住友林業の採用面接前に知っておくべきこと
■社風への理解
住友林業は、1961年創業以来、山林事業や住宅事業、海外住宅事業等、「木」のちからを活かした、多岐に渡る事業をグローバルに展開しています。
江戸時代創業というその歴史の長さから、「昔ながらの保守的な職場」「体育会系的な会社で上下関係が厳しい」「上司が帰らなければ当然帰れない雰囲気」「会社や上司への報告、書類、印鑑を必要とするものが多い」と、歴史ある日本企業ならではの口コミも多くみられます。しかし同時に、「歴史に対する社員個々の責任感は強い」と、長い歴史と強いブランド力を持つ会社に対して、愛社精神を感じさせる声も多く見られます。
人々の暮らしや住生活に関するサービスを提供するという仕事に対し、「一からまちづくりを進めていくクリエイティブなプロジェクトに関わることができる」「無いものを1から設計していくのは大変面白い」「土地の購入から完成宅地の販売までの流れを目にすることができる」と、大きなやりがいを感じる口コミが多く寄せられています。その仕事の結果、「色々な職種の施主様と深く、長いお付き合いができる」「お客様としてではなく対人間同士の深い繋がりを持てることも多く、家族の一員のような存在になれる」と、仕事を通して人間としての成長も実感できる職場であると言えます。
もちろん、やりがいある仕事ゆえ、「少しのことでクレームに繋がるときもある」「緊張感をいつも高く保っていなくてはいけない」との声も見られます。結果として労働時間は長い傾向も強く、「顧客が会社から帰宅した後に打合せを行うため、拘束時間は長い」「膨大な量のするべきことがあるため、日々深夜まで残業する」との口コミも見られますが、こうした働き方に対して、「21時にはパソコンが強制シャットダウンする仕組みになった」という声に代表されるよう、働き方変革についても取り組みがなされていることが分かります。
歴史ある日本企業ならではの風土に対して強い誇りを持ちながら、人々の暮らしを形作る仕事に対し、熱意と大きなやりがいを持って取り組む。こうした社風にフィットする人材かどうかを、採用面接では見極められます。
■選考は何次まで?
住友林業の中途採用プロセスは、書類選考後、3回の面接が行われます。1次面接は人事採用担当者、2次面接は人事採用担当者と職場社員の課長級、最終面接は役員クラス複数名が担当します。
募集職種は、大きく「住宅営業職」「建築技術職」「業務企画職」の3つに分類されます。「住宅営業職」は戸建営業と、賃貸住宅「フォレストメゾン」営業の2つのコース、「建築技術職」は設計、生産(施行監理)の3つのコースに分かれます。「業務企画職」は、商社営業、管理企画、山林管理、製造管理、研究開発と、活躍の場は多岐に渡ります。それぞれの職種の中で、専門領域や勤務地等によって細分化されるため、募集職種の全体像を把握した上で、「その中でもなぜその職種に応募したのか」を明確に説明できるようにしておきましょう。
■面接内容の傾向は?
面接内容には、「歴史ある日本企業ならではの風土に対して強い誇りを持ちながら、人々の暮らしを形作る仕事に対し、熱意と大きなやりがいを持って取り組む」という社風が大いに反映されています。「理想の住まいづくりとは?」という仕事内容への熱意を確認する質問から、「残業が多く休みもとれないがよいか?」「営業と設計の両方をまともにやっていけるか?」と、ハードワークへの耐性を直接的に確認する質問も目立ちます。
また、「これまでで一番大きな失敗について話してください」「自分の弱点は?」と、自らの弱みについてのエピソードを求める中で、どんな困難な環境下でも、自分自身の人間性を理解した上で乗り越えられる人材かどうかを確認していることが分かります。職種によっては、「『きこりん』を売り出すためにはどうすればよいのか?」「ある芸能人の知名度アップ戦略を考えてください」といったケーススタディを出題される場合もありますので、しっかりと準備しておきましょう。
住友林業の面接対策についてもっと具体的な情報を知りたい場合は、引き続きこの記事をお読みください。面接攻略法や、過去の面接で実際に聞かれた質問内容とその回答例をご紹介します。
住友林業の面接攻略法(面接対策)
■住友林業の行動指針を理解した上で自己分析をする
住友林業の面接を受ける上では、行動指針を理解しておくことが不可欠です。行動指針は以下の5つで構成されています。
