【面接対策】電通の中途採用面接では何を聞かれるのか

【面接対策】電通の中途採用面接では何を聞かれるのか

広告代理店国内首位、海外展開も本格化する電通への転職。中途採用面接は新卒の場合と違い、これまでの仕事への取り組み方や成果などを具体的に問われるほか、キャリアシートでは見えてこない「人間性」も見られます。即戦力として、そして一緒に仕事をする仲間として評価されるので、事前にしっかり対策して転職を成功させましょう。


電通の採用面接前に知っておくべきこと

ここでは、電通の正社員の中途採用面接を扱います。契約社員や、電通デジタル、電通ライブなど子会社の内容とは異なりますのでご了承ください。

社風への理解

広告代理店国内首位の電通が大切にしているのは、「考える力」と「実現する力」。この二つを使って、今まで誰も想像しなかった、全く新しいソリューションを創出することが電通の役割としています。

こうした企業使命に対し、社員からは、「自分の考えたアイデアが形になり世の中に出て行く時の喜びは何事にも代え難い」「自分の仕事が社会に直接影響を与えるという事実は大きい」「自分のアイデアでクライアントの課題を解決し、消費者行動に変化を与えらえる事がこの仕事の面白み」と、大きなやりがいを実感する声が多く寄せられています。またクライアントは大手企業が中心であり、「規模の大きなナショナルクライアントの案件を多数経験できる」「案件の幅広さ、難易度ともにとても充実」「一流企業のコミュニケーションプラン、キャンペーンを実現できるのは魅力的」と、そのスケールの大きさも、仕事のやりがいにつながっていることがわかります。

もちろん、新しいソリューション創出という仕事は、「クライアントが絶対」の仕事であり、「『このぐらいで良い』ということはあり得ない」ため、労働時間は長く、濃いものとなります。「激務。その一言につきる」「休んでいても常に情報やネタを探してしまう。常に仕事と生活が一体となっている感じ」という声は多く見られます。また、同時に多く見られるのが、「超体育系」という声です。「新人はほとんどのことにNOと言えない」「基本的には上司・年次の上の先輩の言うことは絶対」「妥協を許さない厳しい社風」という口コミが見られる一方、「何かトラぶった時は先輩・上司が徹底的に守ってくれる」「鬼十則という昔からのフィロソフィーは良い意味で今も残っている」と、厳しい中にも温かさがある社風であるようです。

また、「優秀でモチベーションの高い人材が多い」ことも、電通で働く魅力の一つと言えます。「同僚もとても面白い人が多く、つらい時も、ともに乗り越えて行ける環境」「切磋琢磨し合いながら自分を高めることができる」「同期のがんばりや成長も自分の励みとなる」と、優秀なメンバーの中で、刺激を受けながら自分自身の成長も感じられる、自身のスキルアップという意味でも最高の環境だと言えます。

厳しさと温かさが共存する風土の中で、優秀で多様な同僚と切磋琢磨しながら、全く新しいソリューションを創出する。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。

選考は何次まで?

電通の中途採用方法には、「正社員採用」と「契約社員採用」の2通りがあります。「契約社員採用」も、正社員登用の可能性があるため、電通への入社を希望する場合には、いずれの方法でも応募が可能です。

「正社員採用」の選考プロセスは、WEBエントリー・書類選考後、3回の面接です。1次面接は現場社員課長クラス、2次面接は人事管理職、最終面接は役員が担当します。一方、「契約社員採用」の場合は、書類選考後、3回の面接および適性検査・小論文による審査が行われます。1次面接は人事・スポーツ局、2次面接は採用部署長、最終面接は配属予定局の責任者が担当します。「契約社員採用」については、「1次面接が肝要」「1次面接でほぼ合否が決まる」との口コミが多く寄せられているため、特にしっかりと準備して臨む必要があります。

電通の職種は、ビジネスプロデュース、マーケティング、デジタルマーケティング、クリエーティブ、プロモーション、メディア、コンテンツ、PR、グローバルビジネスの大きく9つに分類されます。「正社員採用」の場合、職種別採用と、通年採用の2つに応募方法が分かれます。通年採用とは、WEB登録を実施した応募者に対して、その人材要件に合うポジションが発生した場合、選考の案内が行われる方法です。そのため、職種別採用の中に自分自身に合致したポジションがない場合は、WEB登録にしっかりと自らのスキル・経歴を入力し、通年採用からのオファーを待つ必要があります。

面接内容の傾向は?

