ワコールの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
1946年創業、婦人下着首位のポジションを誇るワコール。「世の女性に美しくなって貰うことによって広く社会に寄与すること」が創業以来全社員で共有する「目標」です。この「目標」は、同社で働く社員のやりがいにもつながっています。「下着から、世の女性を美しくしていこうという目標に、奮闘している」「自分のニーズから商品になり、それが人の幸せにつながることがとても楽しい」という口コミが多く見られ、会社の目標に深く共感するとともに、自分自身の仕事に大きなやりがいを持っていることが分かります。
社内も女性が多く、「雰囲気が独特」「女性に非常に優しい会社だが、その反面、女性が異常に強い」という声も。しかしそれは決して同社で働くデメリットではなく、「やる気がある人を採用している。みんな向上心が強い」「上を目指して、キャリアアップできる環境」と、前向きに、積極的に仕事をする社風が伺えます。
また、福利厚生の充実も同社で働く魅力の一つ。社員割引や、年に数回ファミリーセールが行われ、「他では絶対にありえない、驚きの価格設定でかなりお買い得」と社員からの評価も上々です。
「世の女性に美しくなって貰う」目標を全社員で共有し、大きなやりがいを持ちながら、前向きに積極的に仕事に取り組む。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
ワコールの採用職種は、新卒採用の場合、「事業系総合職」と「販売職」(エリア限定、転勤なし)の2つに分類されています。「事業系総合職」はさらに、商品企画や生産企画、販売企画やスタッフ、という職種に細分化されます。2020年10月時点で、キャリア採用の対象となっているのは、社内SE、マーケティング、商品企画・MD、新規事業開発の4職種であり、いずれの職種になるかは、面接時に適性や経験を考慮して判断されるそうです。また、ワコールではジョブローテーションや年に1回自己申告の機会が設けられているため、入社後に様々な業務にチャレンジすることも可能です。
選考のステップは、書類選考後、一次面接(人事部面接)→二次面接(担当部門面接)→最終面接 という流れです。一次面接の際、適性検査も併せて実施されますので、あらかじめ準備して臨みましょう。
■面接内容の傾向は?
ワコールの面接内容には、「『世の女性に美しくなって貰う』目標を全社員で共有し、大きなやりがいを持ちながら、前向きに積極的に仕事に取り組む」社風が大いに反映されています。
面接での質問事項に関する口コミを見ると、「なぜ当社を選んだのか?」「あなたの意気込みは?」と、同社に対する思いと、仕事に対する前向きな姿勢を確認するような質問が目立ちます。また、転職活動の動機や前職の退職理由についても細かく聞かれるケースも散見され、仕事や会社に対する価値観を重視していることが伺えます。
また、特に販売職の場合、「実際に接客をしてみてください」と、ロールプレイング形式で実施されることもありますので、しっかりと準備しておきましょう。
ワコールの面接攻略法(面接対策)
■ワコールの中期経営計画(FY2020-FY2022)を理解した上で自己分析をする
ワコールの面接を受ける際には、同社の中期経営計画(FY2020-FY2022)について、しっかりと理解を深めることが必要です。
上記の通り、同社の中期経営計画の基本方針として、「力強い成長」「聖域なき見直しと改革」というキーワードで語られています。これまでの慣習や固定観念にこだわることなく、大きな成長を目指して、新たなチャレンジと確実な成果が求められるフェーズだということです。こうした会社の局面において、自分自身が会社に貢献できることを面接の場でしっかりとアピールしましょう。例えばこれまでの経験の中で、会社や担当事業を大きく成長させるためにチャレンジしたこと、そしてそのプロセスの中で工夫したことや、実際に得られた成果などについて、具体的にエピソードとして紹介することが有効でしょう。
■「なぜワコールに転職したいのか」の明確化には他社研究を
ワコールの面接でよく聞かれる質問のひとつに、「なぜワコールなのか」というものがあります。面接官はこの質問を通して、「入社後に何をやりたいと考えているのか」「それは同社で実現可能なのか」という点はもちろん、「社風にフィットしているか」「中期経営計画に貢献できるのか」についても確認しています。
こうした面接官の意図にしっかりと答えるためには、競合する会社についても理解を深め、違いを明らかにしておくことが必要です。以下に、競合企業をご紹介しますので、ご参考にしてください。
- グンゼ株式会社
- トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社
- 株式会社ナイガイ
- 株式会社シャルレ
- 株式会社サマンサタバサジャパンリミテッド
ワコールの採用面接で実際に聞かれた質問内容
社風や面接内容、企業研究を通して、同社の求める人材像についてイメージが湧いてきたのではないでしょうか。これを踏まえたうえで、面接の場では、「『世の女性に美しくなって貰う』目標を全社員で共有し、大きなやりがいを持ちながら、前向きに積極的に仕事に取り組む」社風を理解し、「変化を恐れず新しいことにチャレンジし、確実に成果を出せる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
ワコールの面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)
[20代後半・女性/ショップスタッフ] 【結果:入社】
[20代前半・男性/マーチャンダイザー] 【結果:面接中止】
[20代前半・女性/ショップスタッフ] 【結果:入社】
[20代前半・男性/ショップスタッフ] 【結果:三次を辞退】
ワコールの採用面接に向けて
ワコールの面接を受けるにあたって、押さえていただきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下3つのポイントです。
- 「『世の女性に美しくなって貰う』目標を全社員で共有し、大きなやりがいを持ちながら、前向きに積極的に仕事に取り組む」社風を理解し、「変化を恐れず新しいことにチャレンジし、確実に成果を出せる人材」であることをアピールする。
- ワコールの「中期経営計画(FY2020-FY2022)」を理解し、これに貢献できる人材であることを具体的なエピソードをもとに印象付ける。
- 競合他社についても研究し、「なぜワコールなのか」に対する答えを明確にしておく。
上記3つのポイントを参考に面接対策を行い、面接当日は自分なりの言葉で、入社への熱意と仕事に対する前向きで積極的な姿勢をアピールしましょう。
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東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。