2021年06月22日
五大総合商社のひとつで、三井グループの中核企業でもある三井物産への転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果などを具体的に問われるほか、キャリアシートでは見えてこない「人間性」も見られます。即戦力として、一緒に仕事をする仲間としても多角的に評価されるので、事前にしっかり対策しましょう。
五大総合商社のひとつである三井物産では、社員ひとりひとりのDNAとして、「挑戦と創造」という文化が根付いています。これは、業務上の成果を上げるうえで大切な価値観であることはもちろんですが、仕事への取り組み方においても重要な考え方です。また、「人の三井」という言葉があるほど社員を大切にする風土も知られていますが、これらはすべて密接に関わり合い、三井物産の企業カルチャーを築いています。
三井物産が2017年5月に発表した中期経営計画「Driving Value Creation」では、「自らが新たなビジネスを創り、育て、発展させる集団」を目指すという会社としての「在り姿」が明記されています。やる気と積極性をアピールすれば、年次に関わらず案件を任されるという声が聞かれるほか、「いかに高い付加価値のあるビジネスを創造するのか」「全社をあげて、イノベーションの観点からさまざまな取り組みを積極的に展開している」「従来の形態にはとらわれず、挑戦者として正攻法で活路を切り開こうとしており、社内に活気がある」「多種多様なパートナーと連携してビジネスを進化させられる」といった口コミも多く見られます。
会社としてこうした社風を後押しする取り組みも積極的に行われており、新しいビジネスをつくるためのイノベーション・ラボ「moon creative lab」は、その代表格であると言えます。これは、あらゆる業界・商品に知見を持つ三井物産グループ・グローバル4万2,000人の社員から、イノベーティブなアイデアを募集し、三井グループの総合力を活かして新たなビジネスを創造するという仕組み。社員からも「自分のやりたい仕事を見つけられる」「三井物産ならではの可能性の大きさを感じる」と評されているようです。
こうした「挑戦と創造」を実現するために、何よりも三井物産が大切にしているのが「人」。「人」こそを唯一のアセットとし、その成長をサポートする人材育成制度は、OJT/OFF-JTともに充実しています。社員の口コミからも、「多様なバックグラウンドを持つ、優秀な人材が多い」「上司も部下も信頼できる人ばかり」と自身の働く環境に対する満足度は高く、こうしたところが「人の三井」といわれる所以でしょう。
「挑戦と創造」という文化を大切にして、自らが新たなビジネスを創り、育て、発展させる。そして、そのために「人」を何よりも大切にする。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
三井物産の中途採用プロセスは、2回の書類選考およびWEBテスト、そして3回の面接です。書類選考1回目はWEB履歴書による選考、合格者のみWEBテストを受験し、この合格者が2回目の書類選考に進みます。2回目の書類選考ではエントリーシート選考が実施されます。面接は基本的には3回設定とされていますが、募集職種によっては4回となる場合もあるようです。また、随時募集しているわけではなく、上期・下期と年2回に分けて採用していることが特徴です。
募集職種は、鉄鋼、金属、モビリティーといった本部ごとに設定されていますが、エントリーシート提出時に第4希望まで選択することができ、応募者と会社の双方で最適なマッチングを図る仕組みになっています。エントリーシート選考時に選考本部が決定し、それ以降の面接はその本部にて行われるため、自分自身の経験や希望をしっかりとエントリーシートに落とし込む必要があります。
三井物産の面接内容には、「挑戦と創造」を実現するために「人」を何よりも大切にする、という社風が大いに反映されています。挑戦マインドを共有できる人材かどうかを問う「新規事業に関するアイデア」「入社後に実現したい夢」といった質問や、経営センスを問う既存ビジネスに関する質問が目立つほか、「具体的案件を提示され、そのリスク分析をする」等の実務的なケーススタディが行われることもあるようです。入社後に即戦力として活躍できる人材かどうかを、多角的に評価される傾向があると言えるでしょう。
二回の書類選考やWEBテスト、複数回の面接が行われるなど選考プロセスが多く、また応募者も多数であるため、三井物産の中途採用は「狭き門」。それだけに、「鋭い質問が、短時間で飛んでくる」という口コミも見られます。あらゆる質問に対して、論理的かつ端的に伝える必要があるでしょう。
三井物産の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
三井物産の面接を受ける上では、「Values」と呼ばれる価値観・行動指針を理解しておくことが不可欠です。この「Values」は、以下の5つで構成されています。
「Fairであること」、「謙虚であること」を常として、社会の信頼に誠実に、真摯に応えます。
志を高く、目線を正しく、世の中の役に立つ仕事を追求します。
常に新しい分野に挑戦し、時代のさきがけとなる事業をダイナミックに創造します。
「自由闊達」の風土を活かし、会社と個人の能力を最大限に発揮します。
自己研鑽と自己実現を通じて、創造力とバランス感覚溢れる人材を育成します。
これは、三井物産の企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの「Values」に合致する人材であることをアピールしましょう。
この「Values」からも「挑戦と創造」を重視する社風であることが汲み取れるため、双方の観点を意識したエピソードを紹介することが重要です。例えば、これまでの仕事において社会貢献を意識して取り組んだエピソード挙げて、自分の「挑戦」について具体的に触れることで、「志を高く、目線を正しく、世の中の役に立つ仕事を追及」する姿勢をアピールすることができます。
また、グローバルレベルで見た業界動向を踏まえて、先進的な提案と実行を心がけた事例があれば、「常に新しい分野に挑戦し、時代のさきがけとなる事業をダイナミックに創造」のアピールにもつながるでしょう。
さらに、「人の三井」といわれる風土を意識した受け答えも重要です。自己研鑽についてのエピソードのみならず、チームメンバーの育成に関する経験があれば具体的に盛り込むことで、「会社と個人の能力を最大限に発揮」「創造力とバランス感覚溢れる人材を育成」といった側面をアピールすることができ、組織の一員としての評価にもつながるでしょう。
三井物産の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ三井物産か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、三井物産という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
●三菱商事株式会社
●伊藤忠商事株式会社
●住友商事株式会社
●丸紅株式会社
このように、三井物産の採用面接を受ける前には、「Values」の行動指針に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「挑戦と創造」を実現するために「人」を何よりも大切にするという社風を意識して、新たなビジネスを進化させることで、社会貢献とともに自社の人材育成にも貢献できる人材であることを印象づけられるよう、さまざまなエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
三井物産の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
●「挑戦と創造」を実現するために「人」を何よりも大切にする、という社風を意識して、新たなビジネスを進化させることで、社会貢献とともに自社の人材育成にも貢献できる人材であることを、自分の言葉でアピールする。
●三井物産の行動指針「Values」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
●競合他社について研究し、「なぜ三井物産か」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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