面接内容には、「厳しさと温かさが共存する風土の中で、優秀で多様な同僚と切磋琢磨しながら、全く新しいソリューションを創出する」という社風が大いに反映されています。「あなたを動物に例えるとなんですか」「1000万で何をするか?」「休日の過ごし方は?」「友達は何人いますか?」といった質問が多く見られ、応募者の自己分析や自己評価が確認されると同時に、それをもとにしたビジネスセンスが問われていることが分かります。

また、「これまでに一番失敗したことは?」「今までの会社員生活のなかで受けた最も理不尽な扱いは何か?」という質問からは、困難な状況に対してどのように対処するのか、そのプロセスを確認することで、「厳しさと温かさが共存する風土」にフィットするかどうかが評価のポイントとなります。

職種によっては、ケース問題が出題されることもあり、その中で、「商品を売るために大切なことは何ですか?」「現在出している広告をもっとよくするためには何をすべきか?」といった質問をされますので、しっかりと準備が必要です。

電通の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。

電通の面接攻略法(面接対策)

電通の企業理念「スローガン」「ステートメント」を理解した上で自己分析をする

電通の面接を受ける上では、「スローガン」「ステートメント」と呼ばれる企業理念を理解しておくことが不可欠です。

これは、電通の企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの「スローガン」「ステートメント」に合致する人材であることをアピールしましょう。

電通は「厳しさと温かさが共存する風土の中で、優秀で多様な同僚と切磋琢磨しながら、全く新しいソリューションを創出する」という社風ですが、これに沿ったエピソードを、「スローガン」「ステートメント」の視点も絡めて紹介することで、より強力なアピールになります。

例えば、これまで携わったプロジェクトにおいて、前例にとらわれない解決方法を提案し、それがどんな困難な方法であっても、チームワークを発揮して乗り越えてきたエピソードは、「アイデア」「技術」のアピールにつながります。チームワークを発揮するために、周囲のメンバーの育成に努めた具体的な内容にも触れることで、「厳しさと温かさが共存する風土」へのカルチャーフィットについてもアピールすることが可能です。

電通の面接では「圧迫面接が行われた」という口コミも多く見られます。そういった状況の中で、柔軟かつ機転を利かせた対応をとることで、「全く新しいソリューションを創出する」「企業家精神」を伺わせるビジネスセンスを伝えることができるでしょう。

「なぜ電通に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要

電通の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ電通か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。

業界理解や職種理解の枠を超えて、電通という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。

  • 株式会社博報堂
  • 株式会社ADKホールディングス

電通の採用面接で実際に聞かれた質問内容

このように、電通の採用面接を受ける前には、「スローガン」「ステートメント」の企業理念に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「厳しさと温かさが共存する風土の中で、優秀で多様な同僚と切磋琢磨しながら、全く新しいソリューションを創出する」という社風を意識して、前例にとらわれることのないアイディアで、チームワークと高いビジネスセンスを発揮して組織に貢献できる人材であることを印象づけられるよう、様々なエピソードを準備しておくとよいでしょう。

面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。

31歳男性/企画営業【結果:2次面接で不採用】

質問

1000万で何をするか?

回答

起業を問われていると考えたが…(口コミの続きとアドバイスを見る

22歳男性/ライター【結果:最終面接で不採用】

質問

休日の過ごし方は?

回答

志望動機につながるように論理立てながら…(口コミの続きとアドバイスを見る

29歳男性/法人営業【結果:内定を辞退】

質問

今までの会社員生活のなかで受けた最も理不尽な扱いは?

回答

当方の部下に過失があったとのことで、クライアントから謝罪を要求…(口コミの続きとアドバイスを見る

28歳男性/マーケティング【結果待ち】

質問

現在出している広告をもっとよくするためには何をすべきか?

回答

ケース質問があった…(口コミの続きとアドバイスを見る

電通の採用面接に向けて

電通の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。

  • 厳しさと温かさが共存する風土の中で、優秀で多様な同僚と切磋琢磨しながら、全く新しいソリューションを創出する社風を意識する。そして、前例にとらわれることのないアイディアで、チームワークと高いビジネスセンスを発揮して組織に貢献できる人材であることを、自分の言葉でアピールする。

  • 電通の企業理念「スローガン」「ステートメント」を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。

  • 競合他社について研究し、「なぜ電通か」に対する答えを明確にしておく。
これらについてしっかりと準備して、面接当日は自分の言葉でアピールするよう心がけましょう。

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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。

この記事の執筆者

東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。


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