【面接対策】独立行政法人都市再生機構の中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】独立行政法人都市再生機構の中途採用面接では何を聞かれるのか

「人が輝く都市を目指して美しく安全で快適なまちをプロデュース」することをミッションとする、通称「UR都市機構」の独立行政法人都市再生機構。中途採用面接では、これまでの仕事内容や成果、今後のキャリアビジョンを具体的に問われるほか、「人となり」も評価されます。事前対策をしっかりして自分を出し切り、転職を成功させましょう。


独立行政法人都市再生機構の採用面接前に知っておきたいこと

社風への理解

1955年設立の日本住宅公団を母体とし、60年以上にわたって日本のまちづくりを支援してきた同社。現在は、「都市再生」「賃貸住宅」「災害復興」の3つの事業を柱としています。

独立行政法人という形態上、「良くも悪くもお役所的な部分は多々ある」「国の方針により事業を決められてしまう」「上意下達の組織であることは間違いない」という点はあるもの、その一方で「コスト意識や経営管理に対する意識は高い」という一面も。「半官半民」組織ならではの特徴と言えるでしょう。

まちづくりという仕事に対して、大きなやりがいを感じる口コミも多々確認できます。「よい街、よい住宅団地を造りたいという基本理念は浸透している」と、社員が一丸となって同じ志を持ったうえで、「国家的なまちづくりの一翼を担うことができる」「民間ではできない、公平な立場で大きなプロジェクトに関われる」という声が多く見られます。「民間企業のように利益や会社への忠誠などに縛られない」一方で、「地方自治体や国よりも、人材やノウハウが豊富」と、「独立行政法人」ならではのまちづくりへの関わり方ができることも、魅力の一つだと感じる社員も多くいるようです。

民間企業と行政の特性を両面備えた独特の立場から、社員全員が同じ志を持って、まちづくりという国家的な大きな仕事に取り組む。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。

選考は何次まで?

独立行政法人都市再生機構の職種は、「事務系総合職」と「技術系総合職」の大きく2つに分類されます。「技術系総合職」はさらに、「建築系」「土木系」「造園系」「電気設備系」「機械(建築)設備系」の5つに細分化されています。

中途採用の特徴としては、募集ポジションが発生都度行うのではなく、全職種共通の募集期間を、年に数回設定している点が挙げられます。2020年11月時点では、第4回の募集が終了したところです。(※エントリー期間は「令和2年10月12日(月)から令和2年11月8日(日)まで」でした。)次回の募集案内を見逃さないよう、適宜確認するようにしましょう。

選考フローは、すべての職種で共通であり、WEBエントリー(応募者情報・職務経歴・志望動機・自己PR等入力)→書類選考→総合能力検査→面接 という流れです。面接は、口コミによると、「3回あった」そうで、面接官は、「一次面接が若手社員、二次面接が課長級、三次面接は部長級」だったようです。

面接内容の傾向は?

独立行政法人都市再生機構の面接には、「民間企業と行政の特性を両面備えた独特の立場から、社員全員が同じ志を持って、まちづくりという国家的な大きな仕事に取り組む」という社風が大いに反映されています。

面接では、「URのプロジェクトで気に入った並木の樹種は?」「機構が関わった仕事について。団地は好きですか?」と、同社の事業内容に関わる質問内容が多く見られる一方で、「お酒は飲めますか?好きですか?」という質問も。口コミを見ると、「技術力や経験を確認される」とともに、「本当に人柄重視」な面接であるようです。模範的な回答をするよりも、自分の経験やスキル、プライベートな時間の過ごし方などについても、自分なりの言葉で、面接官に伝えることが大切だと言えます。

独立行政法人都市再生機構の面接攻略法(面接対策)

独立行政法人都市再生機構の『URミッション(使命)』と『URスピリット(信条)』を理解した上で自己分析をする

独立行政法人都市再生機構の面接を受けるにあたって、同社の使命である『URミッション』と、行動指針である『URスピリット』を理解することが大切です。

●URミッション(使命)
人が輝く都市をめざして、美しく安全で快適なまちをプロデュースします。

●URスピリット(信条)
・CS(お客様満足)を第一に、新たな価値を創造します。
・創意工夫し、積極果敢にChallenge(挑戦)します。
・力を結集し、Speedy(迅速)に行動します。

