日本ケミコンの採用面接前に知っておきたいこと
■社風への理解
日本初の電解蓄電器の製品化に成功し、1931年に創業された日本ケミコン(ニッポンケミコン)、通称日ケミ。世界トップシェアを誇るアルミ電解コンデンサをはじめ、各種精密パーツやエレクトロニクス機器の製造・販売を行っています。
実際に働いている人たちの口コミによると、「温厚」「和やか」「誰でも発言しやすい雰囲気」「若手にも仕事を任せる」といったキーワードが挙がっています。また、職種にもよりますが、社内外のさまざまな人とコミュニケーションをとりながら進める仕事が多いため、そういった環境を楽しめる人材が向いている会社といえるでしょう。
■選考は何次まで?
日本ケミコンの選考フローは公開されていませんが、一般的な中途採用と同様に書類選考の後に複数回の面接があると考えて問題ないでしょう。注意したいのは、公式ホームページに中途採用は現在行っていない旨の記載があっても、実際には転職エージェント経由で募集しているケースもあること。広く情報収集を行い、最新の求人情報をチェックすることをおすすめします。
記事執筆時点では、営業・SE・エンジニアの3職種で募集されており、入社時の勤務地ごとに求人が分かれています。オンライン面接可との記載もあるので、選考地まで遠保の方にとっては嬉しいポイントです。選考期間は2週間から1か月程度と考えておきましょう。
■面接内容の傾向は?
日本ケミコンの実際の面接では、志望動機、これまでの経験やスキル、アルミ電解コンデンサについてや海外駐在は可能かどうかなどが質問されています。アルミ電解コンデンサは、世界トップシェアを誇る同社の主力製品であり、同社の売上総額の約91%を占めているため、選考を受ける際には必ず理解しておきたいことの一つです。
また、同社は海外売上比率70%を超えており、製品によっては海外拠点で生産されているものもあります。そのため、職種やポジションによっては、現地とのやりとりが発生したり海外出張や駐在する可能性もあることを理解し選考に臨みましょう。
新卒採用においても、世界で活躍できるグローバルな人財を採用方針の1つに掲げています。また、同時に掲げられているのは、「ものづくりへの情熱、そして個性とチャレンジ精神」です。このような採用方針はその企業が大事にしている考え方のため、中途採用でも無関係ではありません。ぜひ参考にして、自己アピールをする際などに役立てるといいでしょう。
日本ケミコンの面接攻略法(面接対策)
■日本ケミコンの中期経営計画を理解した上で自己分析をする
面接を受ける前に、日本ケミコンの中期経営計画を理解しておきましょう。
中期経営計画における中期目標として掲げているのが、「あらゆる経営環境の変化に柔軟に対応できる企業体質への転換」です。数値目標は、売上高1,400億円、営業利益率7%、ROE10%以上(いずれも最終年度)。基本戦略「全社・全部門での生産性改革による利益創出」に基づき、戦略市場に位置付けている車載関連は、価格是正や付加価値をさらに高めた開発・販売で利益拡大を実現しました。中途採用面接においても、「環境の変化に対応し、利益創出につながる製品の開発や販売アイディアを実現できる人材かどうか」が問われることになるでしょう。車載、産業機器、ICTは引き続き力を入れていく市場のため、面接前に基礎知識や業界理解を深めておくことをおすすめします。
また、「女性活躍推進委員会」を立ち上げ管理職に占める女性の比率を高めることを宣言。新卒採用向けのページでは、女性技術者座談会が掲載され「長く働き続けることを後押しする文化がある」というメッセージが伝えられています。
面接では、上記の中期経営計画や企業理念「環境と人にやさしい技術への貢献」などのメッセージから会社の方向性を理解するとともに、「自分は同社でなにができるのか/どのように貢献できると考えているのか」を具体的に伝えられるように準備しておきましょう。
■「なぜ日本ケミコンか」をはっきりさせるためには他社研究が必要
面接でよく聞かれる質問の一つに、「なぜ日本ケミコンなのか」というものがあります。面接官はこの質問を通して、応募者が「これまでの経験やスキルを同社で活かせるのか」を確認するとともに、「同社の特徴や他社との違いを理解しているかどうか」を確認しようとしているのです。
この質問に対して説得力ある回答をするためには、業界や競合他社に関する理解は不可欠。以下にアルミ電解コンデンサの競合企業4社を記載しますので、ぜひ参考にして業界の理解を深めてください。そのうえで、「なぜ日本ケミコンを志望するのか」明確な理由を整理しておきましょう。
- ニチコン株式会社
- パナソニック インダストリー株式会社
- 株式会社村田製作所
- 昭和電工株式会社
日本ケミコンの採用面接で実際に聞かれた質問内容
日本ケミコンが目指している方向性や、どういった人材を欲しがっているのかが企業研究を通じて分かってきたのではないでしょうか。日本ケミコンの中途採用面接を受ける際には、「和やかな雰囲気で若手も積極的に意見を言いやすい社風」であることを意識して、「環境の変化に対応し、利益創出につながる製品の開発や販売アイディアを実現できる人材」と印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくとよいでしょう。
以下に面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、自分の考えをしっかりとまとめて面接対策しておきましょう。
[40代前半・男性/技術関連職] 【結果:入社】
[20代前半・男性/研究開発] 【結果:二次面接で不採用】
[20代後半・男性/財務] 【結果:入社】
[20代前半・女性/経理] 【結果:二次面接で不採用】
日本ケミコンの採用面接に向けて
日本ケミコンの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「和やかな雰囲気で若手も積極的に意見を言いやすい社風」を意識して、「環境の変化に対応し、利益創出につながる製品の開発や販売アイディアを実現できる人材」であると、具体的なエピソードやデータを交えてアピールする。
- 日本ケミコンの中期経営計画や企業理念を理解して、それらに沿った自己分析を行い自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ日本ケミコンなのか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。