【面接対策】プロシップの中途採用面接では何を聞かれるのか

1969年に会計コンサルティング会社として創業したプロシップ。日本の企業運営にもITが駆使される時代がくることを見越し、1971年にソフトウエアの開発を開始しました。1994年には、現在同社の売上の95%を占める主力商材となった固定資産管理システム「ProPlus」シリーズの開発・販売を開始。国内シェア首位の同製品は、4700社への導入事例を誇るほか、グローバル社会のニーズに応えるべく24ヶ国の固定資産税務にも標準対応しています。

各業界の名だたる企業・機関への導入事例を持つ同社。「若いうちから大企業を相手に経験を積めることが醍醐味」と、社員は口を揃えます。オリジナルパッケージのブランド力も、同社の魅力のひとつと言えるでしょう。口コミからは、製品開発工程の上流から最下流まで関わることで、商材に対する知識が深まり、自社の看板を背負っているという意識が高まっていることがわかります。チャレンジを歓迎する風土や周囲からのサポートなど、成長を後押しする環境があってこそ、年齢や社歴に関わらず、大きな案件に携われるのでしょう。真面目に取り組む姿勢や自己研さん意欲を持ち続けることが、評価につながるようです。

他方では、残業量や人手不足について指摘する口コミも散見されました。裁量労働制のため、労働量と給与が釣り合わないと感じる社員も多いようで、「若いうちはいいが、体力を考えると続けるのは難しい」との声も。転職にあたっては、これらの情報を踏まえて思慮深く検討する必要があるでしょう。

チャレンジ精神と誠実さを育てながら、若い人にも重要な案件に携わる機会を与える。こうした社風にフィットし、真面目に仕事に取り組める人材かどうかを面接では見極められます。

2021年5月現在、同社ではコンサルティング営業、ソフトウエア導入エンジニア、製品開発エンジニアの中途採用を募集しています。

選考フローに関する公式情報はありませんが、面接経験者の口コミによると、書類選考後、適性検査と3回の面接が実施されるようです。面接官は、回を追うごとに現場担当者、部長クラス、役員と職位が上がったとのこと。ただしこれらのプロセスは状況に応じて変わる可能性があります。

募集要項は、コーポレートサイトの「採用情報」のページに明記されています。ここからエントリーや人財開発部への問い合わせも可能です。また、キャリコネにも数件の求人情報が掲載されています。目を通した上で、エージェントサービスを活用するのも一案でしょう。

専門性の高い人材の育成を目指し、「出る杭を伸ばす」ことを意識する同社。そこには社員自身の成長意欲が不可欠であるとしています。面接においても、成長意欲や素質を見極めるためのさまざまな質問が想定されます。

基本的には一般的な質問が多いため、中途採用面接で聞かれやすい事項については、抜かりない対策が必要です。口コミを見ると、「自分を食べ物に例えると何か？」「自分を二字熟語で表すと？」といった質問も多く、自己分析力が問われることがわかります。何に例えるかも大事ですが、その理由づけと論理が審査の要となるでしょう。

また、学生時代に力を入れたことや、過去一番苦労したことなど、候補者の経験については深堀りされる傾向があります。「人生の節目をどのように考えて行動したかを振り返り、整理しておくように」とのアドバイスが見受けられました。「なぜそれが起こり、どのように行動し、結果どうなったか」を理路整然と語る練習をしておくことが有効でしょう。

同社の面接対策をおこなう上では、企業理念への理解が不可欠です。また、その実現に向けた成長戦略にも目を向けてみましょう。

これは、同社の事業である情報システムの領域において、「高い専門性」を発揮することで社会に貢献すると掲げたものです。顧客の企業運営力や競争力強化のために最適なソリューションを提供し、その先には高度情報化社会全体の発展に寄与するビジョンを描いています。このことを自社の社会的な責任ととらえ、事業を支えるプロフェッショナルの育成に注力し、研修制度や資格取得の報奨金支給、カルチャーの醸成など環境整備を推し進めています。

上図から同社の売上を見てみると、直近5年間で堅調な推移を示し、2021年3月期時点で過去最高の53億5100万円を記録しています。さらに同社では、この伸長傾向が継続すると見て、2022年3月期時点の売上を64億円と予想しています。

その背景には、成長戦略としてのさまざまな取り組みがあります。既存顧客へのバージョンアップ対応をはじめとして、電気・ガス・通信・鉄道・空輸などのインフラ業界への提案推進、グローバルニーズへの対応、クラウド型ソリューションなどです。専門性を活かした、多角的かつ深度のある事業展開が期待されます。

これらの理念、現状、展望の関連性をよく理解し、ビジョンの実現において必要とされる人材像を把握することが重要です。専門性を有することはもちろんですが、さらなる知見や技術を獲得する意欲と努力、プロフェッショナルとしての自覚といった部分がポイントとなるでしょう。

面接を受けるにあたっては、「なぜプロシップなのか」という質問に対する明確な考えをまとめておくことが大切です。面接官はこの質問によって、候補者の素質や実績、入社後のビジョンにくわえ、同社への理解度を確かめようとしています。

企業理解をさらに深めるためには、競合他社についての研究が有効です。情報システム関連サービスを提供する企業は多数ありますが、その中でプロシップの独自性とは何なのか、商材の特徴や市場、社風などさまざまな観点から比較し、自分なりの洞察を深めることが重要です。その作業を通し、説得力のある志望動機を導き出しておきましょう。

具体的には、以下のような企業について研究してみることをおすすめします。

• 株式会社ビジネス・アソシエイツ
• freee株式会社
• 株式会社オービックビジネスコンサルタント
• 株式会社ワークスアプリケーションズ

企業研究を通し、同社の特色や求める人材像が少しずつ理解できてきたのではないでしょうか。

同社には、「チャレンジ精神と誠実さを育てながら、若い人にも重要な案件に携わる機会を与える」社風が根づいています。こうした環境の中で、「意欲的に専門性を高め、プロフェッショナルとしての自覚をもって高度情報化社会の発展に貢献できる人材」であるとアピールすることがポイントです。自身のキャリアやさまざまな経験を棚卸しし、具体的なエピソードを用意して面接に臨むとよいでしょう。

ここで、面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。自分ならどのように答えるかシミュレーションするとともに、類似する質問を予測し、面接対策をすすめましょう。

株式会社プロシップの面接で聞かれた質問内容（キャリコネ）

プロシップの中途採用面接を受けるにあたって、押さえておきたいことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3点です。

• 「チャレンジ精神と誠実さを育てながら、若い人にも重要な案件に携わる機会を与える」社風の中で、「意欲的に専門性を高め、プロフェッショナルとしての自覚をもって高度情報化社会の発展に貢献できる人材」であることを、具体的なエピソードを用いて伝える。


• プロシップの「企業理念」と「成長戦略」を理解し、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。


• 競合他社についてもよく研究し、「なぜプロシップなのか」に対する答えを明確にしておく。