まずミッションに対する深い共感を示すためには、同社が関わった事業を実際に見たうえで、自分が持つ技術力やスキルをもとに、どのようにこのミッションに貢献できるのかを具体的に語れるようにしておきましょう。その上で、『URスピリット』を持つ人材であることを、過去の職務経験をもとにアピールすることが非常に有効な自己PRになります。例えば、過去に担当したプロジェクトにおいて、前例に囚われることなくチャレンジ精神を持って、新しいサービスや技術を生み出したこと、そしてそれを実現するために周囲と力を合わせ、スピード感を持って納期に間に合わせたことについて紹介するとよいでしょう。

「なぜ独立行政法人都市再生機構に転職したいのか」の明確化には他社研究を

同社の面接では、「なぜ独立行政法人都市再生機構なのか」という質問が必ずと言っていいほど確認されます。面接官は、この質問を通して、「この人は同社で何をしたいのか」「それを実現するために、どんなキャリア・スキルを持っているのか」を確認するとともに、「数ある競合他社の中でなぜ同社を選んだのか」についても確認したいという意図を持っています。

この質問に対して明確に回答するためには、同社のみならず、業界や競合他社についての理解を深め、同社ならではの強みについて把握することが不可欠です。競合他社としては、同じく独立行政法人や公団といった公的な組織や、まちづくりを手掛ける大手ゼネコンや総合デベロッパーなどについて研究しておくとよいでしょう。

  • 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構
  • 東京都住宅供給公社
  • 鹿島建設株式会社
  • 株式会社大林組
  • 三井不動産株式会社

独立行政法人都市再生機構の採用面接で実際に聞かれた質問内容

社風や面接内容、同社が大切にする『URミッション』や『URスピリット』を理解することで、同社の求める人物像についてイメージが掴めてきたのではないでしょうか。

面接を受けるにあたっては、「民間企業と行政の特性を両面備えた独特の立場から、社員全員が同じ志を持って、まちづくりという国家的な大きな仕事に取り組む」社風を意識して、「URミッションに貢献するために、新しいことにチャレンジし、チームワークとスピード感を持って仕事に取り組むことができる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

独立行政法人都市再生機構の面接で聞かれた質問内容(キャリコネ)

[20代前半・男性/マンション・ビル管理] 【結果:二次面接で不採用】

質問

志望動機と長所短所について

回答

一次面接の面接官は、比較的若い担当者二名。雰囲気もそれほど重くない…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代後半・男性/土木設計] 【結果:二次面接で不採用】

質問

官庁協議において厄介な担当者との対応について

回答

正直、どのように回答したかも焦って印象にない…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代前半・男性/不動産専門職] 【結果:入社】

質問

意表をつくような質問や奇抜な質問はありませんでした

回答

社風を反映してか非常にオーソドックスな面接…(口コミの続きとアドバイスを見る

[30代後半・男性/施工管理] 【結果:一次面接で不採用】

質問

会社の問題点を質問された

回答

「問題は無いと思います」と答えたのが不採用の第一の理由だった…(口コミの続きとアドバイスを見る

独立行政法人都市再生機構の採用面接に向けて

独立行政法人都市再生機構の面接を受けるにあたって、押さえていただきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下3つのポイントです。

  • 「民間企業と行政の特性を両面備えた独特の立場から、社員全員が同じ志を持って、まちづくりという国家的な大きな仕事に取り組む」社風を意識して、「URミッションに貢献するために、新しいことにチャレンジし、チームワークとスピード感を持って仕事に取り組むことができる人材」であることを、具体的なエピソードをもってアピールする。

  • 独立行政法人都市再生機構の『URミッション(使命)』と『URスピリット(信条)』を理解した上で自己分析を行い、有効な自己PRにつなげる。

  • 競合他社についても研究し、「なぜ独立法人都市再生機構なのか」に対する答えを準備しておく。

上記について準備を進め、面接当日は、同社のミッションに対する深い共感を示すとともに、自分のキャリアやスキルについて自分の言葉でしっかりと伝えましょう。

この記事の執筆者

東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。