CTCの採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
伊藤忠グループの一角であり、日本を代表するSIベンダーでもある伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)。創立当初から、特定のベンダーにとらわれないオープン型のソリューションプロバイダーとして事業展開しており、現在では国内外約280のITベンダーとグローバルパートナーシップを築いています。
自由度が高く制約の少ない事業形態に対して、社員からは「いろいろな製品・サービスを組み合わせた提案ができる」「マルチベンダとしてシステムを提案・構築できるのが、メーカーにはない面白さ」「新しい技術に触れることができる環境、最先端の提案ができる」といった口コミが寄せられており、大きなやりがいを感じていることが伺えます。顧客は日本を代表する大手企業がほとんどであり、通信キャリアや大規模なインフラ構築案件に携わる機会も多くあります。「大きな数字を扱ったり、新ビジネスを立ち上げたりできる」「案件のレベルが高い、大規模な仕事をしたい人には良い環境」という声が多く見られます。
また、CTCの社風として、多くの社員から「どんどんチャレンジできる環境」という口コミが寄せられています。伊藤忠グループという商社系の成り立ちもあり、「他社に比べて新しいことにチャレンジする抵抗感が少ない」「自分自身のやる気があれば、チャンスを与えてくれる会社」という声が多く見られます。
また、社員の約半数がキャリア入社者という特徴から、「フラットで風通しがよい」「上下関係が厳しくない」「上司との距離が近く、中小企業のような雰囲気」という声もあります。一方で、「商社系のため、体育会系な雰囲気」「後輩指導はしっかりしている」「社内レクリエーションも活発」というように、フラットな中でも活気のある社風であることが伺えます。
フラットで活気のある風土の中で、マルチベンダとしての力を発揮し、大規模案件にどんどんチャレンジしていく。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
CTCの中途採用プロセスは、書類選考、WEB適性検査と2回の面接です。1次面接は現場社員の部長クラスと人事課長、最終面接は担当役員と人事部長が担当します。選考の所要期間は1ヶ月程度です。
募集職種は、「エンジニア」「営業」「サイエンスエンジニア」「サイエンス営業」「職能」の大きく5つに分類されますが、事業分野や専門領域等によってさらに細分化されます。CTCの選考で特徴的なのは、「ハイスペックな経験者」と「ポテンシャルある若年層」という2つのレイヤーに分けた選考が行われることです。職種によってレイヤーが予め設定されているため、自身のキャリアをしっかりと振り返った上で、どの職種、どのレイヤーで選考に臨むかを検討しておきましょう。
■面接内容の傾向は?
面接内容には、「フラットで活気のある風土の中で、マルチベンダとしての力を発揮し、大規模案件にどんどんチャレンジしていく」という社風が大いに反映されています。「転職して実現したいことは?」「どのようなキャリアパスを望むか?」「どんな仕事をしてみたいか?」という質問が多く見られており、チャレンジ精神を持って仕事に取り組める人材かどうかが、評価のポイントだと言えます。
また、「ポテンシャルある若年層」として選考される場合は特に、専門性よりも人間性を問う質問が多いのが特徴です。「あなたは周りの人にどう思われたいと思って生活していますか?」のようなダイレクトな質問があるほか、趣味に関する会話を通じて人間性を確認されたという口コミも見られます。様々なバックグラウンドの社員が集まるCTCの風土に合致するか、そういった人たちと協力して仕事に取り組むことができるか、という点を確認していることが分かります。
CTCの面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
CTCの面接攻略法(面接対策)
■CTCの「Values」「Action Guidelines」を理解した上で自己分析をする
CTCの面接を受ける上では、「Values」「Action Guidelines」と呼ばれる行動指針を理解しておくことが不可欠です。「Values」と「Action Guidelines」は、3つのキーワードとそれに呼応する質問という形式で構成されています。
これは、CTCの企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの「Values」「Action Guidelines」に合致する人材であることをアピールしましょう。
CTCは、「フラットで活気のある風土の中で、マルチベンダとしての力を発揮し、大規模案件にどんどんチャレンジしていく」という社風ですが、「Values」においても、「挑戦」という言葉を繰り返し使うことでその重要性を表現しています。これまでの経験の中でチャレンジ精神を発揮したエピソードを「Values」の観点と絡ませて紹介できれば、より強力なアピールにつながるでしょう。
例えば、これまでに携わったプロジェクトの中で、前例にとらわれず、新しい技術やツールを積極活用して成功に導いたエピソードがあれば、「変化への挑戦」「明日への挑戦」のアピールにつながります。また、コミュニケーション能力を発揮して、お客様の課題にしっかりと耳を傾けながら課題解決に導いたエピソードは、「価値への挑戦」のアピールになるでしょう。
いずれのエピソードについても、「挑戦」というキーワードを中心としつつ、それを成し遂げるためのプロセスを具体的に紹介することで、自身の人間性を知ってもらう機会としても活用できます。熱意を持って、分かりやすく自分の言葉で伝えられるよう、しっかりと準備をしておきましょう。
■「なぜCTCに転職するのか」の明確化には他社研究が必要
CTCの面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜCTCか」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、CTCという企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 株式会社野村総合研究所
- ネットワンシステムズ株式会社
- 新日鉄ソリューションズ株式会社
CTCの採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、CTCの採用面接を受ける前には、「Values」「Action Guidelines」の行動指針に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「フラットで活気のある風土の中で、マルチベンダとしての力を発揮し、大規模案件にどんどんチャレンジしていく」という社風を意識して、チャレンジ精神とコミュニケーション能力を発揮することで組織貢献できる人材であると印象づけられるよう、様々なエピソードを準備しておくと良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
32歳男性/経理【結果:最終面接で不採用】
26歳男性/フィールドエンジニア【結果:2次面接を辞退】
26歳男性/ソフトウェア関連職【結果:入社】
33歳男性/経理【結果:最終面接で不採用】
30代後半・男性/プロジェクトリーダー【結果:内定を辞退】
CTCの採用面接に向けて
CTCの採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「フラットで活気のある風土の中で、マルチベンダとしての力を発揮し、大規模案件にどんどんチャレンジしていく」という社風を意識して、チャレンジ精神とコミュニケーション能力を発揮することで組織に貢献できる人材であることを、自分の言葉でアピールする。
- CTCの行動指針「Values」「Action Guidelines」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社について研究し、「なぜCTCか」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。
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東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。