、自分が第一人者となる必要がある」という口コミも。しかし、女性の管理職は徐々に増えてきており、女性活躍に向けた体制は整備されつつあるようです。
保守的な社風が特徴の同社は、安定を重視しつつ長い時間軸でキャリアを展望したい人に向いているかもしれません。「社風に合えば長く働いていけると思う」というコメントがあるように、社風に合うかどうかは重要なポイントの一つです。ここでご紹介した社風を参考に、自己分析をすすめてみるとよいでしょう。
■選考は何次まで?
応募は、履歴書(写真添付)と職務経歴書(書式自由)を郵送またはメールで送付します。応募書類をもとに書類選考がおこなわれ、合格の場合のみ、2週間以内に連絡が届きます。その後は複数回の面接がおこなわれるのが一般的な流れです。また、コーポレートサイトに詳細な情報は掲載されていませんが、新卒採用の場合には適性試験と筆記試験がおこなわれますので、中途採用の場合もおこなわれることを想定して準備をしておくとよいでしょう。
同社では、総合職の中途採用をおこなっています。募集分野は、物流部門・管理部門・情報システム部門・不動産開発部門と多岐にわたり、応募資格もそれぞれ異なります。詳しくは、コーポレートサイトに設けられた採用ページで必ず確認しておきましょう。
■面接内容の傾向は?
「志望動機」「転職理由」「キャリア展望」など、オーソドックスな質問が中心です。自己分析をおこない、あらかじめ要点を整理しておくとよいでしょう。「人物重視」という口コミもあるように、面接では、「一緒に働きたいと思えるかどうか」「協調性があるかどうか」といった点を見極められます。面接官との対話を通じてそうした点を伝えられるよう話し方や表情も意識し、気持ちの良いコミュニケーションを心がけましょう。
また、同社では求める人材像として、「失敗を恐れず、自ら考え、行動し、使命感を持って業務に取り組める人」をあげています。前職でそういった経験談があれば、積極的にアピールしたいところです。
面接の雰囲気は和やかな場合が多いようです。自分のペースで堂々と臨むためにも、事前の企業研究や自己分析は入念におこなっておきましょう。
住友倉庫の面接攻略法(面接対策)
■長期ビジョン「Moving Forward to 2030」と「第四次中期経営計画」を理解した上で自己分析をする
面接を受ける前に、住友倉庫の中長期的な展望について理解しておきましょう。
同社では、長期ビジョン「Moving Forward to 2030」を策定し、2030年までに果たすべきミッションとして、「モノをつなぐ」「人をつなぐ」「世界をつなぐ」「時代をつなぐ」の4つを定めています。
2020年度から2022年度までの3カ年を長期ビジョン実現のための飛躍に向けた準備期間と位置づけ、「第四次中期経営計画」を策定しました。この期間に、各事業基盤の強靭化を図るとともに、必要な人材の確保・育成にも焦点を当てるとしています。主な重点施策は以下のとおりです。
国内物流事業では、顧客とのコミュニケーションをさらに密にするとともに、業務のデジタル化を推進し、より安定的で高品質な物流サービスの提供を目指します。
海外物流事業では、グローバル物流の構築・運営能力を一層高め、顧客企業の海外展開を多角的にサポートしていく方針です。
収益の下支え役となっている不動産事業では、安定的な事業運営を継続し、物流事業等の波動性を補完する機能を強化していくとしています。
また、住友グループには、「住友の事業は住友自身を利するとともに、国家を利し、かつ社会を利するものでなければならない」という“住友事業精神”が存在します。これは住友グループの根幹をなすものであり、事業を展開する上で常に立ち返る原点です。この住友事業精神を受け継ぎ、顧客や地域社会、従業員といったさまざまなステークホルダーとの協働により社会課題の解決につなげ、サステナビリティへ貢献していく考えです。
同社が描く未来とその実現に向けた戦略を理解し、ともに同じゴールを目指す一員としてふさわしい人材であることをアピールできれば、入社が見えてくるでしょう。
■「なぜ住友倉庫に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
中途採用面接にあたっては、「なぜ住友倉庫か」という質問に対する回答を明確にしておくことが重要です。面接官は回答を通じて、「応募者はどのような仕事をしたいのか」「それは住友倉庫で実現可能なのか」ということに加え、「住友倉庫のことをどれくらい理解しているのか」をあわせて確認しようとしています。同社の事業内容や特徴について知っておくことはもちろん、業界での位置づけも把握しておきたいものです。
そのためには、他社研究が不可欠です。競合となりうる企業と比較しながら各社の事業規模や特徴をつかめば、同社の独自性やポジショニングがより鮮明に見えてくることでしょう。ここでは、参考として4社をあげました。
- 三菱倉庫株式会社
- 三井倉庫株式会社
- 株式会社上組
- 株式会社近鉄エクスプレス
住友倉庫の採用面接で実際に聞かれた質問内容
企業研究を通じて、住友倉庫が目指している方向性、求める人材像が具体化してきたのではないでしょうか。
1899年創業の住友倉庫では、長い歴史のなかで醸成されてきた企業風土があります。そこには保守的な側面も残っていますが、そうした風土を理解しつつ、周囲と調和を図りながらも、自ら考えて行動できる人材が求められています。長期ビジョンや中期経営計画に目を通し、物流が果たす役割の大きさに責任を持つと同時に、“住友事業精神”への理解も深めておきましょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
[20代前半・女性/物流サービス] 【結果:一次面接で不採用】
[20代前半・男性/海外営業] 【結果:最終面接を辞退】
[30代前半・男性/代理店営業] 【結果:一次面接で不採用】
住友倉庫の採用面接に向けて
住友倉庫の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 保守的な社風を理解し、その上で「失敗を恐れず、自ら考え行動し、使命感を持って業務に取り組める人材」であることをアピールする。
- 長期ビジョン「Moving Forward to 2030」と「第四次中期経営計画」を理解し、これに沿った自己分析をおこない、有益な自己PRにつなげる。
- 競合他社についての理解を深め、「なぜ住友倉庫なのか」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。