●お客様の感動を生む、高品質の商品・サービスを提供します。
●新たな視点で、次代の幸福に繋がる仕事を創造します。
●多様性を尊重し、自由闊達な企業風土をつくります。
●日々研鑽を積み、自ら高い目標に挑戦します。
●正々堂々と行動し、社会に信頼される仕事をします。
これは、住友林業の企業カルチャーの土台となる価値観。しっかりと理解した上で自己分析に落とし込み、面接でこの行動指針に合致する人材であることをアピールしましょう。
例えば、これまでに携わったプロジェクトにおいて、困難に直面した際、お客様視点に立ちながら、前例にとらわれない解決方法で、その困難を乗り越えたエピソードは、「お客様の感動を生む、高品質の商品・サービスを提供します」「新たな視点で、次代の幸福に繋がる仕事を創造します」のアピールにつながります。
また、人々の暮らしを形作るサービスを提供する仕事では、社内外の関係者からお客様まで、多様な人材がそれぞれの役割で関わります。現在の職場で、チームメンバー一人ひとりの力を最大限に発揮するために工夫したことや、自分自身のスキルを高めるために努力したことについて触れることで、「多様性を尊重し、自由闊達な企業風土をつくります」「日々研鑽を積み、自ら高い目標に挑戦します」の観点でのアピールも可能です。
面接における全てのやり取りを通し、一つ一つの質問に誠実に、論理的に分かりやすく回答する姿勢を示すことは、「正々堂々と行動し、社会に信頼される仕事をします」のアピールにつながるでしょう。
■「なぜ住友林業に転職したいのか」の明確化には他社研究が必要
住友林業の面接でよく聞かれる質問のひとつに「なぜ住友林業か」というものがあります。面接官がこの質問を通して知りたいのは、「この人は何をやりたいのか」「それが当社で可能なのか」「この人の経歴が当社でどう活かされるか」といった視点ももちろんですが、「本当に当社のことを理解しているか」という側面も合わせて見ています。
業界理解や職種理解の枠を超えて、住友林業という企業についてしっかり理解する。そのためには、競合となりやすい企業の他社研究も忘れないようにしましょう。具体的には、以下のような企業について調べておくことがおすすめです。
- 積水ハウス株式会社
- 三井ホーム株式会社
- 旭化成ホームズ株式会社
住友林業の採用面接で実際に聞かれた質問内容
このように、住友林業の採用面接を受ける前には、行動指針に基づいた自己分析や、他社研究を踏まえた志望動機の整理が大切です。そして面接の場では、「歴史ある日本企業ならではの風土に対して強い誇りを持ちながら、人々の暮らしを形作る仕事に対し、熱意と大きなやりがいを持って取り組む」という社風を意識して、どんな困難な環境下でも、お客様視点とチームワーク、絶え間ない自己研鑽によって乗り越えられる人材であることを、具体的なエピソードで紹介すると良いでしょう。
面接経験者が実際に聞かれた質問をご紹介します。これらの質問をされたらどのように答えるか、しっかりと考えながら面接対策しておきましょう。
19歳男性/コンサルティング営業【結果:最終面接を辞退】
34歳男性/施行管理【結果:2次面接を辞退】
25歳男性/セールスエンジニア【結果:2次面接で不採用】
20歳男性/代理店営業【結果:入社】
住友林業の採用面接に向けて
住友林業の採用面接を受けるにあたって、ぜひ押さえておきたい重要なことをご紹介してきました。面接対策として準備しておきたいのは、以下の3つです。
- 「歴史ある日本企業ならではの風土に対して強い誇りを持ちながら、人々の暮らしを形作る仕事に対し、熱意と大きなやりがいを持って取り組む」という社風を意識する。そして、どんな困難な環境下でも、お客様視点とチームワーク、絶え間ない自己研鑽によって乗り越えられる人材であることを、自分の言葉でアピールする。
- 住友林業の行動指針を理解して、これに沿った自己分析をして自己PRにつなげる。
- 競合他社についても研究し、「なぜ住友林業か」に対する答えを明確にしておく。
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「転職エージェントって何?」という方はこちらの記事をお読みください。
東京大学卒業後、大手自動車メーカー入社。人事部門に配属。女性の働き方プロジェクトリーダーを担当。