アイシン精機の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
アイシン精機はトヨタグループの中核企業であるとともに、世界中の自動車メーカーとも積極的に取引している企業です。この二面性は社風にも反映されており、年功序列で体育会系ないわゆる“日本型企業”であると同時に、技術開発においては若手の活躍が広く認められており、世界初の技術も生み出すといった革新性もある社風です。
寮社宅や福利厚生が充実しているほか、「アイシン駅伝」や「アイシンスポーツフェスティバル」等の社内コミュニケーション活動も活発です。大企業ならではの組織的な企業カルチャーにフィットした上で、新しいチャレンジができる人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
アイシン精機の選考プロセスは、書類選考、WEB試験と2回の面接です。1次面接は職場社員(課長級2名)、最終面接では職場と人事の部長級社員による面接が行われます。応募から採用までの所要期間は、募集部署によって異なりますが、概ね2週間~1ヶ月程度です。
募集職種は大きく「技術系」と「事務系」に分類されます。さらに「技術系」においては①事業分野、②開発フェーズ、③技術領域において担当部署が細分化されているため(※)、募集職種の全体像を把握した上で、その中でもなぜその職種に応募したのかという点を明確に説明できるようにしておきましょう。
(※)技術系職種の全体像はこちらをご参考ください。
①事業分野:「自動車部品」「住生活関連」「エネルギー関連」「新規事業」他
②開発フェーズ:「技術開発」「生産技術」他
③技術領域:「自動車分野システム開発」「ハイブリッド製品開発」「電気電子・制御」「材料技術」「金型設計」「特許関係」他多数
募集職種は多岐にわたりますが、選考のプロセスは同一。面接の中で業務内容の説明も行われるなど、相互理解の場としても活用されています。
■面接内容の傾向は?
アイシン精機は、「日本企業ならではの組織的な側面」と「積極的な海外取引の中で切磋琢磨する革新性」の両面を持ち合わせた社風であるため、面接にもこうした側面が反映されています。
これまでの仕事内容について「どんな価値を生み出してきたのか」「実現するためにどのように問題解決してきたか」を論理的に分かりやすく説明することが求められるほか、周囲とどのように協力し困難を乗り越えてきたのかも問われます。
加えて、志望動機やこれまでのキャリア等についても質問されますが、面接を通し一貫して「問題解決」できる人材かを見極められます。具体的な経験や事実に基づいて、論理的にコミュニケーションできるかが評価のポイントと言えます。
アイシン精機の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
アイシン精機の面接攻略法(面接対策)
■アイシン精機の経営理念を理解した上で自己分析をする
アイシン精機の面接を受ける上では、経営理念を理解しておくことが不可欠です。経営理念は以下の4つで構成されています。
品質至上を基本に、
1. 新しい価値の創造
未来に目を向けた研究と開発に努め、お客様に喜んでいただける新しい価値の提供を通して、豊かな社会づくりに貢献する
2. 国際協調と競争の中での着実な成長
世界各国、各地域に根付いた企業活動を通して、世界市場で着実な成長と発展をめざす
3. 社会・自然との共生
社会・自然との調和を大切にし、良き企業市民としての信頼に応える
4. 個人の創造性・自発性の尊重
個人の創造性・自発性を尊重し、活力にあふれ、常に進歩をめざす企業風土をつくる
これは、アイシン精機の企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの経営理念に合致する人材であることをアピールしましょう。
経営理念から、大切なのは「進化・挑戦」「創造性」であることが分かります。例えば現在の職場で、「どんなチャレンジをしてきたか」「競争力を高めるためにどんな工夫をしたのか」「実現するために周囲をどのように巻き込んだか」といったエピソードを準備しておくとよいでしょう。
また、「国際協調」「社会・自然との共生」も、世界初の技術を生み出すアイシン精機には欠くことのできない要素。「自分のチャレンジが社会にどのように貢献したのか」といったエピソードも、大きなアピールになります。
■「なぜアイシン精機に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
アイシン精機の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜアイシン精機か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、アイシン精機という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。
また、アイシン精機は、トヨタグループであると同時に、13社で構成される「アイシングループ」の中核企業。グループ内における役割や、グループ他社との違いについても研究しておきましょう。
具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 株式会社デンソー
- 日本精工株式会社
アイシン精機の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、アイシン精機の採用面接を受ける前には、行動指針に基づいた自己分析や他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、自分自身の経験・事実に基づき、どのように「問題解決」してきたかを論理的に説明することが求められます。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
27歳男性/電気・電子回路設計【結果:入社】
23歳女性/海外営業【結果:最終面接で不採用】
29歳男性/生産・製造技術【結果:入社】
45歳男性/技術関連職【結果:2次面接を辞退】
アイシン精機の採用面接に向けて
アイシン精機の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- トヨタグループの一員である安定性や組織力と、世界中のメーカーと取引する革新性の両面を持つ社風を理解する。
- 「新しいチャレンジ」を、「問題解決を通じて実現」するプロセスについて、論理的に伝える準備をする。
- 競合他社・グループ他社についても研究し、「なぜアイシン精機か」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。